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3-9 9月第一土曜日

理央が、居た。

黒い学生ズボンに 白い半そでYシャツ 胸ポケットの校章は …… レオナでも知っている この辺りでトップ校と言われる人気高校の校章だ。


 師匠もあの高校なのかあ 流石師匠です!

あれ? 師匠が見えないけれど? どこだろう? 

 

レオナの姿を見ると 理央の方がレオナの方に駆けてきた


「ちょっと 付き合って 」

理央が レオナの手を引いて歩く 病院棟の方へ向かう

「あの?師匠は?」

早歩きになりながら聞くけれど 理央は振り返りもしない


まっすぐに病院へ入る理央 病院という事は ソラがらみの事だろうか?

今日は エスカレーターでなく エレベーターに乗る

ボタンは 4 でなくて 6?


理央は何も言わないで俯いている。

重い沈黙の中、エレベーターは途中で止まることなく六階でドアが開く。

そこで降りて 狭い階段を登る 

会議用の椅子が隅に積み重ねてある階段は 使っていい階段なんだろうか?

レオナは疑問に思うが理央の足は止まらない。


階段の突き当りのドアを開けて 屋上へでた。

理央が何かを探すようにぐるりをあたりを見回して その一角へレオナを連れて行く



「見て」

指さす方向には 雲から延びる光の帯

「天国への階段 綺麗ですね」

レオナは答えるけれど 何が起こっているのか理解できない



「違う あれは 天国へのエレベータ

 ユキ 通路だとか トンネルだとかって言ってた。一人一つのトンネル

 だから 一人でトンネル通って また 階段一人で上がるのは大変だから

 だから あれ エレベータ ユキが あれに ユキが ユキが …」


理央が最後まで言えずに 理央が崩れ落ちた


いつでも ヘラヘラと笑っている 理央が 泣いている?


男の人が泣くのを レオナは初めて見た 何があったんだろう?



師匠が関係するんだろうか?

師匠 タスケテ

師匠 どこですか?

師匠?

師匠?


気が付いたら レオナも 理央の横で 座りこんで泣いていた  


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