紅側の再会 後編
本日二話目です、ご注意ください。
朱莉ちゃんがね、勝手にね、暴走したんです。
どうも、こんにちは、非常に気まずい朱莉です。
エルフはまだしも、ソシエルちゃんと戦う事になったみたいです。
ソシエルちゃんとは仲良くしたいんですけどねぇ…。
「ソシエル、説得は無理だよ諦めて、取っ捕まえて問いただした方が早いよ。」
「そう…だね。少し痛いかもしれないけど、我慢してね。」
ピピーッ!「そうだね」じゃないですよ!駄目ですよ!ソシエルちゃん!
そこのあたおかエルフの言う事を聞いていたら悪い子に染まっちゃいますよ!
染まるなら私の様な他人を気遣える優しい人に育ってくださいね?
朱に交われば赤くなる…、
悪くないですね、むしろ良いですね、全然アリですね。
それに私は痛みを感じなくなってるので大丈夫ですよ。
「・・・、大丈夫、そんな事はおこらない。」
さて、あたおかエルフを先に沈めてしまいますか…、
「ッ!≪クイックドロー!≫≪ラピッドファイア!≫≪パラライズショット!!≫」
「≪ソーンバインド!≫≪フラッシュバン!≫≪パラライズウェーブ!≫」
う~ん、全体的に威力が低めですね、
威力が無いなら手数で押し切らないとダメですよ?、もしくは速さで。
「・・・、無駄、速度が足りない。」
人生で言ってみたいセリフランキングの上位に位置するこのセリフ
「速さが足りない!!」まさかこれが言える日が来るとは…。
その内「だが断る!!」とかも言ってみたいですねぇ。
「ッ!早っやッ!!≪サンダーアロー!≫」
ほう?、咄嗟の判断自体は悪くはないですね、
射撃による攻撃ではなく、矢そのものを武器としての攻撃ですか。
まぁそれも、私を相手にで無ければ、ですがね。
う~ん、初の対人戦闘だからなのか、エルフがヨワヨワなだけなのか、
手加減の調整が上手く行かないですね。
張り手をエルフの胸元に当てた時に
固めのクッキーか何かを砕いた様な感触がしましたし、吹き飛びましたし、
壁に叩きつけられましたし、骨でも折れましたかね?。
やはり、カルシウムが足りていないのでは、カルシウムが…。
はぁ~、現実逃避はダメですね…、
やはり私はかなり強いみたいですね、物理的に…、魔法少女なのに。
魔法少女とは…、これからは物理少女?。
魔法の対義語って何ですか?科学が思い浮かびますが、
今の状況では当てはまらないと思いますし…。
そんな事より!、ソシエルちゃんを痛い目に遭わせる訳にもいきませんので、
手加減に手加減をしてあげないと危ないですね。
「アルクスッ!」
ソシエルちゃんは本当に優しいですね、
戦闘中に相手から目を離してでも、あたおかエルフを気遣えるなんて。
ですので、痛みの無いように細心の注意を払っておきますので、ご安心を。
「ショックウェ―――ッ…!ッ…!………ッ」
どうやら、上手くいったようですね。
苦しいとい言うより悔しい顔でその場に崩れ落ちました。
あたおかエルフに比べて痛みはないでしょう。
・・・、・・・・・・。可愛い顔をしていますねぇ。
「あぁ~、悪いんっスけど、その二人を回収しても良いっスかね?」
ッ!??! ビックリしたぁ!、驚かさないでくださいよっ!
一体誰ですか!?、ソシエルちゃんの可愛い寝顔を見るのを邪魔するのは!?
振り返ると、赤いショートヘアに橙色の瞳に日焼けした褐色肌、
腕まで覆う赤い籠手に、赤い胸当て、赤い脛当てとファー付きの赤い外套。
魔法少女…ですよね、ココに居るなら…、
魔法の杖を見て見ないと分からないですが、軽鎧の所を見ると私と同じ近接系?
全体的に赤いのは私と同じですが、彼女の赤は熟れたイチゴの様な明るい赤、
それに比べ、私の赤は暗い深紅に艶のある黒のツートンカラーで。
主人公側の情熱な炎使いキャラと、闇深バッドエンドオンリーキャラ。
同じ赤でもこうも違いますか…、
でも彼女の雰囲気は熱血キャラって感じじゃないですね、
語尾は体育会系なのに、とても冷静にコチラを見ていますね。
傍から見たら魔法少女二人を殴り倒して、
うち一人は壁まで吹き飛ばしたのに静観ですか…。
油断ならないタイプの人間ですね…。
いっそ攻撃してきてくれれば、殴り倒せるのに…。
しかも内容がソシエルちゃんの回収ですかっ!?
それだけで倒しちゃっても良いのでは…?、うむむむむ。
もしかしたらソシエルちゃんのお友達かも知れませんし…。
流石にこれでは理由が薄いですかねぇ?。なら、濃くしてしまえば良いんです。
重箱の隅を突くが如く粗を探して、アウト判定なら殴れば良いんです。
不埒な真似をした時点でヤってしまいましょう。
挨拶の代わりに少し脅かして、コソコソと付いて行きましょうかね…。
ソシエルちゃんの様子を診て居ますが、特に気を付けて気絶させましたよ?。
あたおかエルフは実験台になってくれたおかげです。
そのエルフですがどうやら死にかけているようですね、
変身が解けかけている、と言うのが正しいですか…。
それに気づき赤いのが駆け足で運んで行きました。
ソシエルちゃんを蔑ろにしても、ヤってしまいましょうか?。
うむむむむ、完全アウトな事は結局無かったですね。残念です チッ!!
小腹も空きましたし、そろそろ帰りましょうか?。
文字数が更に減ってるっ!?、書きやすかったのに…。
(´;ω;`)ブワッ




