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『ゴミ』スキルだと思われている『虫使い(蜂)』が結構使えるんですけど!<異世界冒険食べ物学園ダークファンタジー(仮)>  作者: コヨコヨ
綺麗な街だと思っていたのに… ~街の裏側は真っ黒だった偏~

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ウシ君と金持ちそうな男

私の眼に映ったのは、ウシ君た戯れているテリアちゃんだった。


「ねえねえ! ウシ君~なんでこんなにおっきの~! ねねねね! なんで~!」


「はぁ…早くキララさん…帰って来ないかな…」


テリアちゃんはウシ君の背中に乗っている。


その時のテリアちゃんはとても上機嫌な表情で、小さな手を使いウシ君の背中をぺちぺちと叩いていた。


「おーい! テリア! 皆を連れてきたぞ~」


ガンマ君がウシ君目掛けて走ってきた、後ろにはよく見えないが数名の子供達がいる。


「あ! お兄ちゃん!」


「うわ…また増えた…。面倒だな…」


「ガンマお兄ちゃん…。ほんとにその人は安全なところへ連れていってくれるの?」


「うん、そのはずだよ。ここで待っていれば僕たちを雇ってくれる人がやってくるから、一緒に待ってよう」


ガンマ君は9名ほどの子供たちを連れてウシ君のもとに戻ってきていた。


「ガンマお兄ちゃん…。あれなに…おっきな動物さん?」


「あれは、皆を運んでくれる乗り物だよ。その前に居るのが皆を雇ってくれる人のお手伝いさんかな…」


「触っても良いのかな…」


子供達はガンマ君の後ろに隠れてチラチラとウシ君を見ている。


「大丈夫だよ! ほら~! 私と凄く仲良しなの~!」


「皆もテリアと一緒に乗せてもらおうか」


「うん!」×9人


「おいおい…そんなに乗れないだろ…普通に重いからどいてくれないかな…」


ウシ君の背中には既に5人の子供たちが載っていた。


「さすがにこれ以上は無理だね…、それじゃあ交代…? ん、何だ…」


ガンマ君は目を細め、遠くから見える白いバートン車を捉える…。


「ヤバイ! 皆、早く! この荷台の中に隠れるんだ!」


ガンマ君はその場にいる子供たちと自分も荷台に飛び乗り、帆の入口を覆い隠す。


「いったいどうしたんだ…何か来たのか」


ウシ君は音の鳴る方を向く。


「あ…バートン車? キララさんか。いや…でも今回は荷台を引いてるから違うか…。じゃあ誰だ…」


ウシ君もそのバートン車を視界にとらえ、警戒していた。


「おい! そこのデカイ荷台! 邪魔だ! さっさと道を開けろ!」


バートン車の前座席に座っていた御者がウシ君に吠え立てる。


「何だよ…そっちも無駄にデカいじゃないか…。まぁ…大人しく従っておきますけどね…」


ウシ君は御者に怒鳴られたがおとなしくそれに従い、その場を少し移動した。


子供たちとはいえ結構な人数が載っている。


相当重いはずだがウシ君は優に移動させた。


「ち! 何でこんな所に邪魔な荷台があるんだ、おい! 誰が動かしてるんだ! 名乗れ! 我々の移動を阻んだ罰を与えてやらねば気がすまん!」


真っ白なローブを着た太っている男がバートン車から降りてきた。


いかにも金持ちそうなその男はウシ君の方へ移動する。


だが…ウシ君を操っている人はいない。


「何で動いたんだ、このバートンは…。それにしても変なマスク付けおって、いったい何を考えている!」


男はウシ君に指を差しながら吠える。


「それは同感ですけど…。えっと…、それにしても早くどっか行ってくれないかな…。なんか面倒くさい、この人…」


男はウシ君に蹴るや叩くを繰り返し、無駄に息を切らしたあと荷台へ意識を映した。


「こんなデカい荷物の中にはいったい何が入っておるのだ…。周りに誰もおらんということは置いて行ったということか。なら儂がもらってやってもいいぞ。どれどれ…金になりそうなものは無いかな…」


男は目を金にして帆の方に近寄っていく。


「不味いな、このまま行くと子供たちがばれる。逃げるか…」


ウシ君は地面を思いっきり蹴る。


そのまま勢いよく旋回し、その男を弾き飛ばす。


いきなり動き出したウシ君に荷台の中にいる子供たちは驚き、旋回の影響でごちゃ混ぜになった。


弾かれて宙に浮いていた男は即座に細長い杖を取り出し一度振った。


光が杖先から漏れ出し、男の周りに漂う。


男は地面に重力が無くなったようにゆっくりと着地した。


「おい! 危ないだろうが! 何を考えている!」


男は杖先をウシ君の方に向けている。


「神父様。お体に障りますゆえ、すぐお戻りください」


御者が男の腕を掴み、怒りを抑えこもうとしている。


「分かっておるわ! ほら、バートンをさっさと走らせろ。今からおんぼろ教会にわざわざで向かわなければ成らないんだ。こんな所で道草食っている場合ではない」


「かしこまりました。目的地に着くまで無駄な停止を極力減らしたいと思います」


「ああ、そうしてくれ。こんなしょうもない所で何かを語るなど、儂の時間がもったいないんでな」


男はそう言うと、バートン車に再度乗り込み出発した。


ビーは走り去ったウシ君のもとへ向かった。


「そうか…追ってこないんだ。それなら問題ないな。キララさんのもとにゆっくり戻れる」


ウシ君は思いっきり走っていた為、ゆっくりと速度を落としていき、通常の移動速度に戻った。


「う…ウシ君、どうしちゃったの?」


荷台に隠れていたテリアちゃんが帆の隙間からひょこっと顔を出す。


「おい、テリア…今顔を出したら危ないだろ。早く中に戻るんだ…」


ガンマ君がテリアちゃんを荷台の中に引き寄せた。


「ベスパ…。さっきの男がちょっと気になるから、ビーをそっちに向わせて」


「了解です!」


ウシ君のもとにいたビーは、移動し男を追う。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。


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