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2-39 理央とソラは叫ぶ

理央は太陽だ 明るい太陽だから 影まで魅了してしまうのだろう


ソラの気持ちを汲み取りって ソラがやりたいと思っていることをやりたいと言わせてしまった もちろん また迷う事だってあるから 石は大きく揺れたのだろうけれど 迷いながら進めばいいのだ


*****


「うわあ 俺 なんか 今日 すごい幸せな気分!!!」


理央が小さなガッツポーズを取りながら身もだえている。

その理央にソラが顏を隠して寄りかかっている 素直な理央にソラが照れているのか?


それを敢えてスルーしてか ユキがレオナ達に声をかけた


「どう?今日は深淵が通ってる? 暑いからあまり人は居ないようだけど?」

「師匠 今日は人がまばらですから… 私には見えません」

レオナの横でトキも頷く


「よし!俺 今 すっごく幸せだから ちょっと一回りしてくる!ソラもおいで!」


理央がスキップしそうな足取りで ソラと一緒にテラスを出て行った。


「あああ あの勢いだとなんか拾ってきそうだなあ 張り切ってるのはいいけど とりあえず 門まで行ってみるか… トキ レオナちゃん 一緒に来てくれる?」


ふうっと一つ溜息をついてユキが立ち上がり、二人の方に一瞬 手を伸ばしかけて下した。


ガーデンの門まで来たけれど ソラと理央は見当たらず ユキとレオナはバラ園の出入り口のアーチの近くの小さな木陰に入る。


飛ばされないようにと気休めかもしれないが ユキとレオナでトキを挟んで立っている。


「理央のヤツ どこまで行っちゃったんだろうなあ?」

「街の方でしょうか? それとも 病院棟」


そんなことを言っていると


「おーいい ここだよお」

「トキはここだよおおお」


理央とソラの声が聞こえてきた どうやら 歩道橋の上から街に向かって叫んでいるらしい


「理央 調子に乗りすぎだろ?」


呆れたようにユキが言って 木陰から出ると


「お ユキそこにいたんだ。 歩道橋からすごく綺麗なチンダル現象見えるぞ 行くか?」


っと言いながら 理央が入って来…ようとして”ストップ!”っとユキが両手を前にだして止めてる


「レオナちゃん 何か見える?」

「あ! マルだ」


ユキがレオナを振り返って言うのと同時に トキが理央の方に滑るように行ってぼんやりとした”深淵”を抱きしめた。


「ぼんやりと 見えて、ます」

トキには申し訳ないけれど レオナには見えるから 小さい声で言った。


「僕にも ぼんやり見えてしまっているけれど…」

ユキが がっかりしたような顔で トキを呼ぶ


「トキ それはダメだよ 明日また探そう 理央がまた沢山つれて来てくれるから  ね?」


子供の顔と子供の目のトキは黙ったまま 深淵を抱きしめる

子供にやられると… 子供をいじめているような気分にさせられる。

ユキとレオナが困ったなあというように顏を見合わせて首を振る


「ねえ 俺の連れてきたヤツ どう? トキ気に入ってくれた?」

理央が空気が読めない発言をする


「理央さんが連れてきた深淵 なんですけど 私にも師匠にも見えてしまって、トキの深淵としてはふさわしくないと言いますか でも トキは気に入ったようで離さないんです」


「ふーん まあ とりあえず ユキ 結界張ったら?」

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