その8 単語のレベルを確認しよう
前回まで、下訳作成に至る一通りのメソッドを紹介させて頂きました。
これらのメソッドで作成した下訳をそのまま公開したとしても、単純に自動翻訳で翻訳した英文より、はるかに意味の通る英文になっています。
ここから最終段階である仕上げ作業に取り掛かります。
仕上げを行うことで、さらに分かりやすい英文にする事が可能です。
まず自動翻訳で作成した英文では、めったに使われない難しい単語が選択される場合があります。
たとえ英文として正しくても、多くの人に理解して頂くには、難しい単語をなるべく使わないようにする配慮が必要です。
下訳の中に見慣れない単語を発見したら、まずはWeblio辞書か英辞郎で単語検索して下さい。
これらの辞書では、英単語の意味と同時に難易度レベルも表示してくれます。
この難易度レベルを、おおむねレベル3以内にするのが理想です。
もし難易度があまりにも高い単語が選択されていた場合、他の単語に置き換えられないかを検討して下さい。
Weblio辞書を使えば、類語が簡単に検索可能です。
置き換えるべき適切な単語がない場合、難易度レベルの高い単語の元になる原文が変更可能か検討して下さい。
技術文書のような、正確さが何よりも求められる翻訳と異なり、英文小説の場合、易しい単語と平易な表現が、訳文作成のコツになります。
読者は小中学生かもしれません。
あるいは他の言語を母国語とするノンネイティブかもしれません。
難易度レベルの高い単語を完全に排除する事は不可能ですが、なるべく少なくなるように工夫してみて下さい。