第七章第一節
一か月ぶりの更新です。9月は東京に行って夜行バスの中やら友人宅でほぼ直の床やらで寝てたせいで疲れが溜まってたり、仕事の進みがどうやっても遅くなる段階を踏むことになったりで精神的に参ってましたがこの前やっと仕事が上手いこと纏まる目途が付いたので久しぶりに書きました。
この休み中は「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」をちょっと読み進めたぐらいでした。
『団体』からの連絡には取り立てて特別なものは無かった。
いつも通りの業務関連のイベントの連絡が殆どだ。
グローバル・コミュニティでの発信の強化を呼びかけるメール、アルコール飲料の度数制限の提案、
スポーツ界での性的少数者の出場制限撤廃に関する取り組み等々…。
そんないつもの連絡の中に当然混じっていて当たり前のメールにオイノモリは目が留まった。
「喫煙所の全面撤廃と闇タバコ売買の取り締まりに関する連絡」。
最早世界でタバコの生産が公的に行われているのはキューバなどの文化的に縁のある国に限定されているのだから喫煙所など撤廃されるべし、国内で出回る民間製造の闇タバコは徹底的に取り締まる、というお触書だ。
直接聞いた訳ではないが、タツさんはタバコの売買で生計を立てているようだし、
『団体』がこんなデモを起こせば間違いなく苦しい思いをするだろう。
元々が自分達の提案したデモだけあって、オイノモリは申し訳無さを感じずにはいられなかった。
ふと、視線の先に封の開いたソフトパックが目に入った。
龍飛崎がよく咥えている緑のパッケージのタバコだった。
オイノモリは『陽の当たる場所』を掴むと、机の上のフリントライターを持って喫煙所に入った。
二本目の煙草は、初めての時のあのキツさは無く心のモヤを紫煙ごと吐き出してくれた。
罪の許しを得られたような充足感が、ニコチンの快楽よりも先にオイノモリの脳に走った。
龍飛崎と繋がっているような感覚を、オイノモリは感じていた。
おおよそ今後の展開が詰まったかな?と思ってます。多分伏線のつもりで書いたいくつかは回収されないんだろうな…とも思ってますが。
次の更新がいつになるかは正直分かりませんが、これからかなり忙しくなっていくと思います。年明けまでには何話か更新して展開を動かすとこまで書きたいですね。




