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納得は全てに優先する

 タイトルは某漫画で出てきた名言なのですが、自分この言葉大好きなんですよ。元々自分が持っていた考え方や姿勢を明瞭に言語化してもらったような気がして。

 展開や流れに納得しているからこそ良い結末を迎えた時の喜びが増すし、納得しているからこそ割り切れない結末であっても受け入れることが出来る。

 外部と内面の折り合いをつけるというだけの話かもしれませんが、その主導権が自分にあるのだと再確認出来るような気がして、なんだか勇気が湧いてくるのですよ。



 で、今回は作品(物語)に対して読者が「納得」するってどういうことなのだろうと考えてみました。



 物語上で起こる出来事や問題へのアプローチって色々あるじゃないですか。

「全体の被害が最小で済む(多くの人が恩恵を受けられる)など個別性を排し全体主義的な理で問題解決を図る」

「理で言えばベストでは無い方法かもしれないけど感情を第一に方法を選択する」

「キャラクターの『信念』を第一に方針を決める」

 等々。

 当然ですがどのアプローチが正しいということではなくどれも正しいのだと思います。

 それぞれをどのくらいの割合で含むのがその場面において「適切」かは作品によって異なりますしね。


 なのでまずは

「(選んだ方法がベストではない場合も含めて)その場面でその方法を選んだのは何故か?」

「感情や信念を優先することでデメリットがあるとして、それでも感情や信念を優先させるのは何故か?」

 といった点を作中キャラクター自身が認識し、自身が取った行動に対して自分なりの理由付けをして「納得」出来ているかが、読者が「納得」出来るかどうかにおいて重要だと思います。


 キャラクターすら納得出来ていないことを読者が納得出来るはずもないと思うので読者が物語に「納得」出来るかはまずそこが重要だと思うのですが、もしこれが

「そこに至るまでの経緯や流れ、取り巻く状況やこの先の展開などを考慮せず動いている」

「感情や信念など理以外の部分を優先した結果やデメリットを考えずとりあえず突っ走る」

 など物語としての必然性も大した理由もなく行われていたら流石に納得しづらいんじゃないかと思うのです。


 もちろん作中状況によっては「納得出来ていないけど仕方ない」ということはあるでしょうがそれはそれで、対抗できる地位や戦力が無いとかゴネられるほどの交渉材料が無いとか、「仕方ない展開になってしまうこと」自体に納得はさせては欲しいなーと思います。


 

 ……ここまで書いて「納得」に関して一つ重要な要素を盛り込み忘れていたことに気付きましたが、ここに捻じ込もうとすると無茶苦茶になりそうなので次回に回そうと思います……。

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