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2-23 ノラ深淵

「野良深淵って?」

ユキがようやく口を開く


「俺には見えないけど…ユキ 前に言ってたじゃん フリーの深淵を視る事があって それが 俺について来るって。 で 俺、怒られたじゃん。人の深淵取って来るなって 人をドロボウネコみたいに言ってくれちゃったでしょ? ねえレオナちゃん ひどくない? 俺は何もしてないのにさ」


最後はレオナに向かって言った


「はあ~ 理央は気軽に言うよなあ 人の深淵に手を出さないこと は 基礎中の基礎だって言ってるのに!!ってまあ 理央が悪いわけじゃないんだけど…… んんん 野良深淵かあ フリーの深淵 ねえ …」


「はいはいはーい 人と一緒にいないヤツ 見たことある デス」


レオナが何か言う前に いつの間にか話を聞いていたソラが口を挟み。

また ユキが溜息をつく




それまで大人しく話を聞いていたレオナも口を開く


「フリーの深淵さんが見つかれば トキを彼岸に送ってあげられるんですよね?

どうやって捕まえるんですか?あ 虫取り網とか要りますか? 釣り竿? 素手?

餌は。。。。餌は 理央さんですね 理央さんが捕まえてくれればいいんですが 

見えないんですよね 理央さんが釣り竿をもって駅と病院を往復したら、釣れるんじゃないですか? でも 悪い深淵さんだと うーん …」


レオナの暴走が始まった

餌にされる予定の理央がテーブルに肘をついて、ニコニコしながらそんなレオナを見ている


ユキが トキと視線を合わせて聞く


「トキは どう思う? トキと僕たちで その深淵、黒いマルを捕まえて トキが通れる”ゲート”に育てる そして トキがゲートを通ったら トキは父ちゃんたちのとことに行けるかもしれないよ。」


分かる?というように そこで言葉を切る。トキは大人の目になって頷く 


「どんな深淵が捕まえられるかわからないし すぐには 捕まえられないかもしれない。

捕まえてもトキが頑張っても育たないかもしれない それに深淵を育てるのにどのくらいかかるのかも分からない。それでもやってみる?」


トキは視線をソラの深淵に移し それををじっと見つめていたが 今度は頷かなかった。


「そうだよね ほかの方法も考えるけど やってみようと思ったらいつでも言ってね」


ユキが優しく言って トキの頭の撫でるように手を添えた。



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