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転生してみた

初めまして。

思いつきと勢いで始めた異世界ファンタジー系の物語です。楽しんで読んでもらえたら嬉しいなと思います。

今後もよろしくお願いします。

眠い。

 とにかく、どうしようもなく眠い。


 ――そう思いながら目を開けた俺は、知らない天井を見ていた。


「おお、目覚めたか! 異世界へようこそ、勇者――」


「すみません、五分だけ……」


 俺はそのまま目を閉じた。


 俺はレイン。元の名前は神谷零。

 

 なんかわけわからん間に異世界転生してた。

 

 俺は寝るのが趣味っていうぐらい睡眠が好きだ。

 

 じゃあ、おやすみーーー


 次に起きた時、周囲の石壁が粉々に砕け散っていた。


―ゴゴゴゴッ!!


 耳をつんざくような音で、俺は跳ね起きた。


「っ、なに!?」


 視界に入ったのは、粉々になった石壁と、口を半開きにして固まっているローブ姿のおっさんだった。


「……ゆ、勇者……?」


「いや、俺まだ何もしてないですけど」


 というか、普通に二度寝しただけだ。

 なのに、さっきまで俺の周りを囲っていたはずの石の部屋は、見事に崩壊していた。


 床には大きなクレーター。

 壁は吹き飛び、天井は半分消失。


「な、何が起きた……?」


「え、俺が寝てる間に地震とか?」


 俺が首をかしげていると、ローブのおっさん――多分、神官か何かだ――が、震える声で言った。


「勇者様……あなたは……眠りながら魔力を放出したのです……!」


「は?」


 意味がわからない。


「え、寝てただけですよ? ガチで」


「そ、それが……問題なのです……」


 おっさんは涙目だった。


その後、俺はギルドに連れて行かれた。


 異世界転生のお約束らしく、冒険者登録とか説明とかが始まったんだけど――


「では、ステータスを測定します」


 水晶に手を置けと言われたので、素直に従う。


 ……が。


「……あれ?」


 水晶が、ピシッと音を立てた。


「え?」


 次の瞬間、


 バキィン!!


 粉砕。


「…………」


「…………」


 沈黙。


「すみません、これ俺のせいですか?」


「……恐らく」


 ギルド内が一瞬でざわついた。


「水晶壊したぞ!?」

「新人だよな!?」

「魔王か!?」


 いや魔王は言い過ぎだろ。


「ちょ、ちょっと待ってください! 今、測り直します!」


 二つ目の水晶。


 ドン。


 消滅。


 三つ目。


 ボン。


 蒸発。


「……あの」


 受付のお姉さんが、引きつった笑顔で言った。


「勇者様、昨夜は……お休みになられましたか?」


「えっと……転生してから、たぶん12時間くらい?」


 その瞬間、ギルドが凍りついた。


「……12時間……」

「フルチャージじゃないか……」


「フルチャージ?」


「……いえ、何でもありません」


 お姉さんは深く息を吸って、こう告げた。


「結論から申し上げますと――

 今の勇者様は、測定不能です」


「えぇ……」


 俺、何もしてないのに。


こうして俺は、

『寝るほど強くなる意味不明な新人冒険者』として、

異世界での生活をスタートさせた。


 ちなみにこの日、俺は昼寝をした。


 結果、ギルドの訓練場が半壊した。


「いやなんで!?」


ここまで読んでくれてありがとうございます。

小説書くの初めてなので、少し緊張しながら描いていました。次回は初クエスト編を描こうと思っているので、読んでくれたらすごく嬉しいです。

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