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最近。

屯所を引っ越しました。


すっごく。

広い。

広い。

お寺さん。


みんながまだ。

片付けに追われてる中。

私は。

建物探検がお仕事。


今日は。

どこ見ようかなぁ


私は。

庭に下降りて。

建物の周りを。

ぐるっと。

散歩する事にした。


広い。

参道に出ると。

外から来たらしい。

知らない人と。

目が合った。


お参り?


その人は。

目を丸くして。

私を凝視するので。

なんか。

動けないっ


固まってたら。

その人から。

声が降って来た。




「君は、ここの子かい?」






えっと。




「ん、毛並みは綺麗だね」




何で?




「鼻、目、うんこれも綺麗だ」




ううぅ

逃げたいっ




「歯も綺麗だし、とても健康そうだ」




と、言って。

満面の笑みで。

私を撫でる。

さっき出会った。

知らない人は。


松本良順。

て言う医者らしい。


出会って。

固まってたら。

捕まって。

気がついたら。

広間に居て。


土方さんや。

新撰組のみんなの前で。

毛並みがどうのと。

ぐりぐりされた。


何度か。

引っ掻いて。

逃げようとしたけど。

何だか。

上手く流されて。

逃げ出せなかった。


………………。

むあぁ!?

もう腹立つうぅ!!


土方さん。

助けてええぇ!!




「おや、機嫌を損ねちゃったかな?」




そう言うと。

松本は。

私を。

土方さんに渡した。


わああぁいっ!!


土方さんに。

ゴロゴロする私を。

眺めながら。

まだ喋る松本。




「こんなに人が多いと煮干しとか鰹節とか、お八つ感覚で上げる人も多そうですね」


「まあ、そうだな」




みんな。

顔を見合せながら頷き。

土方さんが。

代表で答える。




「本来、魚を食べる動物じゃ無いので、魚ばかり与えるのは感心しませんね。

病気になっちゃいますよ?」




………………。

え?




「……え?」


「猫と言えば魚だろう?」


「欲しがるし、美味しそうに食べますよ?」




などなど。

みんなが驚いて。

口々に叫ぶ。


うん、私も。

お魚好きぃ




「魚が主食なら、水を怖がるのはおかしいと思いませんか?」


「あ……」


「やり過ぎなければ良いんですよ、肉類を混ぜると良いかも知れません」


「な、なるほど」




みんな。

ポカンとしてる。

私も。

初めて知った……

でも。

お魚美味しいよ?




「さて、それでは私はこれで」




と、立ち上がる松本。

みんな頷きかけて。

ハッとした様に。

顔を上げた。




「まてまてまてっ! あんた隊士の健康診断に来たんだろうが!!」


「猫だけ見て、帰ってどうするっ」




幹部達のツッコミに。

ポン!

と手を打つ松本。




「そう言えばそうでしたね」




松本良順。

どうやら猫好き。

性格は。


天然……?




.

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