『センエース』という作品を紹介3!!!
『センエース』という作品を紹介3!!!
「俺に友達はいない! 一人もいない! なぜならば、俺は孤高だから! 孤独ではなく、孤高! どうだ!!」
「どうだ、言われても……ワシ、その発言に、なんて返したらええねん」
と、そこで、シューリから、
「キャー、センさーん! その欠陥人間っぷり、ステキぃ! 正式に終わってるぅ!」
と、黄色い声援を送られて、
センは、堂々と胸をはり、
「これが正解だ」
ドンと、効果音を背負いながら言い切る。
「アレが正解なん? シッカリと、悪口を言われてただけやけど?」
その発言に対し、センは、フっと鼻で笑い、
「青いな。あれは、シューリなりの配慮でありエールだ。さすが、女神は格が違った。視野の広さが違う」
そこで、シューリは、
さらにたたみかけてくるように、
「キャー。センさーん! その鈍感さと、頭の悪さと、勘の悪さは、世界を蝕む悪性細胞! 生き恥の宝石箱! 嫌悪感の総合商社! ねぇ、ねぇ、どうして、そんなに性根が腐っているのぉ? どうして自殺しないのぉ? ねぇ、ねぇ、いま、どんな気持ちぃ?」
「もういい! だまれ! お前の『言葉ナイフ』は鋭利がすぎる!」
さすがに我慢できなくなって叫ぶセン。
このカオスな状況を受けて、
トウシが、顔をしかめつつ、
「……アレでも、正解なんか?」
「なワケないだろ! というか、最初から正解じゃねぇよ! 『悪口に対して度量の大きい男』を演出しようと、斜に構えて、カッコつけただけだ! 言わせんじゃねぇ、こんなこと!」
「……誰も言えとは言ってねぇよ」
「うっせぇ、ぼけぇ! まともな反論するんじゃねぇ! 何も言えなくなるだろうが! カスがぁ!」
そこで、センは、プイッと、ソッポを向いて、
「トウシ、シューリ、あとはお前らでシメとけ! 心がもたん! 俺はもう、しゃべらん!」
と、叫んで不貞腐れる。
そんなセンの隣で、
トウシは、ため息をはさみ、
「ほな、サクっとシメよか……小説センエースは、ある日、トラックに轢かれて異世界に転生することになったセンが、『チート特性』と『持ち前の根性』を駆使して、豪快に成り上がっていくサクセスストーリー」
「サクセスストーリーっていうか、ドタバタ超展開コメディでちゅね。見どころは、オイちゃんの美しさと、センの滑稽さ!」
「――『無限転生』と『世界一の経験値倍率』は、相当なチートなんやけど、『それだけ』やと『全く話にならん巨大かつ圧倒的な敵』がバンバン襲ってきて、センは、幾度となく地獄を見る」
「センが苦しんでいるところをニヤニヤ眺めるのが、ツウの楽しみ方!」
「チートをフル活用して、エゲつないほどの努力を積み重ね、『世界最強になった』はエエものの……『その時点と同レベルの【自動蘇生持ちの敵】が10000体ほど束になってかかってくる』とか、『センがレベル1000の時に、レベル1億以上の化け物が襲い掛かってくる』とか、そういうエグい地獄に、何度も苛まれることになる!」
「その時のセンの顔ときたら! 抱腹絶倒とはまさにこのこと! 全身ボロボロの満身創痍で、汚い鼻水と涙を垂れ流しながら、プルプル震えている、そのハチャメチャに醜い姿だけで、御飯三杯はいけまちゅよ!」
「普通のヤツなら『こんなもん、ムリやろ』と諦めてしまうところを、センは、根性がエグいから、最終的には乗り越えてしまう。今回の作品紹介を読んだだけやと、センに対して、ただの『頭おかしいやつ』という感想しか抱かれへんやろうけど、実際のところ、こいつは、なかなかスゴイ男で――」
と、そこで、センが、
「おい、トウシ」
と、ストップをかけていく。
「あん? なんやねん? 今日は、もう、しゃべらんのとちゃうんかい」
「俺のことを、変に持ち上げるのはやめろ。そういうのは好きじゃない」
「……いや、別に、さほど持ち上げてはなかったやろ。お前がやってきたことは、実際、『偉業といって差し支えない事』も多いから、一応、その部分も言うとこうと思っただけで――」
「お前のシメには、情緒が足りない。シューリのように、俺のことをポップにけなしつつ、褒めるときは『まあ、多少、頑張ってなくもないんだけどね』程度に抑えつつ、読者が『ま、こいつも、そこそこやるじゃん』ぐらいの感想に留まる、絶妙に良い感じのシメじゃないと、また変に誤解され――」
「めんどくさ! こいつ、めんどくさぁああ!」