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掌編小説

久しぶり

作者: タマネギ

懐かしい顔を見かけた。

駅の改札で、乗客に道を

尋ねられていた。

町の方を指差して話していた。


ずっと、駅で働いている。

彼は、いつも無難だった。

音楽や詩の才能もありながら、

仕事は仕事でよく働いた。


羨ましい生き方だと、

学生の頃から思っていた。

自分にはできないことを、

彼はできていた。


「やあ、久しぶり」


それだけ言って、

笑いかければ良かったが、

人の流れに身を置いた。

気づかないふりで。


瞬間、瞬間、臆病になる。

そして、今日が生まれてきた。

瞬間、瞬間、前を向けば、

嬉しい明日も、生まれてくる。


「やあ、久しぶり」


今度は、言ってみようか。

あれこれ、考えることでもない。

もっと、簡単でいいんだよ。

もっと、簡単な声で、言葉で。

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