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その20 「話す」単語を選択しよう

今回のテーマは「話す」という表現についてです。


一般的に小説の場合、「話す」という表現が頻繁に使われます。

そして英語には、「話す」に相当する代表的な単語が下記のように複数存在します。


speak,talk,disscuss,tell,say


それぞれの単語は少しずつ意味が異なっており、物語のシチュエーションに合わせた最適な単語を選択する必要があります。


そこで今回は、それぞれの単語の中心イメージを明らかにする事で、単語を選択する際の判断基準を案内させて頂きます。


speak ⇒ 声を出す・演説する


「発音する」という行為そのものが中心イメージになるため、相手が受け答えをするかどうかは無関係になります。

オーディオ機器のスピーカー(speaker/loudspeaker)も、同じ流れのイメージから来ています。


talk ⇒ おしゃべりする


仲の良い数人がおしゃべりする、というのが中心イメージであるため、あまり多人数の場合は「talk」を使いません。

また一方的に誰かが話して、他の人は聞いている場合も「talk」のイメージから外れます。


discuss ⇒ 話し合う・論議する


互いに話すという意味では「talk」と同じなのですが、「discuss」の場合、話しているメンバー同士が打ち解けた関係である必要はありません。

例えば、会社の正式な会議であれば「discuss」になりますが、会議が終わって、残った数人が雑談をした場合は「talk」になります。


tell ⇒ 内容を誰かに伝える・告げる


一方的に誰かが話して、他の人は基本的に聞いているイメージになります。

イメージとしては「teach」に似ていますが、「teach」の場合、伝える内容について、相手が知らない事が原則になります。

「tell」の場合、伝える内容を相手が知っていても知らなくても使う事が出来ます。


say ⇒ 何かを言う


「say」も「tell」と同じで、AからBへの一方通行のイメージになります。

「say」が「tell」と違うのは、言っている内容ではなく「言う」という行為そのものが中心イメージになります。


次回は「見る」という表現についてご案内します。

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