好きなもの語り「悪役令嬢もの」編
という訳で悪役令嬢ものについて触れて行こうと思います。
悪役令嬢ものと一言に言っても、
「ゲームや漫画など作中作品への憑依または入れ替わり転生」
「色々やらかしたガチの悪役令嬢に途中から憑依するタイプ」
「本当は悪役令嬢じゃないのに周囲に誤解されている系(勘違いほのぼの系)(not転生)」
「策や覚悟でもって誤解や偏見に真っ向から立ち向かっていく系(シリアス系)(not転生)」
etc.作品によってその内容は多種多様ですが、悪役令嬢ものと表現される以上、
「このままだと悪役令嬢になることを主人公もしくは周囲の誰かが認識している」
「物語開始時点で既に悪役令嬢と周囲に認識されている」
というのが前提になるでしょうか。
まあいずれにせよ「そういうの見たことあるかも?」みたいな要素について語って行こうと思います。
①「地に足の付いたチート」による無双
血筋、家柄、人脈、高度な教育。
魔法などの能力がある世界においてはその才能なども含まれるでしょうが、そういった「力」の複数もしくは全てを最初から備えているのが悪役令嬢と言う存在なんですよね。
そんな力を持った状態で歪んだり暴走してしまったらそりゃあ誰も止められないですね。特に作中作品など「原作」のある作品では、それ故に取り返しのつかない事態に陥ることになる訳ですし。
「中の人」が変わることで唯一の弱点であった悪役令嬢自身の問題が解決され「力」を正しく使えるようになる。
誤った行動のやり直しや、様々な力を効率化&適正化使用することによって更に力を増していく過程の楽しさを味わえる。
そういう点が悪役令嬢ものの魅力の一つだと思います。
②作品の舞台や展開を定めやすい(読む際に迷いが生じにくい)
お茶会やパーティー、学園、他領地や他国の特定地域への訪問など、悪役令嬢もののテンプレとでも言うべき展開って割とあると思うんですが、これらがいい感じに物語の進路を導いてくれてるんじゃなかろうか? という気がするんですよね。
そういった場を通して他者との縁の構築やその関係性(因縁)の発展、それら要素積み重ねによってその物語の最終的な目的(恋愛、国(領地)の発展、趣味に生きるなど)に導きやすくなる気がするというか。
この辺、「好きなことを書き続けていきたい(特に物語の終わりを考えていない)」作品と「明確なラストシーンを想定しながら書いている」作品かでも違うと思います。
ですが特に後者の作品の場合、悪役令嬢ものという作品形式は各種イベントを通してラストシーンに至るまでに必要な条件や要素を積み重ねやすいと思いますし、それ故に読む側としても情報を整理しつつ読み進めやすいとも思うんですよね。
③でもそういうのを投げ捨てたコメディ系勘違いものやポンコツ悪役令嬢も良いよね……
上記①②は自身の状況を把握しつつ目的に向かって適切に動いた結果生じる良さだと思いますが、この③はその辺を特に考えずに思うがままに行動する、もしくはあさっての方向に思考が向いてしまいそのまま取り組むような、勘違い系や愛され系作品と表現されがちなコメディやほのぼの系作品になりますかね。
元のガチ悪役令嬢が悪意でもって周囲に不幸や災難を振りまいていたのに対して、こういった主人公は本人が意図するしないに関わらずそのひたむきさや純粋さによって(概ね良い意味で)周囲を変えていく。
①②で挙げた例が「展開的な変化によって人が変わっていく」タイプだとすると、③は「各人の内面の変化によって展開が変わっていく」タイプだと思うのですが、自分そういうのも好きなんですよねえ。
なんかこう、純粋な人の心の温かさってやつに触れたいんですよぉ……(病み)。
なんかちょっと変なものが漏れ出しましたが、とりあえず今回はこれまで。
やっぱり、自分が良いと思う物に対してどうして良いと思うんだろう? と考えるのは楽しいですね。