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3-11 9月第一月曜日

月曜日 レオナは

重たい心と身体を引きずって 教室までたどり着いた。


師匠が空に行ってしまった というのは本当だろうか?

理央さんの冗談なのではないだろうか?

いくら何でも そんな冗談を言うような人ではないのは判っているけれど…



「佐藤さん 佐藤レオナさん?大丈夫?」


名前を呼ばれてはっとする


「レオナさん?」


ゆかり先生が再びレオナを呼んで近づいて来る。 そしてレオナの顏を覗き込む

涙がポタリとレオナの机に落ちた。

先生の眼が心配げに揺れているのがにじむ視界越しに見えた


「すいません 大丈夫です」


「月曜日だよ 頑張ろう!」


ゆかり先生は レオナの頭をヨシヨシと撫で 教壇に戻って行った。





「サトレ どうしたの? お腹でも痛い?」


 休み時間に入ると同時に 忍が声をかけてきた

他人に干渉しない とはいえ 明らかに何事かが起きている友人となれば話は違ってくる。

心配する友人に 何と言えばいいのか と考えていると


「サトレ ローズガーデンでデートしてたって噂になってるけど?」

っと 彩羽が割って入った


デート?ナニナニ?っとクラス中が聞き耳を立てている


レオナは 毎日のように ローズガーデンへ行っていた、 誰かがレオナ達を見たのかもしれない。


 でも でも 師匠 あれはデートでしたか?


師匠 というワードを思うだけで また ぶわっと涙が出てきた。


「え?どうしたの?何があった?」


彩羽も焦ったように聞いて来た


「サトレ 朝から調子悪いんだって 保健室連れてくわ 先生に言っといて」


忍が 良く通る声で言い レオナを教室から連れ出した。



保健室で養護教諭を待ちながら 忍はレオナをぎゅっと抱きしめた


「今日は帰れば? 私に出来る事があったら いつでも言いなね」


「うん」


「サトレの荷物 取ってこようか?」


「あのね サトシ あのね … ローズガーデンで会ってたのは友達 でもね

 もう 居ないの 空にいっちゃったの …… わ たし 好きだったのに」


泣きそうになるのを必死でこらえるレオナを忍がもう一度 抱きしめた

そして ユキがしてくれたと同じくらい優しくレオナの頭を撫でながら言う


「そうかあ 好きだったんだね そうかぁ

じゃあ その人の事 言われるの辛いね そうかぁ ウン 今日は帰りな 荷物取って来るよ」

あと4話です 最後までお付き合いよろしくお願いいたします

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