プロローグ 〜あるいは始まりの連鎖〜
ーーーーーザザッーーーーー
「…………!? 所長! 見てください、遂に来ました! 」
「本当か!? こんなチャンスもう来ないぞ! 絶対に計測し続けろ!」
ーーーーーザザザッーーーーピッーーーーー
「おっすー」
「おはよう、貝原君。今日はいつもより元気がないね、どうしたんだい?」
「あー、昨日ちょっと眠れなくてな」
ーーーーーピーピーピッーーーーーガガガーーーー
「おっはよー、賢人! 今日の宿題見せてー」
「いつもいつも懲りないやつだな、亜里沙。宿題の存在意義を見失ってるぞ……そういえば今日、朝から変な音が鳴ってないか?」
「へ? 何の話? あ、ホームルームが始まっちゃう。ノート借りるよん」
「……幻聴か?」
ーーーーーガチガチガチーーーーパリッーーーー
「よし、それじゃあホームルームを終わろうか。挨拶が終わったら宿題を必死に移してる矢野は職員室まで来なさい」
ーーーーーパリンーーーーバリバリッブツンーーー
「所長……計測が終了しましたがこれは……」
「規模が……おかしい。発生地点は特定出来たか?」
「それが……10年前と同じ、トーキョーの様です」
「よし、今すぐトーキョーに現時点で起こった異変を調べてくれ」
「はい。しかしこの規模になると恐らく……もう世間に隠すことは……」
「限界、かも知れんな」