三つ目の姿
リアルが凄く忙しくて更新がとても遅れました!!今日から少しづつ更新のペース早めます!!
◆
「隼人こう向き合って話すのも久しぶりだな、もう一年ぶりぐらいか、どうだ最近学校は楽しいか」
「......まあそこそこだよ」
「そうか、まあそんな話は良いんだ、昨日の夜な先生から電話が来たんだ、授業料の件でな、あいつは今何してるんだ?」
「......わかんない」
「そうか教えてくれないんだな?まだあいつの味方をするのか隼人は、なら話を変えようか、隼人今1番仲良い友達とか好きな人とかいるのか?」
なんだろう最後に話した時と雰囲気が違うというか前より落ち着いてるというか...何かが変だ、すごい違和感を感じる。
「いるけど......」
「名前は?なんていうんだお父さんにも教えてくれよ」
「伊織...坂田伊織」
「伊織君かいい名前だなぁ、伊織君はなんの部活をしているんだ?」
「バレー部だよ、めっちゃ上手」
「バレー部かいい部活じゃないか......よしそうだな」
父親は少し考えるように顎に手を置いた。
「今からその伊織君をここに呼ぼうか
「......え?ちょっと待ってダメ!絶対呼ばないで、呼んじゃダメ!」
「ならあいつの事を話せ」
「...わかった、話すから呼ばないで」
「全部話してくれるならな」
「僕も全部は知らないけど多分今男と会ってるよ、この一週間は家に帰ってこないって連絡が来たから、一週間は連絡つかないと思う...」
バンッ
机を叩く音で、空気が変わった。
僕はこの空気を前に感じたことがある。
本当の父親が戻ってきた。
「チッ......めんどくせぇな」
それは小さいはずなのにはっきりと聞こえた。
怖い怖い怖い怖い怖い
頭の中では一年前のあの日のことなんて曖昧なのに体は感覚はあの日のことをはっきり覚えていた。
「隼人今住んでる家の住所を教えろ」
「えっなんで」
「なんでもだ、なんだ逆らうのか?」
震える手で急いでスマホの地図アプリを開く
「.....ここだよ」
「そうか、よしわかった、ありがとうな隼人、もう授業が始まるから早く教室に戻りなさい」
「...え、うん」
ガラッ
「また話そう隼人」
ガラッ
扉が閉まり僕は取り残された、でも今は1人でいたい、急に色々起きたこともあるし、それよりあの気迫が怖くて足がすくんで立つことも出来なさそうだ。
〜〜〜♪
気づけば予鈴がなり後5分で授業が始まろうとしていた。
「戻らないと......」
ガラッ
「お!隼人大丈夫か?何してたんだ」
「特に...何もないよ...大丈夫」
「...?そう...かならいいんだけど、何かあったら俺に話せよ!」
「...うん、ありがと」
少し震えた声で伊織に返事をして急いで席に着いた。
キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴り5限目が始まる、起きているのに先生の声は全て右から左へ流れていく。
5限目ともなると眠気が襲ってくる。
僕はその眠気には勝てなかった。
◆◆◆
俺の父親は何か倫理観的な何かがなくて、でも俺のことを愛してくれるそんな人だった。
「隼人、一人称は僕じゃなくて俺にしたらどうだ、そっちの方がかっこいいぞ」
「隼人、球技から苦手なら陸上をやればいい、陸上なら走るだけだから難しいことを考えなくてもいいんだぞ」
「隼人、もっと外に出ろ、部屋から出てお父さんと遊びに行こうじゃないか」
父親は一人称を固定してきたり、インドア派な俺を運動部に入れたり、無理矢理外に出したり、とってもいい父親とは言えなかった。
それでも俺の好きなことややりたいことを優先させてくれた、欲しいゲームを買ってくれたり、勉強を教えてくれたり、そんな父親のことが好きだった。
中学1年性までは......
父親は変わった、すぐ怒るようになったし、前より不機嫌なことをが多くなった。
「隼人!!俺の言う事を聞け!」
言う事を聞かなければすぐに暴力を振るった。
俺以外の人間に―――
「チッ隼人に何を唆したんだ!!」
父親は母親の顔を殴った。
そしてそれはどんどんと広がり、俺の友達にまで振るうようになった。
その日から俺は気づいた、友達ができなかったんじゃない、嫌われてたわけでもない、こいつのせいで離れていくんだってことに。
でも母親だけはいつも良く接してくれた、そして俺はある事に気づいた。
母親は父親に付けられた傷を隠すのが上手い、まるで傷が無かったかのように振る舞っている。
父親は変わったんじゃない、元からあんな人なのだ、ただ最近になって俺が気づくように、見せつけるように暴力を振るっている。
「隼人、俺言う事を聞け、俺が正しいんだ、もし聞かないならお前の周りはどんどん傷つく、いいか、俺は隼人のことを愛しているんだ、だから隼人には危害は加えない、周りは別だがな」
嫌な事に俺の性格について1番詳しいのは父親であり、だから俺が、嫌がることを知っている。
周りが傷つくのは嫌だ、それならまだ俺が傷ついた方がいい、でもそれでは罰にならないことを父親は知っている。
父親の本性に気づいてからはいつまでもいつまでも続く悪夢のような日々だった。
◆
「中越さん!中越さん!起きてください!!」
「んぇ...あっ、ごめんなさい」
「次は寝ないでくださいね」
最悪な夢を見た、さっきの話し合いで父親のことをしっかり思い出してしまったからだろうか、もう二度と出て欲しくない夢だった。
あぁでもまた悪夢が始まるのかもな。
だって父親に住所を教えてしまったから。




