ある日の事
世の中には不思議な体験をした人がたくさんいるその中でも、肩を触られたと思い振り返ると誰もいなかったという怪談は、よく聞くだろう。
もし、そのような体験をしたならば、その時死んでいたかもしれない。
私が17歳の 7月下旬、七々津市は7月としては、過去最高気温を記録した。
この日ばかりは外に出てくる人も少なく街はガラン、としていた。
その、真夏の暑さの中私は路上に倒れていた。
剣道部だった私は、ランニング中に急に頭が重くなってその場で倒れて死んでしまった。
死因は、病死。時間が経ち過ぎて、細かい所は覚えていない。
何故それを知ってるのかと言うとその後も魂だけは残ったからだ。
人間としてでは無く、霊として…
私が、死後ついた仕事は、守護霊。
守護霊とは、一般的にある一定の人を守る存在と思われがちだが私は違う。仕事なので、上から守る人を決められてその人を守る。
期間は、1日。
その期間敵に、狙われている人を守る。
敵は、色々。
悪魔。
悪霊。
死神。
時には生きた人間の事も。
それら全て守護霊(私たち)の敵だ。
敵は、本来そこで死ななくていい人を殺してしまう。
そこで私達の出番だ。
私達の目標は、敵の抹殺・消去である。
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現在私が住んでいるのはあの世の中心部、「シロン」の一角にあるマンションである。
「現居るか?」
いつも通り仕事に取り組んでいると、扉の向こう側から蒼夜の声がした。
筑波 蒼夜。
たしか死因は、通り魔に殺られたと聞いている。
私と、同じ月に死んで私と同期となる。
「現」とは、私、各戸田 現〈かくとだ うつつ〉のことだ。
「居るよー勝手に入ってー」
「じゃあ失礼してー」
「なんか用?」
「次守る人が決まったから、資料もって来た。」
「名前は?」
「鹿島 夏菜子。3歳。勤務時間は、4月6日〜7日」
「3歳⁉︎ということは次の敵は、死神か。」
「正解。死神番号0367+だ。」
「+か。ならそんなに強く無いよね?」
「お、やっと覚えた。番号が小さければ小さいほど弱いの法則。」
「それぐらい最初に覚えたよ。」
……!?
って3歳⁉︎」
「うん。」
「その子本来生きる年数何年?」
「80年。あ、これはさすがに死神の法律でも違法だな。」
「だよね。ちょっと資料見せて?」
「はい。」
蒼夜から貰った資料には、その人の顔写真からその人がこれから歩むべき人生が書かれている。
「この感じ…私達、喧嘩売ってこられてるな…蒼夜、頼み事されてくれる?」
「いいよ。何?…」
「……………。」
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4月6日AM0時00分00秒
任務開始。
場所・あるマンションの7階、ベランダ前の空中
私達は、もう既に戦っていた。
「そっち、4体行った!」
「了解。」
「なんでこんなことに…」
私達が到着した時には既にかなりの量の死神がスタンバイ
していた。
先程言っていた死神番号0367+だけは、最初の情報に載っていた。だが、それ以外の死神の情報は、載っていなかった。
「そこ、私が行く…」
「了解っと。」
「あと何体?」
「えっと…12体!今倒すから11!」
そう言うと蒼夜は、近くにいた髑髏の仮面をかぶった死神を持っていた刀で屠る。
「わかっ…」
その時私は、「わかった」が、言えなかった。
なぜなら私は、4体の死神に囲まれてしまっているから。
「ふぅ。…」
どうやら気合を入れなければいけないようだ。
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私は生前、マジックが出来た。と言っても、いきなり目の前の剣が消滅する程度の物しかできなかったが、その技術が、死後の世界で活躍するとは、思っても見なかった。
私が装備している武器は、全部で20個。
そのうち8がナイフその他は全て槍もしくは太刀である。
よく蒼夜に…
「そんなもん何処に入ってんだ?」
と、聞かれるのんだけど、ふつうに…して…するだけなんだけど、どうしても理解してもらえない。
そんなことは、置いといて。
ようやく半分ぐらいを使える時が来たらしい。
全部説明していたら、きりが無いので省略させて貰うけれど、ひとつだけ紹介したい武器がある。
太刀「時雨」
これは私の戦友だった物だ。
私達守護霊にも「死」という物が明確に存在する。
そこで2回目の死を迎えるんだけれど、私達の場合鉄の塊になってしまう。
何故なのかはわからないけれど次の守護霊の為とも言われている。
その戦友はその時は、私の為に使えとの事だった。
なかなか決心がつかなかったけれどその鉄からこの太刀をつくらせてもらった。
説明したは良いものの太刀では、この数を相手するのは私では厳しい。
2丁銃を出して両手に装備する。
さぁ始めよう…




