3-7 最後の土曜日
申し訳ありません!!一話抜かしていることに気づきました
あああ 暑い!! 夏ってこんなに暑かったっけ?
そうだ 去年までは外に出なかったから気が付かなかったんだな?
夏休みだって スクール以外は市の図書館くらいしか行かなかったもんなあ
待って!私って今年 勉強もして 毎日外にも出てって凄い進歩だよね おおおお
おばあちゃんちにだって10年ぶりに行ったんだし おおおおおお 私 凄い!
歩数計だっけ?買えばよかったなあ
レオナ自画自賛の…暴走中 右の手で左の耳を掴んで!って誰か言ってやって
夏休み最後の土曜日 レオナはこの日でスクールを終了する
親子でのカウンセラーとの面談の結果 ”終了”することになったのだ。
親は手続きがあると言うので スクールの前で一度別れた。
レオナは一人 図書室へ向かいながら考える
夏休みが終わり スクールも卒業したら ユキたちとどうやって会おうか
連絡先を聞いた方がいいのかもしれないなあ
レオナの指定席には誰もいなかった
ユキを壁に押し付けたのが ずいぶん前のことのように思える
学校が始まればすぐに休み明けテストだ。
レオナはプリントを広げる
誰かが前に立った気がして 顏をあげるが 誰もいない
机の上を片付けて カフェへ行く、いつもの席には やはり誰も居ない
ユキの仕草を思い出して 背もたれに寄りかかって 遠くの空を見る
《《みんな》》に会う前は一人だった。
みんなに会う前の”いつも” に戻っただけなのだが なんだか つまらない 何より 寂しい。
そんなこと思いながら サンドイッチと飲み物のランチをすます。
食べるのが遅いレオナが ゆっくり食べたのに誰も現れない
もう一度 図書室へ行き レオナの指定席で勉強する
せっかく勉強を教えて貰ったのだから、良い点を取って ユキに褒めてもらいたいと思う
しかし、誰も現れないまま 4時の鐘を聞く
深淵に出会うよりいいか?
テスト勉強もできたしね と 自分に言い聞かせて帰路につく
会いたかったなあ 師匠に そう思いながら
ポケットの師匠からのお守りの瓶と 台所から持ってきた桜塩を確認して 門を出た
レオナは ポケットにクッキーを取っておくのをやめた
クッキーが なくても 師匠のお守りが入ってる方が幸せな気がするからだ。




