3-2 王子様?
ね?っと理央の方を見たら 虹色や金色に輝く シャボン玉に囲まれていた。
シャボン玉に囲まれた理央は 優し気な容姿と相まって 少女漫画の一コマの様になっている… けど 実際にシャボン玉しょってる人って なんかアレだ。
今 いいところなんだけどやっぱアレだ…
レオナにつられて理央を見たユキもちょっと固まる
「ユキがレオナちゃんに頭なぜられてる…」
っと 理央も(シャボン玉をしょって)固まっていたから それがまた可笑しくて
ちょっとの間を置いて 3人は一斉に吹き出した。
それがまた なんだか可笑しくて 声を殺して笑う
ひとしきり笑った後で 少しだけ日陰になったテラスのいつもの席に落ち着いた。
「ねえ さっきのレオナちゃん 格好良かった!」
座ると同時に理央に言われて レオナは赤くなって俯く
「俺もちょっと 恰好イイコト言っていい?
ユキ お前は命を大事にしないヤツが嫌いじゃん それでいいじゃん
これからも お前はその信念を変えなくていい。
自殺、それが運命だったヤツはそのまま深淵に入ってちゃんと次へ行く
運命じゃなくて 勝手にはいったヤツはいつまでも深淵の中を彷徨う。
自業自得
たまたま 遇ったソラがどっちでも ソラは生きなおす事を望んだし お前はそれを助けた お前は一つ命を救った 凄いことじゃん!」
そう言って 理央がユキを抱き着いた
「ちょっと やめろ!」そう言って 引きはがそうしていたユキが 理央のいう事を聞いて止まる
「実態があるのっていいなあ トキやソラだって存在してたけど 存在を信じてたけど こうやって感じる事は出来なかった。今はユキが居るってわかる すごくいいよなあ」
ユキが止まったのをいいことに ムギュムギュっと更に抱き着いた。
4時の鐘がなって レオナは立ち上がった
「レオナちゃん今日はありがとう ソラを救ったのは君もだよ それから 僕も君に救われたよ」
ユキが小声でそっと言った
「し 師匠 理央さん しちゅれいします」
レオナは 赤くなって 俯き そのまま 右手と右足を同時に出しながら門に向かって言った。