王子ルート
〜分岐〜
1人で寂しく散歩していたところ、ヒロインは学園の隅に花壇を見つけた。花壇は忘れ去られてしまっているのか、花は枯れかけていた。
このまま枯れていくのを可哀想に思ったヒロインは毎日水やりなど世話をしにくるようになる。
ある日、そこに王子がやって来てヒロインにこう言った。
「君、毎日来ているね。植物の世話なんてここの庭師にでもやらせておけばいいだろう?」
これに対しヒロインは断固として譲らなかった。
「せっかく花に生まれたんだから他の花壇みたいに綺麗に咲かせてあげたい。仲間はずれは……寂しいから……。」
ヒロインはとても悲しそうにそう言った。
そして王子はこの言葉に心を動かされ、ヒロインに興味をもつようになる。
王子は毎日見に来るようになり、言葉を交わすうちに心優しいヒロインに惹かれていく…。
そんなある日、ロゼット・カーライン侯爵令嬢が王子が毎日どこかへ通っているという噂をきいた。
一体どこへ行っているのか確かめるべく、ロゼットは王子の後を尾行した。
そこでヒロインと王子が2人きりで会っているのを目撃してしまう。
ロゼットは王子が去ったのを確認してから、まだ1人残っているヒロインの傍へ行き、手にした扇で頬を叩いた。
突然のことに驚いて呆然としているヒロインに
「私の王子様を誑かすなんて…!何様のつもりかしら?覚えておきなさいよ。身の程を分からせてあげますわ」
ロゼットはそう捨て台詞をはいて帰っていった。
そしてここからヒロインへの嫌がらせに火がつき、更に悪化していく…。
とまぁ…こんな感じなんだけど、簡単にまとめると…
ヒロイン王子と仲良くなる
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ロゼット怒りでヒロイン虐める
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ヒロインを馬車に乗せて人を食べる魔物がいる森へ置いていく…とか、船上パーティで船の上から大海に突き落としたり…とにかく洒落にならない悪行を尽くす
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王子が証拠を集めてロゼットを断罪&取り巻きの裏切り
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王子とヒロインは晴れて婚約♡
ロゼットは未来の妃を殺そうとした罪で処刑台へLet's go〜!
…って感じだ。
はあぁぁぁぁぁぁ……………………っ!!!
私は改めて、ほんとにロゼットろくな事しないなぁと思いながら、これからの自分の未来を憂いた。
だって今の私はロゼット・カーライン。彼女の未来は私の未来そのものなんだから。
攻略対象は何も王子1人だけではない。




