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その21 「見る」単語を選択しよう

今回のテーマは「見る」という表現についてです。


一般的に小説の場合、「見る」という表現が頻繁に使われます。

そして英語には、「見る」に相当する代表的な単語が下記のように複数存在します。


see,watch,look,glance,eye


それぞれの単語は少しずつ意味が異なっており、物語のシチュエーションに合わせた最適な単語を選択する必要があります。


前回に引き続き今回も、それぞれの単語の中心イメージを明らかにする事で、単語を選択する際の判断基準を案内させて頂きます。


see ⇒ 視覚に映る・見える


目に映ったものが情報として脳の視覚中枢に入っていくというのが中心イメージになります。

この意味で「see」を使う場合、原則として進行形を使いません。

「see」は中心イメージ以外にも、広い意味を持つ単語であり「調べる」「会う」「理解する」「予想する」といった意味でも使われます。


watch ⇒ 注意して見る・監視する


「watch」の場合、「動いているもの」「変化するもの」あるいは「変化する可能性があるもの」に対して、変化が起こらないかどうかを、一定時間じっと見ているというのが中心イメージになります。

例えばテレビを見ている場合でも、ボーっと見ているなら「see」になりますが、テレビ番組を集中して見ていれば「watch」になります。


look ⇒ 視線を向ける


今、見ている方向と違う方向を見る、というのが中心イメージになります。

例えば、歩いている人が後ろを振り向いたり、空を見上げたり、地面を見たりする時に「look」を使います。

「look」の場合も「watch」と同様、人や物を注意して見るというイメージを持っています。

ただし「watch」は、見る対象に動きがある場合に使われるのに対して、「look」は、見る対象が静止している場合に使われるのが一般的です。


glance ⇒ ちらりと見る


「see」と同様、注意して見るというイメージは持っていません。


eye ⇒ じろじろ見る


「watch」や「look」と同様、人や物を注意して見るというイメージを持っています。


次回は「聞く」という表現についてご案内します。

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