表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ファンタズム戦旅記  作者: 沫輝星
第一章「呼び声」
2/19

第1話「部活の後片付け」

書きたい事を文章にするのは難しいですね…

自分の作文力の無さに軽く絶望です……………(泣

久遠寺くおんじ 陽香はるかは二刀の竹刀を流れる様に振るい型を確認していた、剣道場の隅っこで…

念のために言えば別にイジメられてる訳ではない。

陽香はもう部活は引退しているし、卒業も控えているからだ。

じゃあ何故居るのかと言われれば部活の後輩たちに呼ばれたから来た、としか言えない。



(……やりにくいな~……)

ふとそんな事を思ったが口には出さない。

その理由は部活顧問の先生の視線にあった、先生の視線には明らかな嫌悪感満載の感情が乗っかった睨みがきているためなのだ。

陽香には非は無い。…が、二刀流というだけでその視線を受けていた。


学校と言うのは画一化した平均的な能力を育む場所になっていて、突出した才能は学校にしてみれば手に負えない厄介者とされていた。





部活顧問の先生は思っていた、何故居るのかと。

口にしないのは久遠寺は全国大会優勝の経歴を学校に、そして先生自身にももたらした為であった。


…が、それでも引退した彼女はもはや部外者に等しい扱いをされていた。



「久遠寺! お前は何故ここに居るんだ!」

ついに、そんな言葉が飛んできた。


「…なぜって……呼ばれたから?」

素直な答えだが、素直すぎた答えでもある。



「誰もお前なんか呼んで…!」

「「わ、私たちが先輩を呼びました!!」」

その場に居た部員の数名が、陽香を呼んだ事を認める発言をした瞬間先生の苛立ちの矛先が変わった。


「……なぜ、呼んだ?」

「せ…先輩、の……先輩が卒業する前に最後に私たちと試合をしてもらおうと………思って…」


その言葉に先生の苛立ちは更に増していく。

其れこそ…………体罰をしようと思わせる程に。

徐々に先生の手が上がって行くのを見た生徒は、小さく悲鳴をあげる。


「……………っ!」


それを見ていた陽香は、動いた。


…………バシッ!!


「………先生…?…………今、何をしようと?」

陽香は苛立った言葉と共に、生徒振るわれようとした先生の手を竹刀で叩き落とした。



籠手の付いていない手を竹刀で叩かれ苦悶の表情をした先生。

「つっ!!」


「……せんぱい………」


「久遠寺!!!!きさま!!!」

ついに先生の苛立ちは怒りへと変わり侮蔑と嫌悪感、そして少しの殺気のこもった目で陽香を睨み付けた。

「…分かっているのか!?俺に手を出す事の意味が!!?」


先生のその台詞に陽香も我慢の限界を超えた。

別に引退した身なので隅っこに追いやられても何とも思ってはいなかったが、それなりに教え慕われた後輩たちに手を出そうとした行為には我慢をする必要性を感じなかった。


だから、陽香は提案した。

「先生。…どうせこれで最後です。会うことも無くなるでしょう。……なので試合をしましょう、本気の試合を!」




こうして始まった試合は、一方的だった。

先生も教える身だ、腕にはそこそこ自身もあったし小娘とは腕力の差があると…

だが、現実は違った。

頭に血がのぼった状態で腕力のみで斬り込んで行くのを長刀で受け流され小刀で胴を斬られ小手を決められ面を打たれ、それの繰り返しだった。





…………決着は直ぐについた。

先生がその場にうずくまった為、数名の後輩たちに保健室へと連れて行かせた。


「………ふぅ………」

陽香は短く息を吐き続けて言った。

「……ごめんね。……巻き込んだ、ね」


「そんな、こと……ないです…!」

「私たちこそ、すみませんでした…」


その場の空気が重くなったのを感じ、陽香は帰ることにした。

「今日は帰るね?」


「…………はい。」


「家に来ればいつでも相手してあげるから!」

そう言い残し剣道場を後にした陽香は、晴れない気持ちを抱えながら家へと帰って行った。


部活指導を顧問へ変更。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ