ご対面〜
次の日、やっぱりお隣さんデートキャンセルしたっぽい。
残念ー
ふふ♡
お昼過ぎに、お隣さんが起きたみたいだから、二日酔いに効く飲み物と里香ちゃん特製あったかおうどんをお届けいたしました♡
そんなこんなで、一週間後…いつもなら由那と女子会なんだけど、たぶん由那…デートだよね。
なーんてね‼︎
そんなわけ絶対有り得ない。
だって、今まさにりょうちゃんはあたしの隣におりますので♡
「どうぞ♡里香特製チャーハンです♡」
「わぁ、ありがとう」
りょうちゃんは、喜んであたしの手料理をがつがつ食べましたとも。
「おいしいなぁ。いいお嫁さんになるね」
「ふふ、ほんとぅですかぁ?」
「うん、オレが保証する」
「やったぁ♡」
こんな感じで、今日もお隣さんをメロメロにいたしましたとも。
あー、たのしぃ
なんか、由那に申し訳ないなぁ…なんて思うわけがない!
そんな日々を過ごしていると、由那から週末に女子会のお誘いが入りました!
やっぱりね。
きっと彼氏の愚痴でしょう。
最近彼氏が冷たいの。とか、忙しいって言ってあってもくれない。とかね!
で、案の定由那は言ってきたんだよねぇ。
彼氏がなんかそっけないってさ。
うんうん、でしょうね。
だから、言ってやったの。
「そんな男、別れちゃいなよ‼︎」
って。
「でもさぁ…」
なんて言ってくる由那。
でもじゃないんだよねぇ。
そんなこと言ってるとさぁ、ねぇ?
どんどん彼氏がさ…
「てかさぁ、彼氏なんでそんなにそっけなくなったんだろうね?もしかして女できたんじゃないの?」
ってカマをかけてみたわけよ。
そしたら、由那ってば
「えー、それはどうだろう…」
なんて言ってんの!
いや、あたしだよ‼︎
その女、あたしかもねぇって言ってやりたかったわ。
由那は、いっつもこうなんだよねぇ。
彼氏を疑わないっていうかさ、わたしが不甲斐ないから…みたいなね。
そういうところなんだよねー…まったくさ。
今すぐ電話して別れちゃいなよって言ったんだけどね…
別れる気は、なさそうだわ。
じゃあ、強引に奪うしかないよねー。
ま、ほぼほぼ奪ってる状態なんだけどさ。
「その彼氏ってさぁ、あたしも会ってみたいなぁ。どう?」
「うーん、一応…誘ってはみるよ」
「やったー。楽しみ〜」
てことで、来週三人で会います‼︎
由那の彼氏、どんな顔するかなぁ♡
あー、おもしろー
楽しくなりそうだわぁ。
てことで、やってまいりました週末です‼︎
なんにも知らない由那と、彼氏。
先に二人は到着しているみたいだから、彼氏にサプライズしてあげなきゃね♡
どうするかなぁ?彼氏、帰っちゃったりしないよねー?
そんなことになったら、どうやってひきとめようかなぁ?
ふふ
そしてやっぱり、彼氏はあたしをみてギョッとした顔をしたの。
「あ〜、彼氏さんですかぁ?わたし由那の親友の里香でーす。お忙しいところすみません♡」
って、わざわざお忙しいところって言葉を付け加えたの。
だって、そしたら逃げにくいでしょ?
普通は、
「いえいえ」
ってなるもんねえ♡
そうなんです‼︎忙しいから帰りますって言ったら、違和感すぎるもんねえー。
あー、面白いなあ。
とりあえず、初対面のフリして由那にもバレずに過ごして、さて帰ろうってなったんだけど…
「じゃ、わたしこっちだから帰るわ」
って、帰ろうとしたら…由那の彼氏ってば、
「オレもこっちなんっすよ!偶然だなぁ。由那は、タクシーひろいなよ?夜道危ないからね。じゃ、由那またな。気をつけろよ」
って手を軽く振って、あたしに
「送りますよ。家同じ方向なんですよね?」
なんて言ってきたの。
あらあら、彼女放っておいていいのかなぁ?
「えっ、でも…由那が…」
「ううん。わたしは、大丈夫。じゃあ、りょうちゃん、里香をよろしくね。」
「おうー」
由那は、あっさり帰っていった。
随分とあっさりしてるじゃない。
ま、いっか。
由那が見えなくなった途端に、由那の彼氏があたしに詰め寄ってきた。
「どういうこと?由那の親友って里香ちゃんだったなんて、びっくりなんだけど⁉︎」
ってね。
あたしは、はじめから知ってたんだけどねー♡
でも、
「ねー、ほんとびっくりしちゃったぁ〜」
って、猫百匹被りしてこたえたの。
でさ、ちょっとむくれてみたんだぁ。
「由那と…てか、彼女いたんだね?」
って。
あたしがむくれたから、由那の彼氏は慌てて、
「いや、でも…ほら、オレたちもう終わってるっていうか…オレはもう里香ちゃんの手料理で胃袋掴まれたっていうかさ?ね?わかるよね?ねっ?」
なんて言ってくるのよ。
…
「ふーん、二人ってやっぱりそうなんだ?」
後ろから由那の声が聞こえてきた。
続く。




