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【煽りVTR〜入場】来栖未来VS長岡亮平

【煽りVTR】(※1)

Q.なぜ『武士道』の舞台に?

「日本に誇りを取り戻すため。俺がもう一度、最強を日本に取り戻す」

鋭い眼差しで海の向こうを睨みつける。日本の総合格闘技が産み出した、最高傑作。

修斗の未来!来栖未来!(182cm、83kg、20歳)


総合格闘技団体修斗、その巨大格闘コミッションは日本の格闘技を牽引してきた存在である。多くのカリスマを生み出し、多くの名勝負を産み出した、日本格闘技の中心。

純粋に強さを追い求め、強さを研ぎ澄ませ、ブレないスタンスで日本に、世界に名を知らしめてきた修斗。

その修斗の新人王決定トーナメントを、3戦連続1ラウンドKO勝ちという圧倒的な強さで優勝して見せたのが、来栖未来である。


かつて日本に最高峰の格闘技をもたらした団体の、伝説の日本人チャンピオンを彷彿とさせるような、強力な打撃。

バックボーンは総合格闘技。柔道や空手の経験はなく、小学生の頃に総合を選び、練習に明け暮れたという。

「総合格闘技っていうジャンルが、一番強いなって思ったから。それで寄り道はせずに総合を始めた」


その結果、修斗の理念でもある「打・投・極」、その全てに穴が無い選手となった。文字通り総合格闘家として、彼はその他ファイターの一歩先を行っている。

「とにかく、世界で一番強くなりたい、それだけのために死ぬ気で生きてきた。小学生の頃から体に叩き込んできた、打・投・極の回転を『武士道』で見せたい」


彼の進む一本道は、まっすぐに最強に続いている。しかしその道の途中には、彼が知らない様々なジャンルの強者が立ちはだかるだろう。


Q.なぜ『武士道』の舞台に?

「美しい戦いを真剣勝負で魅せようかなって。UWFを俺が証明する」

打・投・極の回転を、回転体と評されるスタイルでいなせるか。

UWF新時代の旗手!長岡亮平!(186cm、89kg、23歳)


かつて狂信的な集団として日本格闘技の歴史を作った団体、UWF。彼らがいなければ、日本の格闘技ブームは存在しなかった、そう言っても過言ではない。

プロレスと、総合格闘技の橋渡し的役割を担い、美しく激しい仕合いの数々を展開し、人々を魅了した。

まるで宗教のように多くの信者を生み出し、熱狂させ、夢を見させた伝説の団体。

「リアルタイムで観ていたわけじゃないけどね。でも映像の中でUWFは輝いていたよ」


狂乱の時代に燦然と名を刻んだUの戦士たち。彼らは長岡の、子供の頃からのヒーローである。

「初めて映像を見たときに、あ、これを信じたい、って思ったね」

小さな頃に誰もが憧れる最強、その道を彼はUWFとともに進むことに決めた。


しかし、今では小さな大会を不定期で行う規模に縮小していて、かつての眩い輝きは消えてしまっている。U-FILE CAMPに所属する長岡が一人で看板となり、この団体を支えている。

「別に過去に依存しているわけじゃない。Uの美しさ、激しさ、強さを、俺は、俺だけは今でも信じてる」


UWFはもはや過去のものなのか。いや、終わってなんかいない。それを、今から長岡が証明する。


Q.相手がUWFと聞いてどうでしたか?

来栖「うーん、昔の人たち、って感じ。ははは」

長岡「まぁ…うるせえよとしか思わない」

来栖「5分以内にKO。圧倒的な差を見せつけたい」

長岡「美しい仕合いをして勝つ。彼が逃げなければね」

来栖「仕合いだから。別に美しさとか言ってる余裕ないでしょ」

長岡「倒すだけで良いと思ってる時点でプロじゃないよね」

来栖「はは…何言ってんだろうね。あの人は最強を目指す俺とは違うかな」

長岡「プロとして強さの先にあるものを教えてやるよ」

来栖「ボコボコにしますよ。正直通過点でしかない」

長岡「……やれるもんならやってみろよ新人王」


未来と過去が、交差する。『武士道』、ここに開幕!



「青コーナーより、来栖未来の入場です!」


【来栖入場】

金色に髪を染めたゴールデンボーイ。その自信に漲る鋭い目は、新しい戦いの舞台を真っ直ぐに見据えています。

日本人離れした圧倒的な打撃力で、この日本トーナメントを一気に駆け上がるか。彼にはこのトーナメントの先にあるグランプリ、そして世界最強の称号しか見えていないのでしょう。

先日の修斗新人王決定トーナメントで、衝撃とともに話題をさらった来栖未来。その圧倒的な力を見て、日本人の誰もが、この男に夢を託そうと思ったはずです。

今はもうこの男だけを見ていればいい、ここにいる全員が歴史の証人だ。

この一瞬一秒が新たな伝説の記録となる。来栖未来、舞台に足を踏み入れます!


「赤コーナーより、長岡亮平の入場です!」


【長岡入場】

なんと!これは!格闘技ファンとしてはどうしても心が震えてしまう!あのUWFのテーマで入場です!!アリーナが騒然としています!

足に真紅のレガースを、そして真紅のトランクスを履いて舞台に向かう黒髪の無骨な男。決意に満ちた濁りのない瞳の奥に、Uの十字架を一人で背負う男の重圧が見え隠れします。

彼が信じるUWFの証明、Uのスタイルで世界を獲るべく立ち上がる。ロマンに溢れたこの男、真剣勝負の舞台で一体どのような美しい仕合いをデザインしていくのか。

UWFこそが、UWFだけが最強、今夜それを証明できるか!長岡亮平、今『武士道』の舞台に降り立ちます!


※1 試合前にモニターで流される、選手紹介のVTR。その選手の想いや対戦相手との因縁を映し、観衆の試合への感情移入を促す。

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