どうせ彼らはなんとも思ってない
私、読書感想文以外まともに書いたことがないので多少の読みにくさは勘弁してくださいね
少年は枯れ葉の上に腰を下ろした。
とっくに日は暮れており、あたりから枯れ枝が突き刺すような荒々しい風が吹いている。
急な雨で全身はぐっしょり濡れ、指の先まで冷え切り感覚がなくなってしまった。
黒く染まった地面からは独特な冷たい土の匂いがする。
ずっと昔の、懐かしい匂いだ。
◇◇◇
「泥ん中頭突っ込んで土下座しろよ」
雨が滲みる目だけでも上げようとするとがっと後頭部に硬い靴底が踏みこまれる。その衝撃に小さく呻いて、頭の痛みをおさえたい手をこらえて、落ち葉に額をこすりつける。
「ご、ごめん……なさ……」
「はあ?こんな雨ん中、おまえなんかといてやってんだぜ。『ありがとうございます』だろ」
「あー、担任マジうぜぇ。なんでこいつの面倒をオレらが見なきゃなんないわけ?」
「まぁまぁ、ひとりぼっちはカワイソウだから一緒に遊んでやろうぜ」
そう笑った声が「相手してもらえて嬉しいだろ?」と続けて僕の顔を蹴り上げる。
「うわっ、顔きたねー」
「ったく、なんで転ぶんだよ。他のやつには自分でつまずきましたって言えよ」
「妙な言いかたしたら、ブッ殺してやるからな」
傘の下から唾が飛んできて、ぬるい粘液が首筋をつたう。
「なぁ、言えよ。コッチは用事あんのに相手してやってんだぜ」
「あ、ありがとーー」
「聞こえねぇんだよっ」
背中にかかとが刺さる。まぶたににじむ涙に気づかれないようにうなだれて、そして自らを辱める言葉を口にする。
「ありがとう、ございます。……僕なんかにかまってくださって」
傘をたたく雨音が周囲に響く。ひとりがプッと吹き出すと、他の2人も釣られて笑い出した。
「ヒクわー。コイツ泣きながら礼いってやがるw」
「蹴られすぎてアタマおかしくなったんじゃねぇのかw」
「コイツはこういうのが好きってことじゃん。これからもよろしくなっ」
顔が泥の中に押しつけられる。息が苦しい。やがて3人は塾がウザいとか、女子と付き合いたいとか言いながら去っていった。僕はぼやける視界の中で、校舎沿いに咲くツバキの首が落ちて、毒々しい赤色をした花びらが崩れていくのをただ見つめていた。
評価とコメントが欲しいです(直球)