剣道部の羽佐間くんと帰宅部の山下くん
「部活行かんの?」
「んー」
「サボり?」
「山下クンこそ」
「俺帰宅部」
「そだっけ」
「ハザって部長なんだろ。いいのかよサボって」
「雨止んだら行くよ」
「剣道部に雨関係ないだろ」
「山下クンは雨止むまでは帰らないからね」
「ま、まぁ傘忘れたから」
「中学の時さ」
「は?」
「中学の時、バスケ部だったやん」
「……」
「もうやらんの? バスケ」
「何だよ急に」
「楽しそうだったじゃん。好きなんでしょバスケ」
「ハザには関係ないだろ」
「んー、まぁ、ね」
「高校では勉強頑張るんだよ」
「山下クン成績そんなよくないよね」
「……」
「怪我したわけじゃないんでしょ」
「そんなキャラだっけお前って」
「山下クンは俺をどんな風に思ってるか知らないけど」
「悪いやつではないけれど、他人とはどこか距離を置いてる不思議なやつ。剣道部の部長」
「友達これでも多いんだよ俺」
「……それでもお前って人といてもどこか冷めてるじやん」
「へぇー」
「な、なんだよ」
「山下クン、俺のことよく見てるんだ?」
「と、突然何言い出すんだよ。お前なんか本当に今日変だぞ?」
「気になっただけだよ。あんなに楽しそうにバスケしてたのに」
「……才能がないことやってたって虚しいだけだろ」
「才能?」
「お前みたいに勉強だって、スポーツ大半なんだってできるようなやつにはわかんないだろうけれど」
「わからないね」
「嫌味なやつ」
「才能とか関係ないよね。好きなことは好きにやったらいいのに」
「何が」
「その方が楽しいよね。向いてることとか、損得とか関係なく好きなことしたほうがいいじゃん」
「はぁ、ならさっさっと部活行けよ」
「まだ雨やんでないし、それに」
「ち、近い」
「好きなことしたほうがいいんだよ」
「ん」
「あ、雨止んだよ。山下クン」
「……」
「さ、部活戻ろうかな。また明日」




