第七章第二節
最近はハツを酒のつまみにしてます。ここ数年脂がキツいので淡白な肉が旨いです。
書きかけてた文章が見つかったのでとりあえず上げときます。
ここら辺はいずれ書き直すことになるのかもなー大分その場のノリで書いてんなーと思いながら折角過去の自分が書いたモンだしと無責任に。
オイノモリは、脳裏に沸き上がった龍飛崎の嫌なイメージを大量の紫煙で掻き消した。
彼女が「団体」の中に取り込まれて「自分」を殺して生きている嫌なイメージ。
しかし完全に喫煙が禁止されたとしたら、その先彼女はどう生きていけばいいのだろう?
彼女が『団体』のつくるセカイからはみ出さずに生きている彼女なんて想像できないし、そんな彼女を見たくもない。
彼女が「団体」に従うような人間だとは思えないし、思いたくもない。
最も、彼女ならどんな環境でも自分を殺さずに生きていけそうな気もするが…。
「…案外また新しくグレーゾーンを見つけるのかもな」
オイノモリの脳内で龍飛崎の不敵な笑みが蘇る。
オイノモリは、自分が龍飛崎に人として憧れていることに段々と気づき始めた。
これがジョンの求めた愛というやつなのかな、とオイノモリは火をもみ消しながら思った。
『団体』から教えられた「愛」というやつは、前時代的な男性の性欲から生まれる排除すべき非進歩的なものだった。
だけど「新世界」のジョンは、愛する相手にふさわしい自分になるために試練を乗り越えようとしていた。
自分もジョンのように行動すべきだろうか。試練というよりも、むしろ責任のために。彼女のためだけでなく、今まで自分が意識もせず追いやってしまった、陽の当たらない場所の人々への責任のために。自分が「世の中はそういうものだ」と排除してしまった異端の価値観のために。
オイノモリは室内に戻ると手早く朝の準備を済ませ、ホテルにルームキーを返すと、最寄りのバス停へ走った。思ったよりも近くまで交通網が伸びていたおかげで、始業数分前ではあったが、いつものデモ課の自分の机にたどり着けた。
「今日は随分遅いお着きですね。大丈夫ですか?」
デスクにつくと、クグリザカがあの最もまともらしい笑みが張り付いた顔で迎えてくれた。
「うん、大丈夫。自分のやることは分かってるつもりだよ」
今回は昔書いてたのをそんまま上げてるので今ならこんなん書かんなーと思いながら上げてる部分が多々あります。今更ですけど「もうちょい最初っから心情描写をちゃんと書かんと感情の変化が急に見えるよコレ」みたいなのがいっぱいありますね。まあさっさと自分の書きたい部分に行きたかったってのもあるんでしょうけど…。




