その5 まずは下訳を作ろう
小説のような長文の日本語を英訳する場合、いきなり完成訳を作成するのではなく、まずは下書きのような訳を作成し、それから完成訳に仕上げていくのが普通です。
この下書きのような訳の事を「下訳」といいます。
そして下訳作成に大活躍するのが、前々回に紹介した自動翻訳サービスになります。
それでは実際に下訳を作成してみましょう。
まずはブラウザでBing翻訳やGoogle翻訳サービスを表示させ、翻訳言語選択で日本語⇒英語モードに設定します。
次に自分の小説の原文を文書単位でコピーし、Bing翻訳やGoogle翻訳の日本語欄に貼り付けます。
これにより自動的に英訳文が作成されます。
次に、矢印マークの「スワップ」ボタンや「言語の入れ替え」ボタンを押して、英語⇒日本語の再翻訳を行います。
※これを英語では Round-trip translation と言います。
よほど単純な文書でない限り、再翻訳の結果は、翻訳前の原文とは異なります。
しかし、そこは問題ではありません。
大事なのは、翻訳前の原文と再翻訳した日本語文が「意味として合っているかどうか」になります。
意味として合っていれば、それで下訳は完成です。
意味が異なっている場合、最初の翻訳結果が正しくない可能性が高いため、翻訳前の原文を翻訳しやすい文章に修正する必要があります。
次回は翻訳精度を上げるための具体的な修正方法についてご案内します。