いまだボッチ(彼視点)
遅くなってすいません。
2話程彼視点が続きます。
入学式が終わった2日後。
「あれ、なんでこんなに時間が過ぎてんの?」
と、思った皆さん。理由は明白だ。
(同級生と話せない……)
そう。
教室で誰とも友達になれず、会話はおろか眼すら合わせてもらえないからだ。
あれは入学式の次の日、つまり昨日の出来事だが……
<回想>
「なあなあ、お前ってどこから来たのー?」
「アタシは西中だよ。宜しく!」
始業式が終わった次の日、新入生は教室で自己紹介をするはずだ…ったが。
好奇心たっぷり、高校生活への夢と希望に満ちた我が同級生達は、SHR前に
お互い自己紹介をしていた。
微笑ましい、新たな友情が生まれる第一歩。
そんな煌びやかな光景が周囲で繰り広げられる中、俺は
「おい、テメぇシカトこいてんじゃねえぞ、ゴらぁ」
…少し柄悪い奴に絡まれていた。
「俺のダチのぉ、兄ちゃんのぉ、弟があ、世話になったって聞いたんですケドぉ」
おいソイツ結構他人だろ。
面倒だ。そう思いつつ、ソイツを観察する。
汚らしい金ピカに染めた髪は結構長く、制服を着崩している。
ネクタイの色が違うから、たぶん上級生。
小麦色に焼けた肌の持ち主で、なんかヒョロい。
さりげなく奴が持っていた
「ジロジロ見やがって、聞いてんの「黙ってろ、お前。」…は?」
……スマホに貼ってある金パツとその彼女が写ったプリクラに苛立ち、携帯を奪って握り潰す。
ぐしゃり。
やけに現実味のないその音は、いつの間にか静かになっていた教室によく響いた。
あ、やばい。壊すつもりなかったのに。
「―えっ。」
戸惑う金パツは、たぶん現状を理解していない。
「ああ、すいません。ついイラっとしまして」
金は返します。
にごぉり、普段は使わない顔の筋肉を総動員して言った。最大限の愛想です。
次の瞬間
「サーせん、まじサーせんンんn!!!」
金なんて要りません、と言う金パツ。
風のように逃げて行った。
<回想終了>
…という事があったのだ。
金が請求されなくて助かったが、おの出来事のせいで俺の印象は確実にダウン。
教室の空気と化している。
入学早々、運悪すぎだろ俺。