表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ファンタズム戦旅記  作者: 沫輝星
第一章「呼び声」
9/19

第8話「転生Ⅱ-世界移動-」

手刀で気絶って実際危ないよね~



こっそりと加筆(スペース空けとか言い回し等々)(*´ω`*)

---------------------

 私は、突然の爆音に驚き飛び起きた。

両親やご近所さん達も、何が起きた!って騒ぎ出してた。


 最初なんの音か分からなかったけど、とても大きな音と壊れる音だった気がする。

 そしてそれは直ぐに、何かが爆発した音だと分かった。

 …でも、何処で? とても近くで起きた事はなのは確かのはず…そうじゃないと、そう思った私は窓から見えた火柱に驚いた。

 だってそこは、幼なじみでお姉ちゃん的存在の陽香ちゃんの家だったから。

 行かなきゃ!そう思った私は走り出そうとした瞬間、意識を無くした。



 私は起きた、時計を見るとまだ午前4時だった…

(うぅ……変な時間に起きちゃった……)

 妙にスッキリ起きた私は、ふと助けに行かなきゃ。って思った…でも、誰を?何処に?何で?…何も分からなかった。


(お姉ちゃん大丈夫かなぁ………?)

 ん?…あれ?…お姉ちゃんって誰?私1人っ子なのに……誰なの?…わからない…お姉ちゃんって誰?

 その時、意識の中にビリッとした痛みに似た感覚が走り…思い出した。

(はる姉のところに行かなきゃ!)


 そして、私は久遠寺家へと走り出した。

----------------------


「……はる姉…なにこれ?……どうなってるの?……お家壊れてる、よ?」


 私はその呼び名に懐かしいなぁと苦笑し、そこでノエル達の様子がおかしい事に気づいた。

 凄く慌てていたのだ。何故ここに、だとか結界がどうとか色々言っていた。


 …それを見た私は、あぁ。と、あの子が此所に居るのはマズイんだと分かった。

 そこで私は行動に出ることにした、この人達に任せてはイケナイ気がしたし…なんとなくだけど…


「…愛花、ごめんね。……。」

「………えっ?…………ぅっ!?」

 私は謝りさらに言葉を続けようとし、止め愛花の首を手刀で打ち気絶させた。


「この子は何も見てません。」

 苦しい言い訳だなっと内心焦った、でも返ってきたノエルの言葉に安心した。


「ん?……あぁ、ふふ…大丈夫よ、ちょっとビックリしただけよ、それも解消したし。 その子、あなたととても親しい間なのでしょう? なら、少し魔術耐性が付いっちゃっただけでしょうね。それも凄い事だけども。

 私達がその子を殺すって思ったのでしょうけど、クシナも言ったでしょ? あなたの記憶を世界から消すのだし、だから安心して良いわ。」


「ノエル様、そろそろ……結界も消えますので」


「そうね。陽香、準備は良いかしら?」


「はい。あ…いえ、着替え持って行っても良いですか? それとこの家も消える前に燃やしたいのですけど……出来ますか?」


「…? 着替えは分かるけど、家を燃やすの? 理由を聞いても良いかしら?」



 私は着替えを持って行けるとの事で急いで準備する事にし家へと入る。

 なんだかんだで制服のままだったし、ついでに着替える事にした。


 動きやすい様にパンツスタイルで上はロングTシャツに半袖のパーカーとラフな格好だ。

 荷物はリュックに入れることにして、先ずは下着を上下5着これならほぼ毎日変えれるはず…次にTシャツとパーカー等を数着、後はパンツとチェックのスカートを入れ…これでリュックの容量はほぼ一杯なので小物を隙間に入れる。

 そこに家族写真に目がいった……私と祖父母が写った写真と私達と愛花の家族で撮った集合写真の2枚。

 持って行こうかと一瞬悩み…それはやめる事にして、準備が終わり二人が待つ外へと戻った。



「あら、偉いわね。それだけに抑えるなんて、両手一杯で来るかと思ったけど…それなら大丈夫そうね。

 ところで、家を燃やす理由を聞いても良いかしら?急いで行っちゃうものだから聞いてないのだけど?」


「あ…すみません。……理由、ですか。…けじめ…でしょか……決意表明みたいなものです、『消される』のでは無く『消す』事で自分から行くんだ。…みたいな?」


「……そう。強いのね。」

「弱いですよ。そうする事で決断するしか出来ないですし……」

 間髪入れずに答える。


「あらあら……それが出来るって事は大事よ?

それが出来なければ強くなれないのだから、『流される』のと『流す』の違いと同じようなものよ。同じ事を自分で言ってたじゃない?」


「………なら、宗勝ちちの訓練のお陰ですね。」


 そう、とうさんが教えてくれたお陰だ。

 戦う術を教えてくれたから不安も少ないし、心構えだって出来る。

 とうさんは分かって居たんだろう…いつかこうなる事が、私じゃなくても私の子供や孫まで視野に入れてた筈だから。

 それが大き過ぎる力を持つ者の宿命とでも言うかのように……そこで左手に持った対の刀、刹那之悠久を見た……


(帯とか持ってくれば良かったかな…)

 手に持ったままだと、いざという時に困ると。

 そこで、ハッと気付く…戦う前提だなっと、でも武器とはそう言うものだ…持った瞬間から人殺しにもなれるのだから、それにすら気付けず者に力を持つ資格なんてあってはいけないのだから。


(帯? 出そうか?)

 そんな悠久の声が聞こえた。

(出せるの?)

(うん。帯とは違うかもだけど…)

(お願いして良いかな?悠久。)


 分かった。と聞こえて、私は微笑んだ。

 悠久の応対が最初の機械的なものより人間そのものになったから、しかも声質が女の子みたいで可愛らしいのだ…でも、同時に可哀想だとも思った…何処まで行っても人殺しの道具に変わらないから…それなのに女の子って……


(……私、平気。逆に嬉しいよ?……今までは本当に道具だったから……)

 心を読まれたらしい、そんな言葉を聞いて嬉しくなった。だから、それなら良いかなと楽観的に構える事にした、だって持ってる私も女だもんねと。


(うん! じゃあ出すね?)

(お願い、悠久!)


 すると、何も無い所からスルスルと漆黒の何かが腰に巻き付いてきた。

 それは、布でも革でもなさそうな何かだった。

…と、いつの間にか手に持ってた悠久が無くなっていて、辺りを見回してしまったが太股の裏に何か当たる感触が伝わり見てみると、そこに交錯するようにつかが来る形でぶら下がっていた。

 右手に悠久の左手に刹那の柄が握れる様になっている、それを見て気付く。

 だって…それは二刀流の時の構えその物だから。


(…ありがとう、とうさん……ありがとう、悠久。)




「…………………んだけど………陽香、聞いてる?」

「えっ? あ、はい。あ、ぃえ。すみません。……聞いてませんでした。」

「…もう。ダメよ?ちゃんと聞かないと、ね? もう一回言うからちゃんと聞いててね。」

「はい。」

「じゃ、まず家を燃やす際、時間もないから私の魔術で一気に燃やすわね?

 で、それを見届けてから、世界を渡ると。

 向こうに着いたらまず私の家で色々教えるからね、覚悟しておいて?」

「…はい。……あの、失礼かもですけど、ノエルさんってそんな感じでした? もっと高圧的だった様な?」


 そうなのだ、いつの間にかノエルの感じが高圧的よりも友好的と言うか、たまに子供っぽくなって居た。

 …その答えは意外な-いや当然か-所から出た。


「ノエル様はだいぶ無理してましたね? 自分は大人だぞって魅せるんだーとか……子供ですね?」

 クシナがからかう様に微笑みながら教えてくれた。

「ちょっと、クシナ!?

………私は大人よ。お酒も呑めるんだから!

 

 もう時間無いし、ぱっぱと燃やすわよ!」

『業炎の壁にて囲い…敵を灰塵へと滅せよ……業炎壁フレイムウォール

「……随分高火力ですね、一瞬で灰とか?」


 ノエルが矢継ぎ早にクシナへの反論と、何かことばを唱えた瞬間、火の壁が出てきて家を燃やし尽くしてしまった…感傷に浸る隙もないそれを見た私は、呆気ないなぁと残った灰を見ていた。


「はい、次!」

「申し訳ございません、陽香様。ノエル様は照れてしまって暴走気味です。」

「ノエル!!覚えてなさいよぉ…」

 ノエルがいじけ出し、それを見たクシナはあらあらと微笑んで居た。


『星の欠片よ…大地の欠片よ…この手に集え…

 汝は我を拒絶し…我は汝を拒絶する……世界移動ワールドトランスファー


 ノエルが唱え終えると、暗い光の円柱が生まれ私達を包み込んだ。

(…さよなら、愛花…元気で)


 そうして、久遠寺陽香は地球から消えた。

記録も記憶も、何もかも……



やっっっと、異世界ダァァァ!


おそらく地球の物語は在りません。

(番外編も今のところ予定無しです)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ