LXX [Unique node list] : Transition Period 3
三章の登場人物紹介
ここに至れば全てがフレーバーテキストです。
個々の下部に表示されているのは、各キャラの「愛」の価値観。
見方は以下の通り。
性愛:性欲、情欲、肉欲等を伴う恋人や恋する者へ向かう愛情
友愛:利害の一致を伴う友人、隣人、同盟者等へ向かう愛情
神愛:無償の愛。無関係の者、究極的には敵へも向かう愛情
家族愛:家族への愛情。家族とみなした者への愛情も含む
A>>>B : 絶対に逆転することのない優位性がAに有りBに無い
A>>B : ほぼほぼ逆転することのない優位性がAに有る
A>B : 基本的には逆転することのない優位性がAに有るが、例外もある
A≧B : ちょいちょい逆転することもある程度の優位性がAに有る
A=B : AにもBにも優位性は無く、個別の判断となる
この物語は主に性愛へフォーカスが当てられ、それが肯定される世界。物語の(見た目上の)味方キャラは、大体性愛を重視するか特別視して大切にしている。逆に敵対するキャラなどは、その価値観における性愛の位置付けが変であり、妙なものとなっている。
三章には登場しなかったのでここには書かれていないが、一見性欲に狂ったように見えるゲリヴェルガ(ラナの伯父)も、性愛の優先度は最上位ではない。彼の優先順位は『神愛>家族愛=性愛>友愛』であり、家族愛に性愛が絡んでしまうヤバイ人という扱い。性欲を別の欲求(単純に、スキンシップ程度に留め可愛がるくらい)に転化できていれば問題は無かったが、彼はどストレートに家族へ性欲を向けてしまった。
<現実世界サイド>
●千速継笑
主人公ラナの前世形態。日本人。享年17歳。
地味目のモブ顔。ラナとはあまり似ていないが、雰囲気に共通するところはある。ラナを、怯えてはいるけれど、時に隠し持った牙で逆襲をしてきそうな野獣とすれば、千速継笑は単純に弱々しく怯えている獣。
友達のいない人生を歩んだ挙句、悪質な痴漢に付きまとわれ、その末に殺された。三章の最後では、(ラナが)その記憶を武器としてジュベミューワを破った。
頭の良さは平均よりは上といった程度で、夭逝した兄と比べると知能指数で20ほど下回るが、それで会話が成立しなくなったりはしなかった。兄が130ちょいくらいで妹が110前後くらい。進学校でおちこぼれたのは知能指数の問題というより、高校でも友達ができず、未来に希望を持てなくなったからというのが大きい。
▽「愛」の価値観:性愛>家族愛>神愛≧友愛
ラナになってからと比べると、友愛より神愛を重視している部分に大きな違いがある。
両親からある種の精神的な虐待を受けていたため、家族愛には関しては複雑なアンビバレンツを持つ。恋愛やそれに付随する肉体関係を特別視していたが、それは未来に自分が築く(はずの)家庭へ救済を求め、夢を見ていたからかもしれない。
死に際に、えらい目に遭ってしまったため、それ以降は神様を信じられなくなった。
<異世界サイド>
●ラナ
本作の主人公。多分一応は主人公。三章では16歳。黒髪。身長は155cmくらい。某所はF。
フルネームはラナンキュロア・ミレーヌ・ロレーヌ。兄弟はいない。
両利きだが細かい作業は右手の方が得意、左手の方が力は強い。
これといった欠点のない、それなりに整った外見だが、美人美少女というよりも、常に周囲を警戒している美獣といった印象が強い。
スタイルが良くなり女性的な優美さは増したが、そうなってからはレオの存在が広く周囲に知られていたため、妙なちょっかいを出されることも無く過ごせた。……というか、本人の知らないところで、誘拐計画が計画され、レオとロレーヌ商会ボユの港支店の皆様が人知れずそれを解決していたなんてことも……3年間で4回ほどあった。多すぎ。
周囲の空間を「割り」、その全てを自分の支配下に置く空間支配系魔法「罅割れ世界の統括者」を使える。詠唱時間は11秒、無詠唱型だが11秒の間に殴られたりすると魔法の発動はキャンセルされる。自分自身が移動している最中に発動することもできない。発動時には七色の光を放つ。効果の制限時間は術者本人の(寝ないで何十時間動けるかといった、根性論的な)活動限界の範囲内で無限。
小さな空間であれば遠隔であっても支配が可能。そこから「光」と「音」の情報を手繰り寄せることで「覗き見」も容易にできるし、それをテレビモニターのようにした近くの空間に映し出すことも可能。
最終的には、支配空間上で「人の魂の一部」を移動させるという反則技まで可能になった。
善悪のブレーキも、なにかしらの価値観を大事にするといったこだわりも無いため、使えるモノは(自分のトラウマでさえ)何でも使うという思い切りの良さで数々の苦難を打ち破った。
ただし勝ってからその反省点や罪悪感に悩まされる一面も持つ。
レオと結ばれた結果、表に出た性癖はMだが、本質的には結構なSでもある。そもそも荒っぽいのは好きだけど痛いのも苦しいのも嫌い。ただしなんらかの形で罪悪感、自己嫌悪等を感じている時は痛み、苦しみを求める。若干の露出癖もあるが、どちらかと言えばそれは「自分を抑圧してきた世界に対し、手に入れた幸せを見せつけたい」という歪んだ意識の表層。一言でいえば厄介なM。
▽「愛」の価値観:性愛>家族愛≧友愛>神愛
恋人を最重要視し、肉体関係を特別視し、友情を軽視し、神を信じてはいない。
本人は自覚していないが、マリマーネに対してはある種の暴力的な性衝動を感じていた部分がある。自分が男性であったら弄び、ヤリ捨ててやったのにという類の衝動。それが、ロレーヌ商会がドヤッセ商会を陵辱していった動因の一部でもある。
ラナンキュロアはマリマーネに、飴も与えつつ征服していくという行為へある種の精神的快楽を見出していた。
性交渉は特別な相手とする特別な行為であるという意識が強かったため、それが直接的な形で発露されることは無かったが、それゆえにこれはラナンキュロア、というより千速継笑の頃を含む彼女の人生において、初めて手に入れることのできた歪んだ友情でもある。これに微笑ましさを感じ祝福するか、いやできねーよと唾棄するかはお好みでどうぞ。
●レオ(レオポルド)
スラム街出身の少年。推定14歳。本当の年齢は15歳。レオポルドは冒険者ギルドの上層部が意図的に流した偽名。出生名はレオ・フィベサッファ・コーニャソーハ。しかし今はただのレオ。
身長は170cmを超えているが、成長期が終わりきっていないのでもう少し伸びる。髪はキラキラのブロンド。生活習慣を改善したらほとんどストレートの髪質になったが、普段は若干カーブをつけた状態にしている。
また三年間、結構重い剣を振り続けた結果、細マッチョになった。腹筋も割れている。ただし顔はノーブルな美形なので、今でも女装が似合わないわけではない。
剣を構え、対象を「斬る」と思えば本当にそれが斬れる「無敵」の能力を持つ。「殺す」だと相手が死ぬまで続く斬撃の嵐が発動するが、これは諸刃の剣なので使わなくなった。「切断する」ことが可能かどうかもわからない場合は、ただ「斬る」とイメージするだけにする。未知の相手に対してはこれが一番無難であると学んだ。
害意ある敵の攻撃を回避する能力も高いが、これは本人が「攻撃に対し備えている」状態でないと発動しない。三章の後半ではそこを突かれ瀕死の状態になった。
ラナと結ばれた結果、性生活においては厄介なMへの奉仕者とされてしまった。それへ不満があるわけでもないが、レオ自身はSでもMでもないため、「やれやれ、本当にラナは仕方無いなぁ」くらいの気持ち。ダメ人間を甘やかすのは良くないよ、レオ君。
▽「愛」の価値観:性愛>友愛≧家族愛>神愛
恋人を最重要視し、肉体関係を特別視し、家族というものを軽視し、神を嫌っている。
一応は家族がいたラナンキュロアとは違い、最初から天涯孤独だったレオは家族というモノへの愛着が無い。また、作中では描写はしなかったが(というより彼自身が嘘で隠蔽したが)前世でも、愛する家族に土壇場で裏切られた経験を持っている。そのため、家族といえども所詮は他人であるという諦観がある。
ラナンキュロアは恋人だが、実は友情のようなものも感じている。「同じく世界に嫌われた少女」という認識であり、ある部分では自分と同一視もしている。そのため、ラナンキュロアほど子供を望んではいないが、生まれたら生まれたで第二のママみたいなポジションに落ち着く可能性が高い。
●マイラ
ラナの家で飼われているピレネー犬。真っ白な巨大。
三章の時点でラナと同じ16歳。大型犬の寿命的には既に限界を超えた老犬の部類だが、ツグミという超常的な存在と契約を交わした結果、いまだ壮年期のコンディションを保っている。
ツグミとの契約内容は、彼女へ自分の身体を貸す代わりに「健康で長く生きること」。その一助となるモノとして「陽の波動」というエピス、ある種の能力を授かっている。これは陽性のオーラを放ち、それを好む人には好かれ易くなり、ついでに自分や自分の周辺に存在する生き物を健康にするといった代物。ただし陽キャ……陽性のオーラを好まないラナンキュロアにはあまり好かれなかった模様。ナガオナオが前世に因縁のあった相手であるところの前作主人公より複写した代物であり、それよりは性能が数ランク落ちる劣化コピー品。オリジナルにあったマジックブースターとしての機能はオミットされている。
波動、つまりオーラは、(ラナ達がいる惑星や、ナガオナオ達がいた惑星において)魔法使いが使う魔法とは別系統の力であるため、それと同じようには感知も検知も出来ない。前作の舞台(の惑星)においては、それなりに広く知られていた特性であったが、今作の舞台(の惑星)はそうではなかった。そうでなかったらマイラは、有名犬になった辺りで灼熱のフリード辺りに攫われ、解剖されていたとしても全然おかしくなかった。
三章の途中で、ツグミに化けたミジュワとなんらかの契約を交わし、それ以降は肉体を彼女に使われていた模様。
●マリマーネ
主に宝飾品等を扱う中堅どころの商会、ドヤッセ商会、その会長の娘。ドヤッセ商会が人脈確保のため職人街におく衛星店舗の総責任者……だったが、ラナンキュロアというかなり強力な人脈を得たため、親からもその価値を(本人の能力を買われてではないとしても)認められた。商会内における発言権もかなり増している。
フルネームはマリマーネ・シレーヌ・ドヤッセ。極端な垂れ目。三章時は21歳。彼女のハタチ前後は、ラナンキュロアからロレーヌ商会を通じ流れてくる諸々(要求とか、メリットの供与とか、脅迫とか)の処理係となって、馬車馬のように働かされたという記憶で埋め尽くされた。
ラナンキュロアとの直接的な交流はほぼほぼ途絶えてるが、商売を通じてはかなり密接な関係であるともいえる。ゆえに、ラナンキュロアになにかあった場合はボユの港へ飛んでくる。というか飛ばされてくる。
甘いものが好きで宝石も好き。自由に生きたいからお金も好き……だったけど、最近はお金(儲け)のために自由が無くなっている。それが本望であったかどうかについては……自分でも、もうわけがわからないよの心境。
▽「愛」の価値観:性愛>家族愛≧友愛>神愛
価値観そのものはラナンキュロアと一致する。だが彼女の場合、色欲よりも物欲の方が強く、それゆえにお金とお金儲けを愛するため、軽々に恋人を作ってそれに甘えるという方向には行かない。というより、自分が、厄介な相手に捕まると底無し沼をどこまでも沈んでいくタイプであることを察していて、本能的にそれを避けている。
だが厄介な異性を避けていたら厄介な同性に捕まった。
ラナンキュロアの歪んだ友情に振り回された被害者。被害者M。
●コンラディン(ラナの叔父)
ラナンキュロアの母親の弟。つまり叔父さん。
槍使い。身長173cm前後。歴戦の冒険者。三十路になる前に結婚しようと思っていたが、それがフラグになったのか三章の途中で死んだ。
十代の頃、娼婦であるフィーネリュートという女性に入れ揚げていた。10年近くの時が流れても彼女を忘れられなかったため、その娘であるユーフォミーへも複雑な想いを抱いていた……が、最後にはそれがアダとなってしまった。
メタな話をすると、作中で死んでいただくのに非常に苦労したキャラ。自分の生存を何よりも優先し生きようとするため、「彼らしい詰み盤面」がなかなか構築できなかった。
結局は「ユーフォミーの危機が見えたからこそ」「咄嗟にそれを庇って死ぬ」という形になったが、その状況下でコンラディンが死なずにいられる手も、実はあった。要はマイラを槍の横払いで思いっきりぶっ叩き、燃焼石の弾道からそらすという手。
しかしコンラディンは、「危険を読む」ことはできるが、その「対策」に関しては熟考し、時間をかけて答えを出すタイプであったため、「咄嗟の判断」は誤ってしまった。ユーフォミーは言うに及ばず、マイラを「頼れる相棒」と感じていた彼では、そんな手を咄嗟には採れなかった。
そういう形で「彼らしく」死んだ。
▽「愛」の価値観:性愛>友愛>>>家族愛≧神愛
恋人や友人を大事にするが、他はどうでもいい。
家族に恵まれなかったので、未来に、自分が築く家庭に夢を見ていたのはラナンキュロア……というより千速継笑と同じだが、自分より弱いものを守り愛するということをしてこなかった半生なので、生まれてきた子供をちゃんと愛せたかどうかはわからない。彼はそれを問われることなく殺されてしまった。
●フィーネリュート
若かりし日のコンラディンが愛した、彼にとって「初めての人」であり「永遠の女性」。
十四歳の時に若かりし日のナッシュと結ばれ、背負子のユーフォミーを産んでいる。
子供を愛するという情緒が育つ前に子を産み、あっさりとそれを捨ててしまった「母親としては」最低最悪の女性。しかし男性性に対しては広く慈愛を向けることができたため、娼婦としての適正は高かった。彼女の顧客には、彼女を女神のように慕う男性が多かった。聖母のように想っていた客もたぶん(複数)いた。夜の街は悪魔的な諧謔で満ちている。
外見は、十代のコンラディンにはとても妖艶に思えたらしいが、詳細は不明。
声は、商売の最中は甘くとろけるような声、それ以外の時は声変わりしたての少年のような声だったらしい。
▽少女期の「愛」の価値観:性愛≧神愛>家族愛>友愛
▽最終的な「愛」の価値観:性愛≧家族愛=神愛>友愛
少女期には実母を含む女性性への嫌悪の気持ちが強かった。生まれた子供が男の子であったら、たとえユーフォミーと同じように両足が無かったとしても、捨てはしなかった。
本人曰く、「本来なら女ひとりだって養えないような甲斐性無しの妾の子」であり、母親よりも、父親の本妻の方に共感と同情心が向くような環境で育った。両親から虐待を受けていたのは確実だが、それが養育拒否系だったのか、それとも暴力系だったのか、それとも彼女を換金する系だったのかは不明である。全部だったかもしれない。
彼女が最終的に、父親の本妻と同じ場所に辿り着いたことも、それが彼女のどういった情緒、葛藤を経てのものなのかは完全に不明である。考え無しだった可能性もある。
しかし彼女の想いを理解したいと願った者は、もうこの世にはいない。
好きなものは白湯。嫌いなものは味の濃い料理全般。厚化粧も好まなかった
●背負子のユーフォミー
またの名を要不要の暴走列車。
三章時20歳。その身体には両足が無かったが、三章のある時点で脚が生えた。生えたというかくっ付いた。
その、ある時点より前は(肌色等を抜かせば)銀髪、黒地のピタッとした服にピンクの背負い紐、茶褐色の瞳と眼鏡のサングラス部分という「四色」で構成された美女だった。脚が生えてより以降のことはジュベミューワ、ミジュワの項にて。
大口を開けると目立つ八重歯もあるが、あまり大口を開けなくなってしまったので三章では目立たなかった。
色々な意味で面倒くさいキャラだったが、中身は結構純朴だし善良だった。
だがそれが災いして敵の陥穽に落ち、その純真と身体を文字通り奪われた。
でも日本へ転生後はたぶん幸せに生きる。たぶんブラコンのツンデレ系妹。
即発動型結界魔法「要不要」はふたつ名になるほど強力だったが、彼女自身の知能に依る制限があった。身体を強奪したジュベミューワやミジュワの方が上手く使えた。ジュベミューワといえば「劣化コピー」であるが、しかしこれだけは例外だった。もっとも、それでユーフォミーを責めるのはお門違いだろう。
▽「愛」の価値観:家族愛>>>神愛>性愛≧友愛
父親ナッシュへの愛が全てであり、それ以外は横並びでしかない。ただ、父親以外の全てがどうでもいいのであれば、敵対したジュベミューワ、ノアステリアへ情けをかけることもなかった。
彼女は諸々が特殊であっただけで、根っこの部分は愛情深い、義理人情に厚い人間である。単に父親への感情と、それ以外とに大きな開きがあるだけであって、基本的には善良な人間である。もっとも、この物語がそれを評価して、返礼品を贈ることはないのだが。
彼女が最終的に辿り着いたその場所は、ある意味、お前はこの物語では幸せになれないからもっと相応しい場所へ行きな、というものでもある。どうか日本というどこぞの国とやらが、彼女を幸せにしてくれる場所でありますように。
●ナッシュ
背負子のユーフォミー、その父親。
30代。身長は190cm前後。短い銀髪。
右腕は二の腕より先が無い。軍は退役しているが、ユーマ王国が東の帝国へ出兵する際には、その尖兵となって最前線で戦うことを条件に、現役の軍人であった娘と行動を共にしていた。
▽「愛」の価値観:家族愛>>友愛=神愛≧性愛
娘ユーフォミーへの愛を最重要視していて、それ以外は横並びでしかない。
そう書くと娘と相思相愛の関係だったようにも見えるが、ナッシュが何を考え、娘と一緒にいたかは、この物語の中においてはほとんど明かされていない。
押し付けられたユーフォミーを善良な人間に育てていることから、彼もまた純朴で善良な人間であると推測されるが、そうであるなら、そうであるがゆえに、男手ひとつで両足の無い子供を育てることには並々ならぬ苦労があったはずである。
メタな話をすれば、「母親が捨てた子供を父親が育てる」というのは、この物語を記述した死んだ魚の目も食う性根の歪んだ頭の悪いクソ作者が好んで用いるモチーフ、シチュエーションのひとつであり、古くは中学生時代に描いたマンガ(ノートに鉛筆で描いたディストピアもの)にも登場する。高校生時代には、更にそこから短編マンガ「此の糸の煙」をスピンオフさせ、同モチーフを深く掘り下げたりもした。
父親像も(ヘビースモーカーで、娘の前以外では紫煙をぷかぷかさせているオッサンだった。どちらかといえばコンラディンに近い)、娘像も(猫耳っぽい髪型の元気っ子だった)、ナッシュ、ユーフォミーとはまるで違うが、「此の糸の煙」の方にだけ登場する娘の母親は、フィーネリュートに酷似したキャラだった。彼女のセリフもいくつか(「娼婦が娼婦らしくなっても、それは軽蔑されるだけなの」とか)は、そこからの流用。
その、「此の糸の煙」の父親キャラは「娘のために成り上がろうとして」「危険な世界に飛び込み」「そのせいで父の背を追った娘が危険な世界に引きずり込まれてしまう」という皮肉な運命を辿るが、これも、ある意味ではナッシュ達が辿った運命と似ていなくもない……か?
●灼熱のフリード
ユーマ王国王国軍に属す魔法使い。
自分の周囲(直径で)7メートル強を超高温の空間に変えてしまう空間支配系魔法の使い手。52歳。身長は175cmくらい。白髪混じりの金髪を長めに伸ばしているが、額はそこそこ広くなってしまっている。たが年齢の割にがっしりした体格であり、魔法使いというよりかは、年とともに味の出てきた一流役者といった風貌。清潔感もあり、見た目だけならラナも好感を覚えた。だがすぐに内面のヤバさが発覚した。
ジュベミューワの肉体を乗っ取り、次の人生を生きようと計画していたが、色々あってそのジュベミューワに焼かれた。そして怪人となり巨人となり最終的にはジュベミューワの脚になった。人生は悪魔的な諧謔で満ちている。
初期の構想からめっちゃキャラが変わった人。初期にはもっと純粋に魔法を愛し研究するキャラだった。しかしそれではナガオナオと被るのでやめた。ラナの敵になるという構想は初期からあったが、最終的に彼を葬ったのはツグミとなった。
▽「愛」の価値観:神愛>>性愛≧家族愛>友愛
灼熱のフリードにとっての愛は、自分が上位者として下位の者へ与えるものであり、その逆ではけして無かった。また、自分以外の者の愛に対しては大変に狭量でもあり、かなり嫉妬深い性格であった。
家族というミクロの単位では、妻に愛される息子へ強い嫉妬の感情を向けていた。
本人の主観的には、お前よりも俺の方があの女を幸せにできるんだ、満足な暮らしをさせてやっているし、無上の快楽を与えてやることもできるんだ、なのにお前ときたら、母親に甘えてばかりじゃないか、ふざけんな……という理屈だが、そんな感情を向けられた方はたまったものではない。
息子の方はなぜ父親に嫌われているのかもわからずに、それでも愛して欲しいと、悪い意味で従順な子供に育ってしまった。そうして小さな悲劇が発生する下地が生まれた。そしてそれが後の大きな悲劇の遠因ともなった。
●ジュベミューワ
魔法使いであり、ユーマ王国の軍人。階級的には伍長。17歳。
ノアステリアとは幼馴染。身長は165cmくらい。某所はD~Eくらい。登場時はゆったりとした紺のローブを着ていた。所々、言動が幼い。
地味めで気の弱そうな雰囲気。だが、少なくともラナ達の前に姿を現したばかりの時は、手の込んだ薄化粧をしていて、髪も美容院に行ったばかりのように整えられていた。特に髪は、毛先だけパーマをあて、内側を黒く染め、外側を軽く脱色して立体感を出した茶髪という複雑なもの。「なんていうか、地味な子が頑張ってオシャレしましたって感じが凄い」とは主人公ラナンキュロアの言。
これらはノアステリアの要望による容貌であり、本人の趣味ではない。
ジュベミューワのジュベは、ユーマ王国において「宝石級」の意味を持つ、なめし革の最高級グレードのこと、ミューワが栗の樹の精霊の名前。日本名にするなら「珠樹」や「珠栗」のような名前となる。命名した父親は靴職人であり、妻の艶やかな栗毛を「ジュベのよう」として大変に愛していた。ちょっと変態めいてるが、妻も夫を愛していたので破れ鍋に綴じ蓋である。
かように両親の夫婦仲は良く、ジュベミューワも両親を愛していたが、王都で発生したモンスターの大襲撃事件に巻き込まれて両親は死亡、親族も多くがなにかしら被害を受けていたため、ジュベミューワは天涯孤独の身となった。そうして不夜城に身売りする寸前だったのを、ノアステリアが無理矢理軍人にさせた。
それからはノアステリアの歪んだ愛情に流され、ドロドロの青春をグダグダと送るが、彼女の機構不正使用魔法を「予知夢」と勘違いした灼熱のフリードに目を付けられ、更にドロドロの沼へズブズブと堕ちた。
同情すべき点は多々あったが、偶然、レオを傷付けたことで、ラナ視点においては断罪されるべき敵に確定してしまった。そしてその通り、彼女によって悲惨な結末の奈落へと墜とされた。ジュベミューワが「十五分で死んだ」とはラナンキュロア、ツグミの観測結果だが、その15分が、ジュベミューワにとって本当にただ15分であったかは定かではない。本人の体感では15年であった可能性すらある。答えは彼女の精神世界にしかない。
自分自身の境遇を呪い、自分自身の身体も既にノアステリアによって穢されていたと思い込んでいた彼女は、三章の後半で全く別の身体へ入れたことに無上の悦びを感じていた。非人間的なブルーグレーの両足にしても、彼女にしてみれば懐かしい、両親の仕事場でよく見た染色した革の輝きを思わせるものだった。
ノアステリアの無垢な残虐、灼熱のフリードの支配欲にも汚染された彼女は、そのまま世界を焼き尽くす残虐な悪魔ともなろうとしていた。その瞬間の彼女は確かに幸せだった。やっと、運命に流されるだけのダメな自分から、他者の運命を好き勝手操れる神様のような存在になれたのだから。
ある意味においては「いつかどこかで千速継笑の魂が辿るはずだった別の結末」を無理矢理押し付けられた被害者。被害者J。
▽「愛」の価値観:家族愛>>友愛≧神愛>>性愛
家族愛を神聖視し、肉体関係へは忌避感が強い。
メタな話、ジュベミューワはこの物語の、ラナンキュロアの、いわばアンチテーゼ的な存在であるため、性欲、肉欲、性愛を拒絶するキャラというのは最初から決まっていた。
前作と違う世界観を作る、どこで違いを出す? となった時、そのひとつを「前作の主人公が否定していた性愛を、今回は肯定する」という形としたため、前作の主人公が重視していた家族愛も、自動的にアンチテーゼのひとつとなった。
ジュベミューワは既に死んでしまった両親しか愛していない、失われてしまった世界しか愛していない、自分が子供だった世界にいつまでも居続けたい、だから大人の恋はしたくないし、性交渉も嫌忌する。
この物語は、それが裏目に出るというルールの世界であるため、ジュベミューワはその気持ちを持ち続けることで落ちぶれ、悪になり、断罪されて地獄へ墜とされてしまった。
ある物語の良心とある物語の良心とでは、課せられた義務が全く違うのだ。悲惨な結末に至るキャラクターは、その物語上で課せられている義務をないがしろにしたからこそ、悲惨な結末に至ってしまうのだ。
進●ゼミの広告マンガの世界においては、進●ゼミで幸せになるしかないんや。
某、仲間達との幸せな記憶は過去にしかない超越者が主人公の物語では、仲間達との今を大事にしている生者は、ゲロ吐いて死ぬか主人公サイドのオモチャになるしかないんや。哀しいなぁ。
好きなものは既に無き世界。嫌いなものは性的なこと全て
●ノアステリア
斧使いであり、ユーマ帝国の軍人。階級的にはジュベミューワよりも下。15歳。
ジュベミューワとは幼馴染。身長は145cmくらい。某所は貧。絶壁ではない。小柄だが筋肉質。
無骨な革鎧とごつい金属製のガントレットを装着、腰に小振りな、投げ斧のようなものを四本差していた。投げ斧はガントレットに鎖で繋がっていて、投擲後に即時回収も可能。
父親は元冒険者で、母親は冒険者ギルドの窓口娘。その両親に幼い頃から厳しく育てられたためそれなりに強い。普通の人類最強を武力100とするとノアステリアは75くらい。同80のコンラディンよりも弱いが、これは体格に恵まれていない分を考慮した時の数字。単純な武の技術ではコンラディンに勝る部分が多々ある。コンラディンと直接戦ったら10回に8回は負けるが、コンラディンが絶対勝てない相手にノアステリアが常勝できることも、無いではない。その辺りは相性の問題。
体格に恵まれていないのは、子供が小さ過ぎる内に、その身体を鍛えすぎると成長が止まってしまうという常識を、彼女の両親が(知った上で、ウチの子は特別だから大丈夫と)無視したせいである。ノアステリアはそういう両親を嫌悪し憎悪していた。
ノアステリアとジュベミューワは特殊な規則で命名されている。
ジュベミューワの項で語られている名の由来は作中での話。
メタ的にはどちらも『プログラミング関連用語』+『アーティスト名』をもじった形。
ノアステリアのノアはNOR、ジュベミューワのジュベはJAVA。
ステリアは『椎●林檎』+『T●a』。初期にはノアシティリアという名前だった。
ミューワは『前●麻由』+『m●wa』。
別にアーティスト名は、キャラのイメージから選んだわけではない……が。
オー●ーロードIVのED曲を聞いた時、マジか……という電撃がどこかのバカの頭に走ったのも確か。あまりにもカッチリはまりすぎていて怖いくらいだった。まぁジュベミューワというキャラがそもそも、オー●ーロード(的なもの)をオマージュっているのは確かなんだけれども。
▽「愛」の価値観:友愛≧性愛>神愛>家族愛
友愛と性愛の境界が曖昧。両親を嫌い、恨んでいる。
親という存在は総じてロクでもないモノと考えていて、友人の親でも簡単に殺す。そしてそれの何がいけないのか理解出来ない。理解したくないとかではなく、性能の限界の問題で本当にわからない。他人には他人の価値観があるということを理解できない。自他境界が適切に発達していない。
ある意味においては、非常に純真な子であるともいえる。悪い意味で、という但し書きも付くが。
また、親しくなった相手には、たとえそれが同性であっても性欲を感じるパーソナリティ。それ自体は思春期によくある話であり、一線を越えないなら微笑ましいとすらいえるモノであるが、彼女はだから本当に悪い意味で純真であり、精神的にも幼過ぎた。
自分が望んでいるのだから、相手も同じように望み返してくれるのだと信じ、友人に同性愛の関係を強要してしまった。そこにはある種の男性が「女性にも性欲はある」という言葉を「女性にはレイプ願望がある」と変換する構造にも似た精神の働きが……あったりなかったりした。似てない部分も多いので、どこを重視するかによるけど。
もっとも、ノアステリアをクレイジーサイコレズと分類した場合、「サイコ」の部分は彼女自身の責任であるとも言い切れない。そこには灼熱のフリードによる人体実験の影響がある。彼女の性欲は、途中から「相手を支配したい」という方向へ進化、昂進してしまったが、それには灼熱のフリードが生成し、埋め込んだ燃焼石の影響が確実にある。レズの部分も燃焼石の影響であるとした灼熱のフリードのその考えは、大いなる間違いであったが。
なお、この物語は同性愛を否定してません。否定してはいませんが、特別視もしないというスタンスです。ノアステリアの(こうした幼い、一方的な)愛は、この物語においては報われないものであったということです。
好きなものは「おひめさま」。嫌いなものは自分をこんな風にした両親
●キジトラさん
ドヤッセ商会の貿易船の乗組員。設定上の名前はハニャオ。年齢不明。
ラナとレオが南の大陸へ逃れる船に乗船し(ようとし)た際、応対してくれた猫人族の少女。ボサボサの髪は、元は銀髪だったようだが、汚れなのかなんなのかでキジトラっぽい模様になっている。普通にしていても眠そうな目をしていると見られる。
身長は137cmとかなり低いが、しなやかな筋肉が全身についている。戦闘員ではないので武力は低め。ノアステリアを75とした時、55くらい。並の男性よりも力は強いが、手足は棒のような細さ。色々な意味で慎ましやかなボディ。
タンクトップのような上着に、短いオーバーオールというかサロペットというか、そういうものを着込んでいる。尻尾は短めで服の中にしまわれているため、通常は見えない。
野良猫のように粗野で粗雑な性格、ただ、悪い人間ではない。落ち込んでいる相手には飴ちゃんをくれたりもする。ただし安物。
母親は東の帝国生まれ、父親は南の大陸生まれ。
実はゲストキャラ。誰にも見せていない未完の習作より。
そこにおける種族名は「フェリア」。ステータスのある作品であった為、種族特性の設定もある。猫人族は『ライフF 魔力E 腕力D 器用C 敏捷S 耐久G 知能B 幸運A』。敵の攻撃をめっちゃ回避するが、かなり打たれ弱い。
参考までに、他は以下の通り。
人間種:ライフD 魔力B 腕力G 器用S 敏捷A 耐久C 知能E 幸運F
エルフ:ライフB 魔力S 腕力F 器用A 敏捷D 耐久E 知能C 幸運G
ドワーフ:ライフC 魔力F 腕力S 器用B 敏捷E 耐久A 知能G 幸運D
シルフ:ライフG 魔力A 腕力E 器用D 敏捷C 耐久F 知能S 幸運B
竜人族:ライフA 魔力G 腕力B 器用E 敏捷F 耐久S 知能D 幸運C
犬人族:ライフE 魔力D 腕力C 器用F 敏捷G 耐久B 知能A 幸運S
牛人族:ライフS 魔力C 腕力A 器用G 敏捷B 耐久D 知能F 幸運E
ドワーフは未婚の女性が非常に非力のため、これはそれ以外の種族特性。
牛人族は男性と女性とで骨格や筋肉量が大きく違う(平均体重も男性は女性の2~3倍ほどある)ため、これは男性の種族特性。
▽「愛」の価値観:性愛≧家族愛=友愛>神愛
両親ともお友達感覚、そろそろ良いオスを捕まえたい。神には(航海の無事とかを)良く祈るが、それにご利益があるとは思っていない。
発情期はあるが、その時期になったからといって性格が一変するわけでもない。女性の場合は体臭が濃くなる程度の変化。
だが猫人族の男性は、発情期になると同族のメスの体臭に強く惹かれるようになる。
この為、婚活中のメスはあまりお風呂に入らず、同族のオスに自分がお相手募集中であることをアピールしていたりする。同族以外には普通に不潔な臭いと感じられるため、血統を守る意味でも大事なこと。つまりハニャオがキジトラってるのは種族繁栄のためという話。
好きなものはキウイフルーツ味の飴。嫌いなものはハッカ味の飴
●生き残った船の乗組員さん達
ドヤッセ商会の貿易船の乗組員さん達。その生存者。5人いる(キジトラさんを含めると6人)。
ジュベミューワは船を乗っ取った(?)際、それを滅茶苦茶に扱って浮かし、運んだ。この為中は凄いことになり、揺れや異常重力下の空間湾曲状態が何分も続いた。
これにより、船員の半数以上は死亡してしまったが、キジトラさんと5人の男性だけ生き残った。ジョ●デやオーラ●ド・ブ●ームのようなイケメンはいない。海賊じゃないし。
補足しておくと、まぁ色々ありましたが彼らは元気です。
好きなものは全員好天。嫌いなものは全員時化と嵐。命に関わるから
●ナガオナオ
当物語における重要ガジェット、幽河鉄道を創った人、その元オーナー。
三章では過去回想的な回に出てきた千速継笑の「お兄ちゃん」。
当然ながら老人形態で登場。かつて教育機関で教授をしていた頃には結構モテたらしいが、結局は独身を通したらしい。そんなわけで愛犬とふたり、とある湖畔の小さな家で世捨て人のように暮らしていた。
全盲であるがゆえに「見る」ことはできないが、周辺の情報を魔法的に観測し、得られたデータを脳内に展開することで「観る」ことはできる。本来、これは「見る」という感覚を既に知っている魔法使いが、視覚以外でモノを「観る」ために修得する「魔法」であるが、ナガオナオはこれを、生まれついての全盲の状態から使えるようになった。
これには、盲導犬の視界を長年使ったことで「見る」という感覚が既知のモノになったこと、前世の記憶を復元することで「自分の目で見る」という感覚も得られたこと、この二点が関係している。これらによりナガオナオは、本来修得できるはずの無かった魔法を修得することができた。修得できた際、彼は人知れず故ク●ストファー・リ●ヴへ勇気をくれてありがとうと礼賛をしたとか。
かように、数々の困難を不屈の精神で跳ね除け、不可能を可能としてきた大魔法使いであるが、だけどこう、なんかこう、彼は世の為人の為にしたことが裏目に出ることの多いヒト、元ヒトでもある。
▽「愛」の価値観:友愛>性愛≧家族愛>神愛
理解者、同盟者を最重要視する。神を信じてはいない。
性愛を、肉体関係を特別視しすぎた結果、それとはあまり縁のない一生を送ってしまったパターン。彼が別の意味で魔法使いかどうかは……言わぬが花。キスの経験は豊富だけどね、愛犬とのそれが。
ただ……彼は生涯独身だったが生物学上の子はいる。だが自分に実子がいることを彼は知らない。この物語とは何の関係もない話だが、そういう裏設定が無くもない。
●ツグミ
ナガオナオの盲導犬にして愛犬。幽河鉄道の現オーナーにして操縦者。
犬の姿は英国ゴールデンレトリバー。要は白いゴールデンレトリバー。ピレネー犬ほどではないにせよ、それなりの大型犬。
ナガオナオのアーティファクト、薔薇色のローブを「装備」することで人間形態になることも出来る。人間形態は白銀の髪、白金の瞳を持つ輝くような美少女。
アーティファクト、薔薇色のローブは、簡単にいえば「魔素に触れられる手」の集合体のようなもの。もう少し具象化すれば、マナの泉から聖水をくむことの出来る柄杓であるとか、桶であるとか、ポンプであるとか、そういうもの。
人間の手で一回にくむことの出来る水の量は、多くて数百ミリリットル程度だが、このローブを装備していれば数十ガロンは一気にくむことが可能。当然、その結果得られる魔法の出力も大違いとなる。通常は幽河鉄道の「機関室」に「装備」されているが、別にそれをツグミが着たとて幽河鉄道に悪影響があるわけではない。ツグミは幽河鉄道と一体化している。人は、走っている時に脚以外の部位が崩壊するわけでもなし、それと同じこと。
色々な魔法を使えるが、『ヴォルヴァ』という、彼女だけが使える魔法もある。
これは人間の魂へリンクし、その知識、能力を(ある程度)自由に扱うというもの。元の世界においては禁呪指定を受けそうな魔法であり、ナガオナオはこれを完全に隠蔽、秘匿した。
盲導犬の特殊な成育史によって「人間全体」を盲目的に愛する性格となっているが、その中でもナガオナオは特別枠。人類の全てよりも彼のことを愛している。また、脳筋であり、悪人を誅することにも躊躇いはない。人類愛とは、人類へ仇なす悪人に対しては容赦をしないものなのだ。その辺りは元犬らしいシンプルな思考で生きている。特に妙な表裏があるわけではないです。
▽「愛」の価値観:性愛≧家族愛=友愛>神愛
全ての愛を重視するが、想いの強さは関係性の近さに比例。
ただ、神愛を除く全ての愛情の境界が曖昧で、関係性を無理なく相手に合わせることが出来る。相手が望むなら完全に清い関係のままでいることもできるし、相手が本当に望むなら特殊な性癖のその捌け口、受け皿となることも出来る。愛し愛されることが重要なのであって、愛され方はあまり重要ではない。どのような形であれ、本当に愛されていると感じられれば、それで充分に満足し、幸せになれる。
ラナやレオのようには、特別な相手とはちゃんと特別な関係(すなわち肉体関係)になりたいとは考えない。ナガオナオは友愛を最重要視していたため、ツグミはそれを尊重する関係を彼と築いた。ふたりはそれで本当に幸せだった。
ただ、ナガオナオもまた、親しくなった相手とは同化したいという欲求を覚えるタイプであった。通常、それは俗っぽい性欲や肉欲には結びつかず、自らの知識を相手に与え、世界観を共有したい(同じ世界に立つ者となってほしい)という欲求に転化されるが、後にツグミを超絶美少女へと変えた辺り、肉の身体を捨て去ってさえ、彼にも人間の男性の(性的な)感覚は残っていたのかもしれない。
好きなものは人間。嫌いなものは炎(が自分のすぐ近くにあること)
●青髪の悪魔
ナガオナオからもラナンキュロアからも悪魔認定された悪魔っぽい、まぁ悪魔でいいんじゃないかなって存在。もっとも、前者は揶揄の感情によるところが大きく、後者は畏怖の感情によるところが大きいという違いがある。
三章ではユーフォミー乗っ取り回に少しだけ出てきた。
そういう形で時空間へ干渉する能力を持っていたらしい。
メタ的に明言するが、ミジュワとは別の存在である。ミジュワが育ってこれになるという話でもない。登場回では、そんな感じに誤解させるようなことを言っていた気もしないではないが、それは彼女(?)の、特に意味のない嘘である。
▽「愛」の価値観:神愛>家族愛≧友愛=性愛
愛は重視せず。万人に平等という意味で神愛重視とも。
彼女(?)は高次元に自然発生した魂ではなく、三次元空間に生きていた頃がある。つまり元は知的生命体だった。生前の記憶はとうに壊れ、失われているが、魂にその残滓が残っていないわけではない。
メタな話をすると、ジュベミューワからミジュワが生まれたのと同じ構造で生まれた存在。たからこそミジュワの誕生があのようになったともいえる。
その生誕秘話を本編中に描く気はないが、ナガオナオに強く執着している様子があるのと、そのナガオナオに「幽河鉄道で誰かを助けようとして、また別の悲劇を生んだ」過去があること、この二点を考えれば、おのずと浮かび上がってくる構図がある。大まかな流れはそこから推測できるもので正解。捻ってはいません。
……あれ? この物語って大体お兄ちゃんが悪いんじゃないか?
●ミジュワ
青髪の悪魔によって生み出された高次元存在。
ラナの前には、銀髪が空色の髪になったユーフォミー、にブルーグレーの脚がついている状態、という姿で現れた。
顔には右目の下に「★」、左目の下には三日月形の、大きな青い黒子のようなモノがある。『左目の方を涙形に変えて、色も変えれば伝説級の休載漫画に出てくるヒ●カだな』とはラナンキュロアの言だが、それはミジュワなりの、身体を奪ってしまったユーフォミーへの敬意の表し方だった……かどうかは定かではない。メタ的には「青髪の悪魔そのものではないが、その関係者ではある」ということを表す記号。それは、身体は細いユーフォミーのままであるミジュワと、スタイルのいい青髪の悪魔との対比にも表れている。
ラナンキュロアの最終的な推理においては、ジュベミューワの機構不正使用魔法が彼女の意思に反し独立し、人格を持った存在。また、青髪の悪魔が「ツグミをコピーする」ために生みだした魔造の人格。
そしてその通り、ツグミ本人を騙しきるほど「ツグミに擬態」することができるようになっている。
▽「愛」の価値観:家族愛=神愛≧友愛=性愛
愛は重視せず。万人に平等という意味で神愛重視とも、彼女にとっての神が「自分を生み出した存在」であるというなら「親への愛」重視とも。
彼女の体感において流れた時間はまだ10年にも満たない。そのため、愛が何であるのかを理解できるような情緒は育っていない。これには性愛を拒絶していたジュベミューワの影響も強い。
このため、青髪の悪魔がふんだんにしていたセックスアピールを、ミジュワはしないしできない。
好きなものはツグミの猿真似。嫌いなものはツグミという悪魔的存在
<ボユの港の大災害における被害者の皆様>
●アンネリース
被害者A。16歳。とある宿屋兼お食事処兼酒場の看板娘。
輝くような金髪。顔は十人並みだが腰はきゅっとくびれていてスタイルはいい。あるいはスタイルはE。
どストレートにわかりやすい被害者、恋人に死なれた人。
プロポーズは死亡フラグの王様なのである。人生の墓場ってそういう意味じゃないよ?
名前はラナンキュロア(ラナンキュラス)と同じバラの品種名(アンネリーズ、とも)から。年齢、スタイルがいいなどの共通項もそうだが、ここは敢えて似せている。
男性の名前はハザー(ハズバンド+ハザード)とかオットー(夫)とかを考えたが、固有名詞を増やすのもどうかと思ったので名無しにした。オトキャン。
彼女もまた友愛に性愛が伴ったパターンだが、その幸福な例のひとつではあった。過去形だけれども。
好きなものはたこ焼き。嫌いなものはイカ焼き。でもスルメは好き
●ビンセンバッハ
被害者B。19歳。元不良の土木作業員。
どストレートにわかりやすい被害者、自分自身が死ぬ人。
最初は、何の罪もない11歳の少年が同じ目に遭って死ぬというのを書いていた。
しかし、いくらなんでもこれは……という話になってしまったので変更。それなりに罰を受ける理由のある男の話になった。
ただ、彼はグループの中ではまぁまぁ良識派の方に属していた。彼が攫ってきた女(いつも年上の、それなりに遊んでそうな女を選んでいた)が自殺したという事実もない。
グループとしてやったことはえげつないが、彼自身にあそこまで惨たらしい殺され方をされる理由があったのかについては判断の分かれるところ。日本の法律なら、たとえ少年法に引っかからなかったとしても、従犯ということで減刑はされていたかも。
こういうキャラになったので、某時計仕掛けなオーレンジにあやかり、名前をアレックスにして、被害者Aにしようかなとも思ったがやめた。そういうわけでベートーベンの第九でなくヨハネとかマタイの受難曲を好きそうな名前になった。ビンセンの方は、某炎の画家さんのファーストネーム……を頭文字Bっぽくしたもの。かなり捻ってはいるが、要は炎の受難、というネーミング。ノアステリア達と似た命名規則。
好きなものはお好み焼き。嫌いなものは根性焼きの痕(右腕に4箇所ある)
●セルディス
被害者C。70代。至って普通に長生きしたおじいさん。
AとBがストレートに不幸になった人だったので、Cはちょっと変化球。
全てを失ったので近いうちに自殺する。とはいえ、この世界の平均寿命より、もうだいぶ長く生きているため、本人に悲壮感はあまりない。なお件の次女は災害で死んでいる。遺体も巨人に取り込まれた。
次女があんな風だった理由の設定は一応ある。気質にも問題はあったが、それも元々は器質的な問題。詳しい言及は避けるが、21世紀の地球の先進国であれば治療可能な範囲。だがこの世界にそんなことが可能な医療従事者はいなかった。それが彼女の不運。過去には地球でもそれを魔女、狐憑き等々と言って迫害した時代があった。これはそういう悲劇。善良な両親がいた分、彼女はまだマシな部類。
好きなものは世話焼きだったババア。嫌いなものは次女への世話焼き
●ディアナ
被害者D。別の意味で被害者。
13歳の時に変態男に攫われ、地下室に閉じ込められてしまった少女。災害時17歳。
ひとりくらい、この災害がプラスに働いた人がいてもいいよなぁ、ということで考えた「奇跡」。外見の描写がほとんど無いのは意図してのものです。
この物語は主に性愛によって動いているお話のため、ならば性愛目的で監禁されていた女性が災害によって自由を手に入れる、というのが最も適当と思った。適当?
最初は20歳の時に攫われた24歳の女性、という方向性で書いていたが、この世界(10代のうちに結婚し子を産むのが普通である世界)だと24歳で自由になってもあまり、その後に希望のある感じにはならない気がした。そういうわけで17歳の少女になった。リアルに考えると「足、治るの?」とか「家と両親、被害を免れているの?」とかあり、まぁ色々大変だとは思いますが、ここはもう作者権限で家も両親も無事、そして彼女の人生にはこの後、無数の幸運といい出会いが待っていますよと断言しておきます。
好きなものはたまにしか食べさせてもらえなかった焼き立てのパン
嫌いなものはアカウントを焼かれるレベルで18禁のため、省略す
<この世界の暦>
1年は17ヶ月。以下の通り。月名はこの通りの発音ではなく、あくまで意訳。
初幸歩【1月】:29日
路綺月【2月】:28日(末日で累計57日目)
帰雪月【3月】:33日(末日で累計90日目)
羽枕月【4月】:32日(末日で累計122日目)
浴茶月【5月】:31日(末日で累計153日目)
癒雨月【6月】:17日(末日で累計170日目)
水過奢【7月】:27日(末日で累計197日目)
満葉月【8月】:25日(末日で累計222日目)
揮毫月【9月】:30日(末日で累計252日目)
神楽舞【10月】:15日(末日で累計267日目)
謁吉月【11月】:26日(末日で累計293日目)
乳海槽【12月】:7日(末日で累計300日目)
獅志月【13月】:13日(末日で累計313日目)
網把月【14月】:14日(末日で累計327日目)
納湯月【15月】:16日(末日で累計343日目)
漸漸実【16月】:12日(末日で累計355日目)
死鳥卵【17月】:10日or11日
1年は365or366日。
1年の前半を太陽暦、1年の後半をふたつの月による太陰暦で刻んでいる。
ただし17日しかない6月と、26日ある11月はその例外。
ラナの誕生日は17月2日。
レオの誕生日は6月6日だが本当は13月4日。
以下、それぞれの月の星占い的特徴。
地球で閏年に生まれている場合は3月1日以降、1日、前にズレる。
例:閏年の4月1日生まれの場合、参照するのは3月31日生まれの月。
また、断定調ですが、全て「……と、あの地域では言われている」という話です。
■1月(地球の生年月日では[1月1日~1月29日生まれ]に該当)
初幸歩生まれの子供は確かなる恵みをひとつ、持って生まれる。
それにより幸せとなることも多いが、それを巡って果てのない闘争に人生を費やすこともある。有意義な闘争と、不毛なそれとの境界は曖昧であり、判断が難しい。
譲歩することに根源的な恐怖が伴うため、不要な闘争でさえ、せずにはいられないことがある。熟考の上、譲れること、譲れないことを区別していくことが大事。
生まれ持った性質に逆らわず育った場合は、良きにつけ悪しきにつけ「戦士」「闘士」の相を帯びることが多い。
ナッシュなどが該当。
恋愛運:種類の異なる運命の人が数回現れる。誰の手を掴むかで一生が変わる
仕事運:金運は良。だが適正の無い仕事に就いた時の零落は、他の比ではない
全体運:生誕時に授かった恵みをどれだけ活かせるかが全ての鍵となってくる
■2月(地球の生年月日では[1月30日~2月26日生まれ]に該当)
路綺月生まれの子供は知性に恵まれる。
だが知性では解決できない問題には弱く、孤立して独りよがりになると異常な方向へ向かうことも。直感力は高くないため、詳しく知らないことには頭の働かせようが無い。
正しく生きようとするなら、常に人の輪の中にいて、その動向や流行などを知ること。
生まれ持った性質に逆らわず育った場合は、良きにつけ悪しきにつけ「先導者」もしくは「扇動者」の相を帯びることが多い。
ゲリヴェルガ(ラナの伯父)、フィーネリュートなどが該当。
恋愛運:人の輪の中で良識を保っている間はモテる。求愛も成功率が高めな方
仕事運:知性を活かせれば、なんであれ成功する。ただし孤立には注意が必要
全体運:成功にはその為の知識が必須。知識なく出した答えは全て妄想である
■3月(地球の生年月日では[2月27日~3月31日生まれ]に該当)
帰雪月生まれの子供は美しい理想を抱いて生まれる。
儚いモノへの愛着が強く、形無いモノ、目に見えないモノ、すぐに色褪せてしまうモノへ思い入れてしまう傾向がある。スリルやロマンに振り回されることも。
理想家だが現実が見えないわけではない。理想を現実にしようと努力できる現実主義者でもあり、破滅することは稀。ゆえに長く夢を見ていられる。
生まれ持った性質に逆らわず育った場合は、良きにつけ悪しきにつけ「夢想家」「冒険家」の相を帯びることが多い。
コンラディンなどが該当。
恋愛運:理想を追うあまり、現実の恋人や伴侶を軽視することも。今を大切に
仕事運:理想へ向かう目標は、段階的に設定すると充足感を得られやすくなる
全体運:抱く理想に生涯振り回される。幸福が伴うのならそれは佳き一生とも
■4月(地球の生年月日では[4月1日~5月2日生まれ]に該当)
羽枕月生まれの子供は自身に拠って立つところが大きく、誰の力も借りずひとり静かに成長していく。
独自の個性、自分だけの世界、己の道、そうしたものを最初から持って生まれているため、教導の際には注意が必要。それを軽視し、破壊を試みたり別の世界、道へ導こうとすると、良くないことになるのがほとんどである。
困難を乗り越える力は高い為、助言と助力は必要最低限に抑えて構わない。
生まれ持った性質に逆らわず育った場合は、良きにつけ悪しきにつけ「登山家」「求道者」の相を帯びることが多い。
キジトラさん、いかがわしい服屋の店主(レオに殺された人)などが該当。
恋愛運:過干渉、束縛は双方が不幸になる。お互いが心地良い距離感を大切に
仕事運:仕事運は悪くないが、趣味に没頭するあまり身を持ち崩すこともある
全体運:誰の力もアテにせずに生きる方が成功しやすい。依存は破滅に繋がる
■5月(地球の生年月日では[5月3日~6月2日生まれ]に該当)
浴茶月生まれの子供は、神の愛を浴びて育つがそれに溺れることもある。
不運な事故よりも無茶をしての事故に、食中毒よりも食べ過ぎに注意が必要。足らなくて挫けるより、満ち足りて腐ることを怖れよ。
また、形無いモノ、目に見えないモノ、すぐに色褪せてしまうモノへの不信感が強いため、愛情に対しては確かな証となるモノを求める傾向がある。
生まれ持った性質に逆らわず育った場合は、良きにつけ悪しきにつけ「お大尽」「蒐集家」の相を帯びることが多い。
ノアステリア、セルディス(被害者C)などが該当。
恋愛運:恋愛運、結婚運とも良。だが相性の悪い相手に拘泥すると泥沼になる
仕事運:金運は極めて良。ただし思わぬ失敗や事故で、全てを失うこともある
全体運:基本的には恵まれている。だが人生の所々にある陥穽には注意が必要
■6月(地球の生年月日では[6月3日~6月19日生まれ]に該当)
癒雨月生まれの子供は、天から愛されすぎてしまい、早世することも多いとされている。
豪運だが、それが望まぬ結果をもたらすことも。
整った容貌、体格、人格を持っていることが多いが、どこかには致命的な欠陥も存在している。それを塞ぐことのできる後援者に出会えるかどうかが重要。
生まれ持った性質に逆らわず育った場合は、良きにつけ悪しきにつけ「才人」「走り抜ける者」の相を帯びることが多い。
リッツ(オリジナル、人間の方)などが該当。レオ(本当は13月生まれ)は該当せず。
恋愛運:恋愛運は良。だが恋愛観や結婚観に多少、難や歪みがあることも多い
仕事運:金運、仕事運共に良。だがしかし適正のある仕事を好むとも限らない
全体運:望まぬ幸運は不運。確実に、自分自身に必要な幸運だけを収穫すべし
■7月(地球の生年月日では[6月20日~7月16日生まれ]に該当)
水過奢生まれの子供は愛情豊か。
ただし甘やかしすぎて人をダメにすることもある。愛を間違った方向に向けないか、使わないか、常に注意する必要がある。
適応力は高いが流されやすく、染まりやすいため、悪の誘惑や堕落にも気をつけること。
生まれ持った性質に逆らわず育った場合は良きにつけ悪しきにつけ「奉仕者」「苦労人」の相を帯びることが多い。
ビンセンバッハ(被害者B)、レオを美少女に変身させた美容院のお姉さんなどが該当。
恋愛運:悪質な相手に捕まった時の被害が甚大。相手をじっくり見極めること
仕事運:金運は悪くないが、得た金銭はすぐに出て行く。貯蓄を重視すること
全体運:環境次第。劣悪な環境にも適応できるが、それではいつか身を滅ぼす
■8月(地球の生年月日では[7月17日~8月10日生まれ]に該当)
満葉月生まれの子供は論理性を重視し、記憶力や分析力、管理能力に優れる。
ただし独善的な一面も持っていて、論理に合わぬモノ、意に沿わぬモノは枉げてでも自分の型に収めようとする。他者へは、管理でなく分類をするイメージで接した方が正しく生きられる。
人は感情で動く。いつそれを知り、どう向き合うかで生き方そのものが変わってしまう。
生まれ持った性質に逆らわず育った場合は、良きにつけ悪しきにつけ「守護者」「看守」の相を帯びることが多い。
灼熱のフリード、二章でラナたちが訪れたペットショップのマダムなどが該当。
恋愛運:恋愛運は良。だが結婚後も相手の支配をし続けようとすると破綻する
仕事運:論理面で成功しやすく感情面で失敗しやすい。他人の感情には要注意
全体運:結婚後は配偶者からの管理と支配をある程度受け入れる方が安定する
■9月(地球の生年月日では[8月11日~9月9日生まれ]に該当)
揮毫月生まれの子供は生まれつき言語能力が高く、交渉力にも長けている。多くの者に好感を抱かれる容姿、声を持っていることも多い。
ただし言を弄することにも長けているため、嘘や虚言に強い説得力を持たせることもできる。人から頼られがちだが、信頼に応えようとして嘘に頼ると、とんでもないことになる可能性が高い。
対人関係においては不要な盲信と、それが裏返った際の憎悪に注意が必要。
生まれ持った性質に逆らわず育った場合は、良きにつけ悪しきにつけ「人気者」「相談相手」の相を帯びることが多い。
アンネリース(被害者A)、王都リグラエルの冒険者ギルドのギルド長などが該当。
恋愛運:モテる。容姿や声が良ければ非常にモテる。悪質な執着に注意すべし
仕事運:期待や信頼を得やすく出世も早い。しかしそれが仇となることもある
全体運:幸福になること自体は容易だが、人の嫉妬や盲信に足を引っ張られる
■10月(地球の生年月日では[9月10日~9月24日生まれ]に該当)
神楽舞生まれの子供は早熟。人生の早い段階で価値観が定まり、後の人生をその通り生きる。
社会常識、他者の気持ちを早くに理解し、その全てに気を使った結果、保守的な性質となることが多い。ただし革新的な方向へシフトする者も稀にいる。
他人を基本的には尊重するが、秩序を乱す者へは牙を剥くこともある。しかしその怒りが正しく理解されることは稀。
生まれ持った性質に逆らわず育った場合は、良きにつけ悪しきにつけ「番人」「調停者」の相を帯びることが多い。
ジュベミューワ、マリマーネなどが該当。
恋愛運:善き恋人、善き夫、善き妻となれるが、生涯未婚で過ごすこともある
仕事運:金運は良い方だが、基本、保守的であり、常識外の成功は難しいとも
全体運:善き社会人となるが、そこに幸福や充実が伴うかは本人次第ともなる
■11月(地球の生年月日では[9月25日~10月20日生まれ]に該当)
謁吉月生まれの子供は独特の感性を持って生まれる。
価値観もまた独特となることが多いが、法や社会秩序に対しては従順でストレスにも強い。人を楽しませる、笑わせることに悦びを覚えるが、人に利用される、笑われることへの忌避感が薄いため、三流、三下の立ち位置に甘んじることもある。
生まれ持った性質に逆らわず育った場合は、良きにつけ悪しきにつけ「芸術家」「道化師」の相を帯びることが多い。
背負子のユーフォミー、丁稚(ラナの元婚約者候補)などが該当。
恋愛運:出会いは多く、機会も多いが、その選択と良好な関係の維持に難あり
仕事運:環境次第。己の才能を活かせる場でなければ大成するのは難しいとも
全体運:内面は充実する。それが通常は、不幸とされる生き方であってさえも
■12月(地球の生年月日では[10月21日~10月27日生まれ]に該当)
乳海槽生まれの子供は混沌に生まれ、どう育つか予想がつけられない。
環境や周囲の意見に影響されやすいが、突然強く自我が働き、思ってもみなかった方向へ行く場合もある。
基本的には強運でギャンブルなどにも強いが、信念が揺らいでいる時にはボロ負けする可能性もあり、注意が必要。
生まれ持った性質に逆らわず育った場合は、良きにつけ悪しきにつけ「混沌に生きる者」「博打打ち」の相を帯びることが多い。
リゥダルフ(ラナの叔父、コンラディンの兄)などが該当。
恋愛運:長続きする相手に出会うことは稀である。出会えたなら大切にすべし
仕事運:成功するには賭けに勝つ必要が有る。常日頃より勝率を高める努力を
全体運:混沌より逃れ得る道は大樹の陰に在り。寄りて進むもまたひとつの生
■13月(地球の生年月日では[10月28日~11月9日生まれ]に該当)
獅志月生まれの子供は乳離れが遅く、甘えん坊が多い。
どうすれば人に愛されるかを本能的に知っていることが多く、どのように育ってもどこかに愛嬌を残す。だが、順法精神に疎い場合もあるため注意が必要である。
社会の規範より、より小さな世界で愛されることを優先してしまう傾向もある。
生まれ持った性質に逆らわず育った場合は、良きにつけ悪しきにつけ「王者」「中心人物」の相を帯びることが多い。
レオ、ラナの父親などが該当。
恋愛運:モテるが、同性など、望まぬ相手に執着される場合もあって一長一短
仕事運:貢がれやすい。だがそれに甘えてばかりいると思わぬ地雷も踏み抜く
全体運:愛され、人に好かれる人生を送るが、それが仇となることもしばしば
■14月(地球の生年月日では[11月10日~11月23日生まれ]に該当)
網把月生まれの子供は畑を耕すよりも狩りや漁をして生きることに長けている。
我慢強く、目的を果たすまではじっと待つことも出来るが、ひとつの土地に縛られるよりも方々へさすらうことを好む傾向がある。
結婚を目的に結婚すると離婚してしまいがち。生涯添い遂げることを目的とせよ。
生まれ持った性質に逆らわず育った場合は、良きにつけ悪しきにつけ「狩猟者」「詐欺師」の相を帯びることが多い。
アルス、マルスなどが該当。ふたりは双子であるため誕生日が同じ。
恋愛運:積極的な捕食者となった方が性には合うが、本当の幸せはそこに無い
仕事運:狩りは得意だが、実は畜産にも長けている。安定を望むならば後者へ
全体運:狩り、捕食を法と良識の範疇で行うか否かで、人生がガラッと変わる
■15月(地球の生年月日では[11月24日~12月9日生まれ]に該当)
納湯月生まれの子供は集中力が高く一本気、ひとつの興味に没頭する傾向が強い。
特定の物事へ特殊な思い入れを持つ場合も多く、それ次第で偉人にも奇人にもなる。興味ないモノへはとことん興味がなく、偏った人生を送ってしまうことも。
生き様は一極集中で構わない、しかし視野は常に広く持つべし。
生まれ持った性質に逆らわず育った場合は、良きにつけ悪しきにつけ「職人」「趣味人」の相を帯びることが多い。
東の帝国の皇帝パスティーン(・オムクレバ・以下略)などが該当。
恋愛運:自身の趣味、興味を尊重してくれる相手でなければ、長続きはしない
仕事運:自身の趣味、興味を上手く金銭、収益へと結びつけられれば大成する
全体運:自身の趣味、興味をどれだけ確かなものと出来るかで幸福度が変わる
■16月(地球の生年月日では[12月10日~12月21日生まれ]に該当)
漸漸実生まれの子供は堅実な努力により確実な結実をする大器晩成型。
ただし性的な魅力のピークに限っては、早くに訪れる場合も多く、親は子が不幸な落果をせぬよう、望まぬ摘果をされぬよう、気を配る必要がある。
いずれ幸福を発芽させる実は、完熟をもって完成する。
生まれ持った性質に逆らわず育った場合は、良きにつけ悪しきにつけ「大物」「重鎮」の相を帯びることが多い。
ラナの母親、ディアナ(被害者D)などが該当。
恋愛運:思春期に訪れる誘惑は危険、回避すべし。良き出会いは成人した後に
仕事運:地味な努力、苦労が確実な結果となる。安直さは身を滅ぼす元となる
全体運:短絡的な誘惑をはね除け、常に堅実な道を選び続ければ大成していく
■17月(地球の生年月日では[12月22日~12月31日生まれ]に該当)
死鳥卵生まれの子供は親を殺すという迷信があり、あまり好まれていない。
古いもの、旧来の価値観を破壊する運命を宿していて、親や年長者を敬う意識は低い。
創造を伴う破壊へは忌避感が薄い。だが己の気持ちを殺すことにも忌避感は薄く、非常に従順で我慢強く見られる場合もある。
生まれ持った性質に逆らわず育った場合は、良きにつけ悪しきにつけ「革命家」「混沌をもたらす者」の相を帯びることが多い。
ラナ、ラナの伯母(ざまぁのプロ)などが該当。
恋愛運:人生に一度だけ、全てを変える運命の出会いが。全てはそれ次第とも
仕事運:資質次第。愚かなら身を持ち崩す、賢しければ下克上の英雄ともなる
全体運:天国と地獄、どちらへも続く道を常に歩んでいる。慎重に判断し進め




