後日談「星菜(ほしな)ちゃんだから、ほっしーちゃんなんだとさ」
後日談「星菜ちゃんだから、ほっしーちゃんなんだとさ」
クリムとメロがシュガリーナに帰ったあと、空たちは今後の方針を決めるために茂野邸を訪れていた。
「………こんなもんか」
話し合いがまとまり、海はタバコに火をつける。
「陸、もうそろそろ時間だろ?迎えに行ってやれよ、お姫様を」
「あ!そうだった」
………お姫様?
海の言葉に空は眉を寄せる。
まさか、花ちゃん花ちゃんと言いながら、実は彼女でもいるのではないか?
「空くんも一緒に来る?紹介するよ」
玄関で靴を履きながら、陸は空を見上げた。
(え……ちょっ……上目遣い、ヤバイっ!!)
こういう時、クリムがいなくて心底安心する。
が、ティルが不憫そうな顔で空を見つめている。
(これはこれで堪える…)
空はそっとティルから目を逸らした。
茂野邸の庭から、陸の“お姫様”がいる場所まで黒い高級車が送ってくれた。
しかし、空は気が気ではない。
「関係者だと思われたくない…」
「関係者じゃん」
陸は笑いながら言うが、そういう事ではない。
学校で噂になったら困るのだ。
車を降りると、空は目を丸くする。
「え……ここって……」
壁にはチューリップなどの花のペイントに、どこか温もりのある三角屋根。
門を潜ると両脇には花壇がある。
「うん。幼稚園だよ」
幼稚園!?
陸、それは犯罪だぞ!??
「りっくんの妹さんの、“ほっしーちゃん”が通ってるんですー」
「…………妹?」
空が惚けたように繰り返すと、陸は首を傾げる。
「うん。今日は親が仕事で遅くなるから、代わりに迎えに来たんだ」
「そ、そっか……」
空はホッと胸をなで下ろした。
(そう言えば、前に妹いるって言ってたもんな……)
しかし、ホッとしたのも束の間、空はある事実に気付いてしまう。
(いくら陸似の可愛い子でも、相手が幼稚園児って犯罪だろ!)
陸の妹、ほっしーちゃんとデートしている所にキーターが現れ、仕方なしにその場で変身する空。
もちろん、変身中は顔だけモザイクに全裸姿。
近所の人が幼女を襲う悪漢だと通報。
警察に捕まるハニーチェーロ。
新聞の見出しはこうだ。
『ハニーチェーロ、正体は露出狂の男だった〜魔法少女の皮を被った変態、幼女を襲う〜』
「…………詰んだ……」
空はまだ来ぬ未来を想像して、アネキーターのように灰になりたいと思った。
「空くん、今日はいつも以上に面白い顔になってるね」
無邪気に笑う陸が可愛くて悔しい……。
誰か、陸に勝る美女よ現れろーーーー!!!
ご愛読ありがとうございました!




