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1話

 何故のぞむはいなくなったのだろう。多分俺のせいなんだ。


「もしもし~のぞむ。」


「なんの用だ。」


「夏休みに諏訪湖の花火大会に行く予定なんだよ。まぁいつものメンバーで。」


 いつものメンバーでとは俺(大地)、のぞむ、裕太、雪、由美の五人だ。幼馴染みというやつ。


「うん、いいよ。でも金欠なんだよな~」


「コンビニでアルバイトすれば良いじゃん。」


「まぁそうするか。」


「8月15日の2時に長野駅だからじゃーな。」


「ああ」


 そして俺は電話を切った。これが行方不明になる前の俺が聞いた最後の言葉だ。


 俺達はみんな大学が離れていて、こうして夏休みに会うようにしている。しかし花火大会の2日前にあいつは消えた。コンビニのアルバイト終わりに。


 とりあえず俺達は予定通り長野駅に集まることにした。



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