一寸先の闇、戻れば光
更新遅れて申し訳ない
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誰がこの世界からいなくなろうが明日は必ずやってくる。ぼくが明日の朝日を望まなかったとしても朝日は登る。それは今日や明日に限った話ではない。
「ほんと変なところが平等だなこの世界は」
そんな哲学じみたことを思い呟いた、今日は休日で母は朝から用事らしい......どうせ内容はわかってる、多分男だろう、正直わかりたくもなかった事実だ。
ピロンッ
軽快な音が静かな部屋に鳴り響く。
どうせゲームの通知もしくは母からの泊まり連絡だろう。
しかしぼくは通知の内容を見た時さっきのぼくの考えを恨んだ。
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凛
『隼人!大丈夫!?あの日から学校来てないから心配で、それでさあの時私のこと庇ってくれたの隼人だよね、本当にありがとう!!隼人のおかげで怪我もそんなになかったし、だからさ隼人!学校に来てない理由とか私に教えて欲しいな』
8:17
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それは唯一の光だった。だが、同時にぼくとの違いを突きつける闇でもあった。
この人はぼくと同じ経験をしているのに人の心配をしてる...ぼくは自分のことばっかだったのに、なんならこの世界から逃げようとしたのに。
こう見るとぼくはいつも自分中心で考えている、あの日も今も昔も、だから被害者ヅラもするし、そのことをみんなに...ぼく自身にも隠そうとした。
あぁなんて情けないんだろう。
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凛
『隼人!大丈夫!?あの日から学校来てないから心配で、それでさあの時私のこと庇ってくれたの隼人だよね、本当にありがとう!!隼人のおかげで怪我もそんなになかったし、だからさ隼人!学校に来てない理由とか私に教えて欲しいな』
8:17
{大丈夫だよ!色々心配させてごめんね!学校に行ってないのは、ただ体調が悪かっただけだから心配しないで!!それより凛さん本当に怪我とか大丈夫?}
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淡々と嘘のメールを打ち込む...こんなぼくには人に心配される資格なんてない、人に心配されるのを待つ前に人を心配するべきだった、それが今のぼくの一番の後悔だった。
メールに誤字がないかを読み返す。
何度も、何度も読み返す……。
もう一時間は経っただろうか。
そろそろ送信しないと。
そう思い、送信ボタンに指を持っていく。
指は震えているし、目からは涙が止まらない。
今のぼくには、その震えや涙の理由から目を背けることしかできなかった。
そうしてまたいつもの場所に逃げていく―――
◇
今自分はヒーロー省に来ている。
来た理由は自分たち「ゲーム喋る」のみんなが今日から本格的にヒーロー業ができるという書類を一応リーダーである自分が提出しに来ているのだ。
「えーともうテストも終わったので今日からヒーロー業再開できます!!」
「待っていたよ、君たちのテスト期間中を狙って犯罪をする奴らも多かったからなぁ、これでまた安心できる」
「はい!心配かけました!取り戻せるように頑張ります!」
「うん、期待しているよ」
本当ならばテスト期間中も活動はしないといけないのだが、ヒーローランキング上位だからと今は特別に免除されていた。でも目の前で犯罪が起こっても対応できないのが辛かった〜...まあ今日から再開だし!頑張ろう!!
あ、そうだ連絡しないとね、報連相大事!!
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ゲーム喋る
フムル『次の配信いつ』0:47
黒い鳥『テスト期間だからーそれ終わってから考えればいいんじゃないー?』0:47
『そうだねー!テスト勉強頑張らないといけない し!!』0:47 既読6
12月14日
シズキ『テストわかんねぇから誰か教えてくんねぇか』21:17
M.K『いいですよ、教えます』21:24
シズキ『おぉ!まじかよ助かるぜぇビデオ通話でもいいか?』21:22
M.K『構いませんよ』21:22
シズキ『ビデオ通話が開始されました』21:23
シズキ『ビデオ通話が終了しました』0:34
『結局みんなで勉強しちゃったねー!笑笑』
0:35 既読6
M.K『そうですね、まあ明日からテストですし、皆さん頑張りましょう』0:36
12月21日
『みんな書類出しといたよー!今日からヒーロー 業再開だね!がんばろー!!』8:47
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「テスト終わってすぐだから大変だろうけどみんなにも自分も頑張っていかないとね〜」
気を引き締めつつそんなことを呟いた。




