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「人の感情という常に変化しうるそれにキサマへの情は残り続けるか?」
「つまり何が言いたい? 無駄口はいらないんだろ?」
これ以上コイツの話を聞いてたら何もかもまた信じられなくなる。
ソリスに貰った場所が、見えなくなってくる。
「情がなくなり、会うことも拒否し、不要とされれば、それは居場所を消されたことも同じ。キサマは夢を見すぎた、世界に生きるという夢をな」
夢を見すぎた? 夢を見る暇すらもらえなかった俺が?
周りに常に不必要とされて、オマエらみたいな意味の分からない神だかなんだかにまで拒否されてきた。
そんななかで夢を見られるわけがない。
ただ……見たいと思っていただけだ。
「オマエ、結局何者なんだよ?」
「魔皇の玩具、といったところか」
「そうか。魔皇……神様の一人、ね」
オレはやっぱり与えられない。
オレに居場所なんて……
『絶対に会おうね!』
ああ、そうだ。絶対だ。
オレはまだいてもいいんだ。いなきゃいけないんだ。
嘘にしないために、絶対に会うために。情が無くなっても、不必要とされても、いい。
オレはオマエにまた好きになってもらえばいい。
いらなくても、いるようになればいい。
「居場所があるままならオレはなんにだってなって構わない」
「何?」
「オマエらなんかに頼むか。オレにはアイツがいる。アイツがオレを嫌いになったならいくらでも好きにさせる。いらなくなっても、いるって言われるようになってやる」
グリフォンはオレを睨みつける。
俺の周りに落ちる稲光と同じ金色の目で、オレを睨み続ける。
「キサマは、いつまでも夢を見続けるのか。それが叶わないものだと知っても」
「叶う叶わないはオマエの知るとこじゃないだろうが」
「ふん。なら最後に聞いてやる。“メーヤ”の居場所は、どこにある?」
「っ!?」
グリフォンの目が電撃を発したわけでもないのに、オレの体はしびれるみたいに震えた。
オマエがなんで……。
「知るか!」
「ならキサマは用済みだ」
雨に濡れて全身がずぶぬれになったオレを置いてグリフォンは飛び立って、雨は止む。
水が服や靴に滲みこんで気持ち悪いから、早く帰りたいと思うのにオレは動くことができなかった。
《だいすき》
そんな中でソリスの声が聞こえて顔が上がる。空は暗い。
でも、グリフォンの奴に暗くさせられかけていた居場所は明るく照らされているように思えた。
「なんか作っといてやるか」
そしたら一人とか思わないだろ。
家に帰る前に花畑に行くことにした。




