第2話 入学式後
〜入学式終了後〜
「よし!くみちょーのとこに……」
「行かせないよ?」
走り出そうと飛び出した瞬間に拘束されて地面に落ちる。痛い、受け身取れないぐらいぐるぐる巻きにされてるんだが。
「あの〜瑠奈先輩?なんで僕担がれてるんですかね??」
「なんでって……一緒の部屋だからね」
「つまり、僕はこの変態先輩(偏見)と1年間過ごすわけだ」
「あのねぇ、今縛られてるからってそういう偏見は良くないよ。あと、縄で縛るのは僕の趣味じゃなくて乃空さんの指示だから」
あの組長め、後でぶち殺してやる……多分普通に負けるけど
「こんな縄!能力が使えればすぐ抜けれるのにぃ!!!」
「はいはい」
じたばた暴れる秋夜を見つつ、瑠奈は知らん顔しながら寮へと引きずっていくのであった。
〜天狐寮 331〜
「着いたよ〜」
「ちょっと待って投げないでぇ!!」
頭から壁に突っ込む。痛い、すごく痛い。なぜ投げた。
「早く解いてくれない?」
「あっ、すまないね」
ようやく縛りから解放された。さてと、くみちょーのとこ行かなきゃ
「はい、ストップ。今日はほかの組も忙しいから部屋から出るの禁止」
「え〜やだぁ!!」
「大体、能力使えないのに行ってどうするの」
「使うからいいもんね〜、使うなって言われただけで厳密には使えるんだから!」
「君ねぇ、学園から追い出されても知らないよ?」
確かに、追い出されるかも……そう考えると先輩が言っていることが正しい。能力使える許可が貰えるまで大人しくしてようかな?
「……とりあえず……暫くは大人しくしてるよ」
「それがいいと思うよ」
あ〜、愛が知りたい愛されてる人殺したい愛『死』に行きたい誰か愛を教えろ
「急に愛愛、気持ち悪いよ」
「あっ、ごめんなさい!寝るます。寝て頭を冷やします。おやすみ」
10秒後
「……この子…ほんとに寝ちゃったよ…」
瑠奈は呆れ顔でそう呟いた。