2026/2/8_16:32:58
◇
「俺のやる気をみたのか・・・?」
高校総体を8ー0でボロ負けしたこともあるが、
プロのテストを受けた日。
合格しているのがふつうの成績だったからだ。
(態度はちょっと悪かったが、あの日のパフォーマンスからみれば、かなりおかしい判断だった。)
一試合、ボランチで1ゴールではあるものの
かなりボールをもらいに降りてきて繋げられたし、
ドリブルで運ぶシーンも綺麗だったはずの日。
今まで以上に人生が暗転した受験の結果だろうと、必ずなにかあるだろう。
(凪との恋路について怒られるのは勘弁願いたいが。)
女神なら同じ肉体からならすべてを真似することが容易いだろう。
どうなんだーー?
(こんな俺がふたたび、戻ってくるのを待ってたのか...?)
「サッカーのスカウトにきた...。ここより遥かに高い次元に挑戦してみないか?」
俺のセリフはまだ途中だったが、
それでも………、
(偽物による抜群の笑顔でも本物だろう。)
可愛い。。
俺の返事は見透かしたも同然のような態度だが居心地は良い。
「それは、、今更じゃないのか…?それに。お前にそれがみえていたかは知らないが、俺はすでに結婚したい人がいる。出来れば帰してほしい....。」
勿論、これは試しにいってみたに過ぎない。テンションは爆上がりだが、
(試してやろう。)
明菜への罪悪感を考えたら、俺が死んで
悲しむに決まっている彼女のことを思えば、
これくらいは当たり前の話である。
年齢も制服が可愛い職場にいる。22歳だし。
あれだけ、支えてくれてるんだから、
しあわせにしたいと思うのは普通のことである_。
「ひとまず…。」
◇
(ちくしょう...。)
世界のレベルなんてこんなもんか...?
ブラジル戦のあとから1週間...。
ようやく、和也が。俺のサッカーの試合を
観てくれたと連絡が入ったのは、
俺にとっては結構な朗報だったが....。
パー○ィの奴....、ハァ。
展開を読んで、先に動いとくよう。
ちゃんと教えたが、
幾らなんでも精度が低すぎる…。
(和也が日本代表にいてくれたな…。)
ウチの中盤はカウンターの警戒なのはわかるが、
お前にきたボールを、創ったチャンスを
確実に決めてやろうと思えない連中が多い...。
(そういう世界にいなかったのだろう....。)
練習中でも試合でも必ず出来たほうがいい
モードだと思う。
周りの人に聞けば....。
移籍したがるタイプは要らない。
ネームバリューで、手柄を持っていかれるのが
周りから不満を生む可能性がある。
そして、"王様気質で、周りにヘタクソの
レッテルを張る可能性が大きい。,,
と。たいして注目されていなかったのも
最悪だが、
気づけば、3年もサッカーをしていない。
(俺がもっと協力すべきだったのかもしれない。)
ーー「はっきりいって地元のライバルか?
今はもう少し待ったほうがいい。」
当時のU17の日本代表監督にはそういわれて、
納得してたが・・・。
いまだに未練がでてきたのは、結局日本代表が勝つのが難しくなったからだろう。
(今シーズンも怪我人がでて落としそうだしな。)
"ワールドカップ7人説"....。
7人の選手が世界クラスであれば、残りの4人は呼応してプロ二流レベルでも優勝チームにぎりぎり加われるんじゃないか説。
(そう思えば、ワールドカップは遠いな…。)
当然、個性のゴールやリーダーシップがあれば〜〜と話を現在のチームでここまで繰り広げたときにはクレイジーだと思われたが、
俺等が子供の頃勝手にもうけた指標だが…。
――このクラブでも基準にはあと、2人.3人
くらい少ない気がする....。
今年でギリギリエースの座を
手に入れたように思うが...、和也がいたら2人目
だったことは間違いないだろう。
ミニゲームでのさなか。自分がバロンドールに
輝くだけの運があるかを考える。
(誰だ……。変な爺さんだな??)
ゴール前から戻りながら、
ピッチの横に誰も気にとめない。仙人のようなお爺さんが立っているのに気づく……。
「お主、必殺技が欲しくはないかね...。」
思いの外、
距離がひらいているのに
良く聞こえた。
その声をきいた直後…。
ドゴゴゴゴ....。
滅茶苦茶大きな地割れがピッチ上で起こり、
俺の意識が完全に持っていかれてしまう...。




