表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/4

魔王と勇者

魔王の間、今この場で対峙する二人は一人は魔王。

無限の魔物の軍勢を率い、人類を恐怖に陥れ支配しようと企む魔王。

相対するのは勇者。神託により選ばれた勇者は神よりスキルを与えられ、魔王に支配された世界中の街を解放してまわり、ついに魔王の元までたどり着いた。


「よく来たな勇者よ、我が名は魔王、この世界に君臨し、すべてを支配するものだ」


魔王は玉座に座してなお、その体躯は見上げるほどに大きく、生える2本の角は他を威圧するほど禍々しかった。漆黒のマントを羽織り、勇者へと話しかける。


「会いたかったぞ、人族の英雄勇者よ。我が魔王軍を単独で倒すその力、我の配下として使うつもりはないか?」


人族の勇者は誇り高き戦士。これまでの険しい道程は人族の為に歩んできたのだ。魔王の提案にはのるはずもない。


「ふざけるな魔王!僕は人族の未来の為に、神からもらったスキルで今日!貴様を倒す!!」


魔王は当然勇者が乗ってこないことはわかっていた。ニヤリと笑うと勇者の挑戦を受ける。


「いいだろう、ならばこい!貴様が単独で魔王軍を討ち滅ぼしてきたその力!我に見せてみよ!!」


魔王と勇者、人族と魔族の最終決戦が今始まった。


***


「我が結界、打ち破れるかな?《魔領域》」


魔王固有スキル、魔領域が発動した。この能力は魔王に対して強力な防御結界を貼る。聖なる攻撃や防御を上回るほどのダメージを与えなければその攻撃の一切を遮断してしまうのだ。魔王はこの防御結界で防御を固めつつ、勇者の出方を探る。


「それが噂に聞く魔領域、すさまじい魔力量だ…… ならば僕も使わせてもらおう。神に与えられたスキルを、《聖龍召喚》を!」


勇者はそう言うとズボンを脱ぎだす。魔王はその様子に慌てだした。


「な、貴様なにをしている!?なぜズボンを脱ぎだす!!」


魔王は勇者の様子にひどく焦りだした。なぜなら彼の下半身はすべてをさらけ出していたからだ。しかし勇者の様子に恥じらいは一切ない。


「そう、これが僕のスキルの発動条件!そしてこれが僕のスキルだ!《聖龍召喚》!!!」


勇者のケツに魔法陣は広がる、光り輝く魔法陣はその光を強めると、茶色い龍が何匹もケツから現れた。

勇者のケツの魔法陣からは何匹もの茶色い龍が臭いと共に魔王の間を支配する。


「な、なんと禍々しい…… しかもその色、その絵面、そしてこの臭い!!まるでう◯こではないか!!」


魔領域では臭いまでは遮断できない。あまりにもう◯こな臭いに魔王は鼻を摘む。


「な!なんだと魔王め!神からもらったスキルを馬鹿にしているのか!!」


魔王は決して馬鹿にしているわけではない、しかし下半身裸の男がケツから茶色い龍を出している時点でそれはう◯こを漏らしているようにしか見えない。


「クソ、馬鹿にするな魔王め!いけ!聖龍ケツクソス!!」


茶色の龍は一斉に魔王へと襲いかかる。魔王は魔領域があるので並大抵の攻撃ではダメージを受けない、しかし魔王の脳裏にはある考えが浮かんだ。


(すこし、ほんの少しでもあのう◯この攻撃が貫通してしまえば我の身体にはう◯こがこびり付いてしまう…… 魔領域で受け止めきれる自信がない訳ではないがここは……)


魔王は襲いかかる龍の攻撃を全力で回避した。このようなことは魔王自身初めてである。いついかなる時であれ、正面から相手の攻撃を受け、そして相手を滅ぼしてきた魔王にはひどく屈辱的なことであった。しかも下半身全裸の男にそれをさせられたのだ。魔王は怒り、漆黒の衣を脱ぎ、本気を出す。


「貴様の攻撃…… ひどく不愉快、長びかせることなくとどめを差してくれよう!!」


魔王の魔法、黒球が勇者を襲う、触れたものを消し去る魔王の必殺の魔法だ。


「くっ!ケツクソス!!僕を守れ!!」


茶色い龍は勇者の壁になると、黒球を受け、ビチャリと壁に散った。

その様子をみて魔王は更に怒る。


「おい!!クソを壁に撒き散らせるな!!掃除も大変だし臭いも残るだろうが!!」


魔王はすでに事後処理を気にしていた。戦いで魔王の間が破損されてしまうのは仕方ないと最初から考えていたが、戦いでクソまみれとなるのはまったく頭になかったからだ。


「クソだと!?人のスキルをう◯こ扱いしやがって魔王め!!いでよケツクソス!!」


ブリリィ!!という不快な音と共に新たな龍が現れる。魔王の頭が痛くなる。


(あのう◯こは無限に出せるのか……)


勇者のケツから伸び、蠢く何本もの茶色い龍を見、魔王は絶望を感じる。

避けても受けても、どちらにしろこの空間はクソまみれ。最速で相手を倒し、この戦いを終わらせることこそ最善と考え、最終奥義を放つ。


「これで終わらせる!炎魔氷掌!!」


魔王の右手に炎と氷の魔力が同時に現れた。その2つは螺旋状に混ざり合い、強大な魔力の塊となって勇者に襲いかかる。


「僕を守れ!ケツクソス!!」

「それをやめろバカ!!」


勇者の掛け声に魔王が応える。勇者のケツから伸びていた七匹の龍はその身体で魔王の一撃を受け止め、その身体を部屋中に飛び散らせた。

あたり一面にう◯この臭いが広がる。

その瞬間、魔王は跪き、両手を地面についた。


「もう、魔族の負けでいいです。これ以上部屋の中にう◯こを撒き散らすのはやめてください……」


魔王の眼からは涙が溢れていた。先代の魔王たちが残してくれた威厳のある魔王の間、それが今ではクソまみれなのだからだ。


「勝った…… 僕は魔王に勝った!勝ったんだ!!」


勇者は高らかに勝ちを宣言する。ケツでは勇者の喜びに呼応するように龍が暴れまわり、部屋中にその身体を打ち付けた。


「やめろぉぉぉーーーー!!!」


魔王の叫びはただ虚しく魔王の間に響き渡った。











評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ