表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/34

第20話「兄が来たー」

第20話「兄が来たー」


空とティエラは、ティエラのお隣の黒光り要塞“茂野邸”…ラメールの家の庭を借りて魔法の練習をしていた。


家主であるラメールは仕事で留守だったが、陸は出入り自由らしく、頭が光ったサングラス黒スーツが快く入れてくれた。


ティエラと空は変身し、空が自在に弓矢を出せるようにティエラが指導する。


「でも、忘れちゃダメだよ!キーターを戻すには、バームクーヘンステッキで直接ぶん殴るんだよ!」


つまり、魔法で作った矢ではキーターは戻らない。

たまに的確なことを言うクリムに、空はモヤッとした。


「ムキムキなハニーくんがバームクーヘンステッキを…」


ティルがブルブル震える。


そう言えば、ムムを倒した時もティルは震えていたっけ。


「俺のムキムキ姿、そんなに怖いのか…?」


ぶっちゃけ、自分では想像できない。


「か、顔と体が合ってなくて怖いですー」


……マジか。

顔はこのままで、体だけムキムキになるのか…。

そりゃ、俺でも怖い。


「そういや、ティエラって特殊能力なんなの?」


「特にないよ」


「………ん?」


魔法少女はみんな特殊能力があるのかと思っていたから、空は拍子抜けした。


「ボクは、自分のステッキじゃないから…」


(受け継いだステッキだから、縛りがあるのか…)


それでも、ティエラがかなりの実力者なのには変わりない。

むしろ、ハンデがあるのにあんなに強いとか…


(俺がわかんないくらい、努力してんだよな…)


その時、ティルがぴょんぴょんと跳ねる。


「キーターの気配がしますー!」


スイーツ部隊の黒スーツが、それを聞いて車を手配する。


「陸坊ちゃん、空さん、送りやす!」


「ありがとう!」


ティエラはすぐさま黒い高級車に乗り込む。

空も慌てて乗り込んだ。


そう言えば、どうしてこの黒スーツはティルの言葉が聞こえたのか?

ティルを見ると、いつものバンダナを外していた。


「お洗濯中なんですー」


………。

ってことは、一般人にも見えてるってことか…。



黒い高級車はティルの案内で大通りに出た。


「ええ…ここかよ…。人いっぱいいんじゃん…」


空が不満を漏らすのも聞かずに、ティエラは颯爽とキーター目指して飛び出していく。


キーターは短い派手なピンク色の髪で、耳や唇にやたらピアスを開けていた。

メイクなのか、目の周りは真っ黒で、パンク風と言うのだろうか?

ダボダボのズボンに、シンプルなロゴが入ったTシャツを着こなしている。


キーターは通行人に、ドロドロに溶けたチョコを浴びせながら豪快に笑っている。


「どうだ、ハイミルクのチョコは!うまいだろ?ハハハハハハ!!!」


道路も建物も街路樹もチョコまみれ。

しかもチョコは、熱せられてドロドロ。

軽傷の火傷をおった一般人が数名。


「ドルチェンジ・スロット、スタート!」


ティエラが叫ぶと、空中にアイシングクッキーでできたスロットマシンが現れ、チョコを吸い込みながらスロットマシンが回り出した。


「はぁぁ!??オレのチョコになにしやがんだ!」


その間に空は、黒スーツと協力して被害にあった一般人を救出する。


すると、スロットマシンの絵柄が揃い、吸ったチョコを利用して細く鋭いチョコの塊がキーターに降り注ぐ。


「ドルチェンジ・チョコレート・プリュイトロピカル、できあがりっ!」


キーターはチョコまみれになり、唸り声をあげている。


明らかにアネキーターとは違う。

むしろ、以前倒したツインズに近いキーターのような気がした。


「あれは、アニキーターだよ!

空くん、練習の成果を見せる時だよ!」


「おう!」


空は「弓矢になれ!」とステッキを形成し、飴細工でできた矢を構える。


ティエラが動きを封じてくれている…。

空は深呼吸して息を整えると、弓を引き、アニキーター目がけて放つ。


「ひっ…」


その時、空は知らないうちに強化をかけていたらしく、ティルは黒スーツの後ろに隠れたのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ