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『ゴミ』スキルだと思われている『虫使い(蜂)』が結構使えるんですけど!<異世界冒険食べ物学園ダークファンタジー(仮)>  作者: コヨコヨ
魔物の大量発生 ~肉と卵が欲しかっただけなのに編~

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朝っぱらから疲れている青年

「さてと、とりあえずキララちゃんが使役しているビーをニャーに見せてほしいのにゃ。何匹くらい呼べて操れるのかも知りたいかにゃ。出来る範囲でいいから教えてにゃ」


 トラスさんは振り向き、私に課題を言う。


「わ、わかりました。えっと……、でも私、ビーを使役できるのに、もの凄く苦手で……」


「にゃにゃ? そうなのかにゃ。神様も酷なことするにゃ~」


「はは……。なので、一匹だけでもいいですか?」


「全然いいにゃ。一匹だけでも使役出来ていればテイマーになれるのにゃ」


「そうですか。ありがとうございます。じゃあ、一匹だけ出しますね」


 ――ベスパ、本体で顕現して。


「了解です」


 ベスパは通常のビーよりも少し大きめの警ビーほどに成長しており、普通のビーとは少々違った。

いつものアニメ顔から、昆虫顔になり、私の頭上に光りを放って顕現する。


「えっと、頭上にいるのがベスパです」


「ベスパ……。ビーの名前かにゃ?」


「はい。ベスパの声が私には聞こえます。なので、何かさせたかったから言ってください。操りますから」


「わかったにゃ。じゃあ、この部屋の中を三周してほしいのにゃ」


「ベスパ、この部屋の中を三周して」


 ベスパはブーンと飛んで行き、試験場の中をブンブンブンと三周回って私の頭上に戻ってきた。早すぎて私の眼には見えなかったのだが、トラスさんの眼には見えたのだろうか。


「相当早いビーなのにゃ。やっぱり使役されているぶん、能力が増しているのかにゃ……。まぁ、いいにゃ。次はキララちゃんが何か無理な命令してほしいのにゃ。どういった行動をとるのか知りたいのにゃ」


「わかりました。ん~、じゃあ……。ベスパ、地面を持ち上げて」


 ベスパは地面にブーンと飛んで行き、体が沼に入るようにズボっと潜っていく。少しすると体が持ち上がるように地面がドツッと跳ねる。建物が軋む音と共に地面が浮き始めた。


「にゃ、にゃにゃにゃ……。いったい何が起こっているのにゃ! 地面が動いているのにゃ。一匹のビーにこんな力がある訣ないのにゃ……。でも、主の命令に懸命に従おうとする心意気は感じたのにゃ。暴走しないのならキララちゃんのテイマーの資格は容認できそうにゃ」


「本当ですか? これだけでいいなんて、テイマーになるの簡単すぎませんか」


「ま、テイマーにの試験に意味はほぼ無いからこんなもんにゃ。使役スキルを持っていたら簡単になれるからにゃ。でも、使役スキルを持っていなくてテイマーになろうとすると、相当難しいのにゃ。魔物とか、動物とかを魔法で拘束するのは無理があるのにゃ」


「確かにそうですよね。スキル無しで使役なんて普通出来ませんよね……」


 ――ど、どうしようかな。私、ベスパ以外にもあと五体くらいいるんだけど。レクー、ディア、ズミちゃん、ネアちゃん、クロクマさん。使役と言うよりかは友達って感じだけど……。虫使いの範疇を越えてるよ。ま、虫の方が効果は大きいっぽいけど。


「じゃあ、キララちゃんはギルド内に戻っていていいのにゃ。テイマーの印を作るからちょっと待っていてにゃ」


 私はバルディアギルドの建物中に戻り、トラスさんを待っていた。


 トラスさんが戻ってくるまでギルドの中にいたら、一人の青年が走ってきた。加えて後方から二人の女性が走ってくる。一人は獣族の女性でもう一人は耳が少々長い綺麗な女性だった。どこぞのハーレムもの主人公だよと思ったが、どこかで見覚えがある。でも、名前は知らない。


「はぁ、はぁ、はぁ……。あ、もう誰もいない……」


「ニクスがちんたらちんたらしてるからだよ。朝から発散しすぎたんだって。私、体がくたくた……」


「そうだな。ほんといつもいつも長ったらしくてかなわないよ。いったいどれだけ私達を使うんだか……。体力がなまじ多いのも困り者だな」


「ちょ、二人共。紛らわしい発言しないでよ。僕はただ鍛錬していただけじゃないか」


 バルディアギルド内に入ってきた青年の顔年齢は一五歳から一六歳くらい。まだまだ子供っぽさが残っているが、大人の階段を少々上り始めた雰囲気を放っている。


 種族は人族で、身長は一六八センチメートルくらい。髪色は赤でスポーツ刈りのような短髪だ。運動少年みたく、すっきりとした顔立ちで、細い赤眉に大きな目、スッと通った鼻。

 

 筋骨隆々という訳ではなく、すらっとした体形だ。


 服装は冒険者御用達の軽く伸縮性がある動きやすい長袖長ズボン、その上から茶色の革の胸当てと腕当て、脚当てと言った具合に防具が装備されていた。あと、深緑のローブを肩から羽織っている。腰には剣が掛けられているので、きっと職種は剣士なのだろう。


「でもさ、でもさ。下半身の鍛錬ばっかりしてるじゃん。それってさ、やっぱりそう言うことだよね?」


 赤髪の少年の隣にいた犬耳とモフモフの尻尾が生えた女性は少年とほぼ同じ服装で、両腰に短い剣を掛けている。きっと双剣使いだろう。毛の色が青っぽいので冷徹(クール)に見えるのだが、顔立ちは可愛らしく人の顔で、どこか日本犬(柴犬)のような雰囲気を放っていた。身長は少年よりも低く、一五○センチメートルくらい。胸は……結構大きい。胸当ての上からではわかりにくいが、多分DカップかEカップくらい。いいなぁ……。


「だ、だって。リーズさんが一番効果のある鍛錬だって教えてくれたんだ。下半身を安定させれば剣も気持ちよく振れるようになるし、楽に走り抜けられる。僕は下半身が弱かったから、剣がブレブレですぐに疲れちゃってたんだよ」


「そうかそうか。下半身の剣を鍛えていたわけか。確かに幼いころから短剣(ショートソード)だったからな。今は普通の剣になったかな?」


 青髪獣族さんの隣にいたのは金髪が綺麗な女性で耳が少々とんがっており、長い。

 巷で言う森の(エルフ)とか言う種族だろうか。アニメや漫画でおなじみの綺麗な種族。そう言われると納得してしまう美貌を持ち、どこか駄女神のような華やかさを持っている。そのため、胸が特段大きい……。


 ――エルフって胸は大きくならないんじゃないの……。顔が良くて胸も大きいとか反則でしょ。


 金髪は後頭部で結ばれており、ポニーテールにしている。まとめられた髪は腰に届きそうなほど長く、艶やで、産まれてから髪を切った覚えが無さそうだ。眉も金髪で瞳の色が緑。高い鼻に薄くも形の綺麗な唇。ヨーロッパ系の美女さんだった。身長は一七○センチくらいで女性にしては長身。武器は弓を背中にかけているのを見るに弓だろう。腰に矢筒もあるし……。


 服装は軽装備で、緑色を基調とした薄着だった。透け感のある布地のため、見せブラなのか、水着なのかわからないが、うっすらと見えるのが何かエロっちい。男の性癖を捻じ曲げにいきそうな容貌は女の私でも羨ましく思うほど完璧だった。ボン、キュ、ボンのナイスバディ、私も欲しい……。


「か、母さんみたいな発言しないでよ。おばさん」


「お、おば……。ニクス、吹っ飛ばすぞ」


 エルフの女性は赤髪の青年の胸ぐらをつかみ持ち上げる。華奢な腕かと思っていたが結構な力持ち。どこにそんな力があるのか不思議だ。


「だ、だって……。ハイネは僕の母さんのお姉さんなんでしょ。じゃあ、叔母さんであってるよ」


「あぁ、その叔母さんね。おばさんの方じゃないなら許してあげる」


 エルフの女性は床に青年を下ろした。


「はぁ、はぁ、はぁ……。もう、朝っぱらから疲れるな……。ん? 君は……」


 赤髪の青年がカウンターの方に歩いてくると私に気付いた。


「初めまして、キララ・マンダリニアと言います」


 私は頭を下げて自己紹介した。


「どうもご丁寧に……。えっと、僕の名前はニクス・フレイズよろしくね」


「はい。こちらこそ、よろしくお願いします」


 私はニクスさんと言う青年と握手を交わした。手に豆が多く、結構努力家なのだと知る。ガンマ君と性格が似てそうだ。


「うわぁ~可愛い~。こんな可愛い子、初めて見たよ~!」


「もがが……」


 青髪獣族さんが私に抱き着き、胸当て顔を押し付けてくる。革製なので顔全体が埋まるわけじゃないが、どこか太陽の香りがして良い匂い。窒息する心配が無いので、とりあえず私も抱き着いておいた。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。


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