表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/34

第28話「陸の盛りすぎチャレンジ!」

第28話「陸の盛りすぎチャレンジ!」


ポツポツと……暗雲から雫が落ちてきた。

甘い香りのするその雫は、体にねっとりとまとわりつく。


「シュガーシロップじゃん…」


空を含め、その場にいる全員がサッと青ざめる。


こんな雨を知っているからだ。


これは、まさしく………


「アネキーター……」


陸が橋の下で雨宿りする人物を捉える。


雨は地面に落ち、白く濁った砂糖の塊に姿を変える。

すると、アネキーターがふっとこちらを向き、ニタァと笑った。


背筋にゾクゾクと悪寒が走った。


アネキーターが魔法少女たちに姿が見えるように、橋の下から出てくる。

と、甘ったるい香りを放っていたシュガーシロップの雨が止んだ。


その瞬間、アネキーターが鋭い爪を振りかざしながら二人に突進した。

刹那、陸が空と自分の手前にステッキをかざし唱える。


「ゼリー・マレ!」


半透明な水色の壁が現れ、プルプル揺れた。

アネキーターはゼリーの中に突っ込み、抜け出そうともがいている。

まるで、沼に足を取られて身動きが取れないでいるようだった。


「ティル!」


陸が叫び、ティルはメロと連絡を取り合う。


「俺もなにか…ひぃっ!」


空は自分がなにかできないかと思考を巡らせようとした時、アネキーターの爪が少しだけゼリーから出てくるのが見えた。


「キロ・レト!」


陸が唱えるとゼリーが二倍に膨らみ、アネキーターは再びゼリーに取り込まれる。


「なんかゼリーの中泳いでるーーー!!」


アネキーターがゼリーから出ようと、手足をばたつかせている様子を見て、空は縮み上がった。


「泳いでるんじゃないよ!食べてるよ!」


アネキーターがもがく度に、ゼリーが小さくなっているのをクリムが指摘する。


「くそっ!メガ・レト!」


陸が叫ぶと、元の三倍……しかし、アネキーターが徐々に食べているため、二倍にゼリーが膨らむ。


「はぁぁ…美味しいわぁ♡爽やかなソーダ味ね〜♡」


「マジに食ってんじゃん!!」


アネキーターの言葉に、空は絶句する。


「ギガ・レト!」


陸は更にゼリーを膨らませて、ティルに催促した。


「ティル!メロと連絡は!?」


「今向かってますー!」


その時、ゼリーからにゅっとアネキーターの手が出た。


「!!ヨタ・レト!!」


陸が叫ぶと、ゼリーがさらに分厚く膨らんだ。


「これ以上は盛れない!」


「ギガとかって盛る魔法だったの!?」


空が驚くと、クリムが緊迫感のない声で聞いた。


「下から順番に盛り盛りにする単位は?」


「キロ、メガ、ギガ、テラ、ペタ、エクサ、ゼタ、ヨタ」


答えなくてもいいのに、陸は丁寧にクリムに単位を言い並べた。


「うわぁーお」


クリムが関心している間にも、アネキーターはゼリーから出ようと、目を見開いて空を見た。


(俺、見られてる!?)


カイさん、はやく来てーーーー!!


声にもならない声で、空は叫んだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ