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爆縮と体温の機知(6)

存在の歌声

眠れない夜には

歌を歌おうか

飛び切りデカい声で

震える扉に

何を思うのか

確認する為に

いや

存在する為に


壁が叩かれようと

決してやめない

パトカーを呼ばれようと

扉は開けない

ただデカい声で歌う

我鳴り立てる

存在の声

震えるテレビ画面

鳴るスマホ

全てを忘れて歌う

全力の声


鍵の開く音

取り押さえられる身体

声は出すが

息が続かない

それでも絞り出して

繰り返す

日常を置いてくる

歌を歌おう


引き摺り出された

部屋の外で歌う

パトカーに乗せられようと

声だけは止まらない

ただデカい声で歌う

手で口を塞がれ

首を掴まれる

止まらない声は

噛み付いてから出す

赤い血が流れるが

全てを忘れて歌う

時間の声


口数なんかいらない

辿り着いた先でも

変わることは無い歌声

暗闇も冷たさも

関係無く歌う

痛みも罵倒も

関係無く歌う

眠らせない歌声は

眠る為に歌うもの

途切れる

掠れる

存在の声は

終わることの無い

時間の声

形ある物として作った

自分の声


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