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11 ちょろ魔法使いは行く


そんなこんなで毎日、魔法の習得に明け暮れるエリナです。


火が出るようになりましたよ。

水もジワッと出ます(笑)


どや顔で、指先に灯る火をカインに見せびらかしたら、ライターか!って言われました。

この世界でも、ライターあるんですよ。

水に至っては、汗か!って言われました。

まあ、ジワッとしか出ないしね。


中坊のたわ言なんか気にしません。

今はちょろ魔法使いでも、そのうち、カインに火の玉や水球をドッカンドッカン撃ち出して、ビビらせてやる予定です。


ビビるカインを想像して「ふふっ」と笑うと、カインに、

「変なこと考えただろう」と、頬をぴぃーと、引っ張られた。



**


あれからイザベラ様は、毎日魔法を教えてくださる。


あんなちょろ魔法でも、「最初はそんなものよ。庶民にしては、筋が良いわよ」と、

ほめて下さる。

イザベラ様、ほめて伸ばすタイプだ。


ちっこいファイヤーボールが、ヒョロヒョロと飛ぶようになった。

カインに見せて自慢したら、「ホタルか!」と言われた。 ちっ

しかも、「危なくないように、燃えるものの無いところで、バケツを用意してやれ」と言われた。

花火やる子供か! お前はオカンか!


くやしいので、私から特大ファイヤーボールをぶつけられ、土下座して謝るカインを想像した。

すかさず、ほっぺを引っ張られた。

ヤツは、心を読む超能力が……

「ないから。顔見りゃ分かるって」

 


**




イザベラ様が紹介して下さったおかげで、クラスの他の子も話しかけてくれるようになった。


今日は放課後、イザベラ様のお茶会に招待された。

イザベラ様から、直々にマナーの指導があった。


知ってまして? 奥さん?

お茶会って、紅茶飲むだけだと思ってたらいろいろ作法があるんですって!


ティーカップのハンドル(取っ手)は指を入れて持つのではなく、つまんで持つこと。

親指と人差し指で持ち手を掴み、残りの指はそっと人差し指に添えるんですって。

しかも、背筋を伸ばしてエレガントに。

右手でカップを持ったらお菓子は必ず左手

ティーカップは、両手で持ってはいけません。


カップを直接手で触れることが出来るのは、カップが熱くないということになり、私はぬるいお茶を飲んでいますよ。というアピールになってしまうのだと。


両手で持つということは、「ここのホストは私にぬるいお茶を出しました!」

と喧嘩売ってることになるんですって。怖いですねえ。


正式なアフタヌーンティーでは、よくある3段になったケーキスタンド。

どれからでもご自由に食べて良いですよ。ではなく、最初にサンドウィッチ、そしてスコーン、スィーツの順序でいただくんですって。


どれも、前世も今世も庶民には目からうろこでしたわ。ほほほ。

貴族パネーす。




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