35 ギルドに行こう!
2つめは、じゃーん、冒険者ギルドに登録して、お小遣いを稼ごう! です。
正直に言います、特待生の私は、学園だと3食学費つきですが、それ以外は出ません。
おやつも食べたいし学用品や生活用品も必要で、お金が足りないんです。
貧乏食堂経営のかあさまに頼るわけにも行かず、1学期困りました。
目標は、ガッチリ稼いで、優雅な2学期をすごそう!
というわけで、今朝はカインを誘って冒険者ギルドです。
ワクワクしますね。
冒険者ギルドは、しっかりとしたレンガ造りの古い建物だった。
ドアを開けると、すいてる窓口へと向かった。
「すみません、ハンター登録をお願いします。」
「はいよ!」
書類仕事をしていた年配の男性が顔を向けた。
「「おじさん!!!」」
片足を無くしていなくなった冒険者のおじさんだ!!!
「おう! エリカ、カイン久しぶり」
「久しぶりじゃないよう。おじさん、どうしてたの?」
おじさんは照れくさそうに笑うとこう言った。
「冒険者やめて自棄になって、お前さん達まで迷惑かけてやっと目が覚めたんだ。
伝手を頼って隣町のギルドで下働きを始めて、やっと職員になってこの町に戻ってきたのさ。」
「お前達が恵んでくれたご飯、お前達が食べる分を減らして持ってきてくれたヤツだろう?
子供の食い扶持を分けてもらって、俺は何やってるんだろうって、恥ずかしくなったんだ。」
うう、おじさんが生きてて嬉しいよ。
おじさんには悪いけど、てっきり、のたれ死んでたと思ってたよ。
おじさんが冒険者ギルドの説明をしてくれた。
冒険者ギルドにはFからSまでの7つのランクがあること。
もちろん、最初はFクラスだ。
カインと私は、必要書類に記入し、ギルドカードに血を一滴垂らして登録した。
ギルドカードは魔法具になっていて、クラスの登録と依頼の管理、個人識別ができるそうな。
「小さかったカインとエリカが、冒険者ギルドに登録しに来る歳になるとはなあ。
依頼は、自分のクラスまでの依頼しか受けれないからな。期限とかちゃんと気をつけるんだぞ。
最近、モンスターが凶暴化してるという話もあるから、気をつけろ。森の奥まで行くなよ。」
「依頼はそこの掲示板に貼りだしてあるから、受けたい依頼があったら受付に持ってこい。
薬草採集などの常時依頼は受付しなくても現物を持ってきてくれば、ギルドで買い取る。」
カインと話して、まずは薬草採集だよね?と、近くの森に出かけることにした。