2008年
2008年、私は高校3年生だった。
当時、空想科学祭向けに考えていた作品は、私の代表作である「惑星探求(Nコード:N8011E)」のスピンオフ作品だった。
「相棒は猫(Nコード:N1352F)」が、そのスピンオフとなる。ここにでてくるアックという種族は、家のそばに住み着いていた猫をモデルにしている。
当時は、何もかもが新鮮で、忙しくて、スピンオフという手を取ることにした。
だが、それだけでは何か足りないような気がしていたのも事実だ。そこで、別の作品として企画に提出したのは、「ファーストアース(Nコード:N9760E)」と「ファーストアース脱出報告書(Nコード:N2042F)」だった。
この2作品は、5世紀ほど時が隔てているが、同一の世界観で書いてある。ファーストアースに出てくるインフィニティなるコンピューターの発想が、後々のTeroにつながることとなる。この時には、そこまで考えてはいなかったが、地球を護るという目的では共通している。
元々、ファーストアースとファースト脱出報告書は、翌年のストーリーとして考えていた。
だが、当時は空想科学祭が来年度するかどうかが分からなかったため、だったらやっているうちに出そうということを決めて、出したのだ。
ちなみにではあるが、これらの作品は、我らが太古の星シリーズへの布石ともいえる作品であった。当時はそんなこと、考えていなかったが、書きだしているうちに、そのようになったともいえる。
とにかく最初は、ただ単に、SFが書きたいという衝動から書いていたような気がする。
それが、私が書こうとしたきっかけでもあろう。