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17.7月第一月曜日

翌日の月曜日 特に約束はしていないにもかかわらず、レオナは ガーデンの図書室へ行った。レオナの指定席も その周辺も今日は空いていた。


レオナはがっかりしながらも「宿題をする」と母親に言った手前 宿題の問題集を取り出した。


冷房の利いた図書室は思いのほか宿題がはかどった。師匠に会えなくても収穫はあった、と残念に思う気持ちをなだめ、カフェへ向かう。外は暑くてレオナは羽織っていた白いシャツの袖をまくり上げる。


注意力散漫、とうか本当は深淵にのみ注意が行き過ぎていて他の事に注意が行かないのだが、で落とし物 忘れ物が多いレオナの為に母親が作ってくれた ポケットが沢山ついているお気に入りのシャツだ


カフェでいつものように紅茶を買い いつもの席に向かうとそこに白いシャツを着たユキが居た


ユキは 月に二度スクールの為にガーデンを訪れるレオナよりも度々 図書室やカフェを訪れている。だから,遅かれ早かれレオナには遭遇できると思ってはいた。


しかし まさかの昨日の今日である、 レオナの姿を認めたユキは驚いた顔をした。が とりあえず、軽く手を振ってみた


すると レオナが 急ぎ足でユキの方に来た。そして 昨日の様に ユキの左側に座り深々と頭を下げる


「昨日は 失礼いたしました」


「こちらこそ、辛いお話をしてくれてありがとう。今日は会えてよかったよ。 話をしたいと思っていたんだ。」


お揃いのような 白いシャツを着て並ぶ二人は やはり兄弟(妹ではない)の様に見える 髪型や服装が似ているだけでなく この二人は雰囲気が似ているのだ。


「はい 私も師匠にお会いしたいと思いまして、午前中は 図書館で宿題をしていましたが、 お腹がすいたのでこちらに参りました次第でざいます」


レオナなりの最上級の丁寧語で言うレオナに吹き出しそうになりながら


「もっと普通に話してよ。お昼、今からなんだね どうぞお召し上がりください。僕はもう済ませてきちゃったからね」


「師匠が召し上がらないのに かたじけない」


緊張の為か 奇妙な言い回しをしながら レオナはお手拭きで手を拭いて サンドイッチを開ける。


それを見ながらユキが口を開く


「僕にも 深淵の先輩がいるって言ったの覚えてる?有さん、永遠のティーンエイジャー。

まずは 彼と彼の深淵に出会った時の話をしようかな。」


タマゴサンドを頬張りながらレオナはうなずくマナーは悪いと思うが、早く食べ終わろうとレオナとしては精いっぱいの努力である


「僕が彼と深淵に初めて出会ったのは7歳。レオナちゃんが深淵に出会った年齢よりも大きいね。レオナちゃんも深淵とのファーストコンタクトが7歳過ぎていたら もうちょっと違ったんじゃないかなと思うけど… こればかりはしょうがないね。


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