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オカルト麻雀対戦記 亜九都勝他プロ

作者: 櫛引祐二



202?年、3月某日、東京巣鴨、

日本プロ麻雀連盟道場。





ふと、人知れず現れる、、櫛引祐二。。





受付。

「とりあえず3半荘、1500円で。ひょっとしたら、2半荘で帰るかもです。」


出来たら、Mリーグが始まるタイミングに間に合わせたい。


受付美人プロ

「はぁ~い」




今日のフリー麻雀対局は、

連盟公式ルールday。

(一発、裏ドラ、槓ドラ、無し)


最近、ようやく、まるで堰を切ったかのように、同卓抽選が当たりだした。

ついにこの前、約6年ぶりくらいの当選。今までのハズレ具合、一体何だったんだ? 笑


日本プロ麻雀連盟さん、今までの非礼な発言を謝罪します。本当に素晴らしい団体です。本当にありがとう。たくさん、通わせていただきます。よろしくお願いします。笑




これからここでたくさんの、たくさんのゲストプロと打てる予感。



すべての麻雀プロを、俺の足元にひれ伏させる。




今日もゲストプロと打てたら良いなあ、何だか最近肌寒いなあと思いに浸りながら、恒例の摸打を行っていたら、初回スタート準備のアナウンス。


なんと、初回からゲストプロとの同卓権利獲得! これは、ここの道場、初めての経験。


初回半荘からは。。。




そんなこんなでゲスト固定のNo.1卓に赴いたら、もう、席決めまでされていた。


(同卓者が3人揃ったら、最後の4人目が来る前でも、席決めや起家決めをしても良い取り決め。フリー競技麻雀の、一応、常識である)







東家 体感かなりの打ち手、男A


南家 櫛引祐二 (多井が最も恐れる男)


西家 亜九都勝他プロ (最年少Aリーガー)


北家 体感かなりの打ち手、男B






同卓のお客さん2人、たぶん初めて見る人たちだな、良さそうだな、面白そう。そして、今日のゲスト、しょうたプロ。


たしか、史上、最年少Aリーガーになったんだよな。。



はぁえ~~~、


ピッチピチでイケメンで、これからのAリーガー。モテるんだろうなぁ~。笑



ぶっちぎりトップの成績で、鳳凰位挑戦権が得られる最上リーグへ。最強戦での対局映像は見たけど、この、連盟公式ルールでの彼の麻雀はほとんど見たことが無い(ゴメン)。





ふふ。

さらっとでも、相まみえておいた方がいい。経験、しておいた方がいい。


やっぱり、持ってるんだねぇ。


ここから活躍していくんだろうなぁ~。

良いねえ良いねえ。







今の麻雀界なら、、


頑なにデジタル先行構築の今の業界を見渡す限り、悪いけど、雀力は俺が最強。


雀力だけなら、最強、間違いなく。


遠く離れてしまった地元(青森・弘前)の神たちをのぞけば、、俺が、間違いなく。



ビッグG1タイトル、何か1個でも取ってから言えよ、とか、誰か他のやつに、ハッキリと認められてから言えよ、とか、そういうのは関係ない。悪いけど、ぶっちゃけ。こと、雀力においてだけは。


※雀力=(リーチ麻雀競技に於ける、真実の理解度)






まあ、麻雀は、運ゲーじゃないということを証明するためにも俺はいるんだが。。





「よろしくお願いします!!!!」





東1局 南家 ドラ一萬



櫛引祐二、配牌、、



 一三七八萬①①②⑦⑧ピン2399s 四



おお、これは、

パッと見、明らかに純チャン手。

字牌すら、1枚もない。ははっ。


でもこれアヤスジ、147(イースーチー)だな。

147での、あがりに、今局はなる。

感覚的に、これは、間違い、ないね。


ゆえに、369(サブロッキュー)の両面での、強い形で最終的に待ちたいこの手牌の純チャン系は、なかなか、なかなか成就しにくい。



はず、、、だが、、



櫛引祐二、第1ツモの四萬は、

もちろんツモ切り。







この、第1ツモの四萬切りが、のちに、ドラマを演出する、キーポイントになるのだが。



ドラ隣の二萬が、とても早い段階で、親と、しょうたプロから、手出しで切られる。


ん、なんか、、デジャヴ。



櫛引祐二、⑦ピンを持ってくる。


普通俺のこの手格好からなら、大部分の打ち手たちが、ツモ切るはずであろう、⑦ピン、なのだが、、


櫛引祐二、イースーチーでのアヤを強く感じていたからこそ、縦重なり刻子系メンツも見越して、⑦ピンを収納、切らじ。



みんな捨て牌二段目に突入して、ちょっとして、なかなかに濃い捨て牌だなと思っていたしょうたプロから、切り込みモーション。



「リーチッ。」





ふふふ、勢い、、良いね。


リーチを受けた1巡目、櫛引祐二、

手牌、、、



   一三七八九⑦⑦⑦23899 六



しょうたプロの捨て牌には、二萬、五萬、と、間隔をおいて切られている。


櫛引祐二、もうチャンタに固執する必要がなくなった手牌から、持ってきた六萬を留めて、裏スジの、端牌の九萬を、いわゆる、スライドして切り飛ばしていく。




それを見たしょうたプロの雰囲気から、微かに、微かに驚きのリアクションが滲み出る。お兄さん、それ、一発無しのルールとはいえ、裏スジですよ、知ってますか? と、いった感じの。。



ふふふふふふふ。


場に、ほんわか緊張が走る。



そしてすぐ、上家の親、男Aから2軒目リーチが宣言される。




うん、これはマズい。


櫛引祐二、手牌にもはや価値は無いし、要の二萬は、何だかもう無さそうだし、の、状態。


安牌のマンズやソウズの8、9あたりを切って、受けに回る。何だかマンズはパラパラ切られている色ではあるのだが、自分しか切っていない四萬を、再度引いてきて、完全撤退の櫛引祐二。


みんな、どこに掛かっている・・・

マンズはどうなっているんだ。


次巡、しょうたプロから放たれた四萬に呼応して、親番男Aの手牌が開けられた。




「、ロン。」





    中中④⑤⑥一二三五六七八九





リーチ、一気通貫、ドラ1。満貫。

親の、12000点のあがり。






俺の目から、3枚目の四萬・・・。

おそらくきっと、場況的に、ラス牌でもおかしくないはずの、高目の、四萬。


しょうたプロ・・・・・





しょうたプロの手牌が、リーチが、一体どんな形だったかは知るよしもない。早さ的に、メンツ手ももちろんあるが、ひょっとしたらチートイイツだったか。


結果的に、だが、もちろんリーチ後の仕方ない放銃ではあるが、このタイミングと打点とバツの悪い、東パツ一度の放銃が、しょうたプロにとってこの半荘が、なかなか苦しいものになるのではないかという予兆を、櫛引祐二は、この時すでに、感じ取っていた。




う~~ん。。。

いわゆる、ひょっとしたら、半ツキってやつだよね。ギリギリで間に合わない、みたいな。放銃しちゃう、みたいな。手は入るんだけど、あがりに結び付くのは、そこの箇所じゃない、みたいな。



ひょっとしたらそうなるかも。



でもこれは、言ってみたら、

逆に、腕の、腕の見せ所だどぉ。



亜九都、亜九都勝他(しょうた)、、、



今、どんな、境地にいる? ・・・










東1局 南家 1本場 

ドラ ④ピン



櫛引祐二、あがり形、、



二三四456⑤⑥⑨⑨ ⑦ 中中中ポン



ドラじゃない方、安い方、⑦ピンでのツモあがり。中のみ。

300、500は、400、600の収入。


この局もリーチまで辿り着いていた親からの、リーチ棒プレゼント付き。



“中”は、先ほど親満貫をあがった手牌の、雀頭だった牌。積極的に鳴いていこう。自分の態勢を、上げていくためにも。どうなるかはハッキリとは分からないけど、今回は、一鳴きしてみました。

麻雀は、打点だけど、打点じゃない。。。






この、連盟公式ルールの、30000点を常に超えた状態を意識して行っていく麻雀闘牌、好き。笑 基本、常に、キープしていくみたいな。フラットな時でもいつでも、着順よりある意味大事。3着でも、30000点を超えていたら、プラスポイントが付きますから。



このルールは、ひょっとしたら、普段1番打つ、Mリーグルールと同じくらい好きかも。


得意かどうかは、イマイチよく分からないけど。笑 自分で判断することか、どうか。


まあ、大前提、リーチ麻雀競技であることに変わりは無いんだよな。じゃあ、得意か。笑








東2局 東家 ドラ③ピン



櫛引祐二、親番。



櫛引祐二、あがりとなるアヤが、147から258(リャンウーパー)に移行しているであろうことを察知。



あがり形、、



  一二三四五六3356⑤⑤⑤




7ソウでの出あがり。対面の、男Bから。ちなみに6ソウは、俺の目から3枚見え。


リーチのみ。親で、2000点の収入。



258を意識していたから、⑤ピンの暗刻重なりは読めていた。④ピンも⑥ピンも持っていなかったから言うわけではないが、最終的には、⑤ピンと3ソウのシャンポン待ちにしようと思っていた。




あんまり、これは、良くないかもな。


この、あがり、あがり自体・・・・








東2局 東家 1本場

ドラ⑥ピン



対面男B、あがり形、、




  一一二二中中北⑥⑥⑧⑧⑨⑨ 北




しょうたプロのあからさまな国士気配も振り切って、親の俺の、好形イーシャンテンも振り切って(いつまでもテンパらない。笑)、先局振り込みに回った男Bが、終盤に、リーチをかけて、1枚切れだった“北”を、見事にツモりあげる。


リーチ、ツモ、チートイイツ、ドラドラ。

跳満の、ツモあがり、1本場!




イテテ。


櫛引祐二、持ち点30000点を割ってしまう。





この後の東場は、4者が4者とも、ジリジリと、ジリジリと、引けを取らない状態。


そんな中でも、やはり、ふわっと加点に成功したのは、上家の、男A。



そしてここから、怒濤の南場へと、熱き卓上は、航行していく・・・・・・



何を言うとんねん










南2局 東家


櫛引祐二、うっかり、配牌を取り始めるヤマを、間違えそうになる。


「12ですよ。」


しょうたプロが、手を差し伸べて、自身対面の12取り出しのヤマを指す。


「失礼・・・・・・」



ドラは、、4ソウ。




先制リーチをかけるしょうたプロ。


スピードは、落ちていない。むしろ、他局は、これまで、鳴きなども多用して、常に戦局にリンクしている。


リーチを受けてすぐの巡目、櫛引祐二が、追いつく!




 三四五八八③④⑤24467 3



ドラ表示牌の、目に見えて3枚目の3ソウを引き入れて、親番高打点、ドラ切りリーチ、


「リーチ、」


「ロンっ!」





    北北西西西56②③④⑥⑦⑧




「2600。」



櫛引祐二、ドラ4ソウでの、放銃。

しょうたプロのあがり。リーチ、ドラ1。



ふっ。


連盟公式ルールじゃなけりゃあ、一発と裏ドラ3枚乗って、跳満放銃だったかもな。
















神のみぞ、神のみぞ、知る。


















何だか、雰囲気、これ、

亜九都プロ、俺が誰だか分かって打っているようだなあ。どうやら、俺が、何者だか。


雰囲気や、、言葉の抑揚の、節々から、、




ふふふふふふふ。そうか、そうか。





1回勝負で得をしているのは、お前らプロの方だ。長期的な駆け引きありのリーグ戦なんて、きっと、まるで、お話にならないよ。



今に、、今に見てろよ。












南3局 北家 ドラ八萬




しょうたプロ、最後の親番。


捨て牌、二段目以降、


またしても、しょうたプロの、

先制リーチ!!




「リーチぃ!」






すごいね、やっぱり彼。きつい展開でも、絶対に、場面に絡んでくる。点棒的にはあれでも、全く、気持ち的には、楽させてもらえない。台頭してくるだけあるわ。若くて、強いって言われるわけだ。良い打ち手だなぁ。。



リーチ後、ちょっとして、

ひっそりとテンパイを入れていた好調男Aに、しょうたプロが2ソウで振り込み。





     四五六八八⑥⑥⑥34678




タンヤオ、ドラドラ。5200点の横移動。

しょうたプロにとって、痛すぎる、

ダマテンへの放銃。









オーラス 西家 ドラ九萬





2着目の対面男Bをまくるには、満貫ツモが必要。しかし、30000点を超えたプラスウマポイントまでは、どこからでも、出あがりOK。


1着目の上家男Aをまくるには、彼からの跳満直撃が必要。


う~~ん、、





櫛引祐二、ドラ色マンズ染め手の好配牌をもらって、中を、一鳴き。カラダが、反応。


これ、ギリ、鳴いて跳満まではあるけど・・・



櫛引祐二の一鳴きに呼応して、しょうたプロも、最後に、素点回復を狙った一撃を狙おうと、⑤ピンのポン発進!



 ?????????? ⑤⑤⑤ポン




何だ、何なんだ、

チンイツか、ホンイツか、役牌か、トイトイか、


ドラ九萬は、櫛引のフーロも含め、2枚見えになる。しょうたプロからピンズがポロポロ余り、零れだす。明らかに櫛引に対して厳しすぎるマンズを、押してくる。押している。






少し、だいぶ、もつれたが、、、、






「ツモ。」







 西西七八 五五五 八七九 中中中






櫛引祐二、ドラ九萬の、ツモあがり。


中、ホンイツ、ドラドラ。

2000、4000の加点。



中は対面からポン、八萬はチー、

五萬は、しょうたプロからポン。






最後に、東パツで、しょうたプロにほんのり強く押した“九萬”が、ドラになって、戻ってきた。



半荘終了。。




「ありがとうございましたぁ!!!!」











1半荘目 2着 +9.8pt

(3人浮きウマ+3pt)


2半荘目 1着 +28.5pt

(2人浮きウマ+8pt)



2半荘目は、卓も人も、もちろん変わりました。大逆転の、ちょっと出来が良すぎた半荘だったので、門外不出の半荘とします。内容を、掲載しません。




ひっさしぶりに、1日通して、プラスで終われました。笑














新コーナー、




   第1打目、何切るのぉ?コーナーぁあ~




パフパフ♪ パフパフ♪









と、言ってみたものの、どうしよう。


何切るは、“流れ”によって、その時々で変わるから、意味ほとんど無いよ派閥の俺にとって、どう皆さんにお伝えすれば良いんだろうか?


まあ、点数状況は常にフラットで(東パツ25000点持ち)、全て南家としましょうか今回は。赤牌も、無しで。







ドラ①ピン、第1ツモ、2ソウ。




   一一六八①④⑤⑤3西北白中 2
















answer 一萬切り。


私は第1打目に、字牌は切りません。


これ、ドラが①ピンじゃなかったら、まずだいたい、1打目は自然に①ピンになりそうなもんだけど、まあまあ、ゆっくり慌てず、ドッシリと構えて行きましょうよ。一萬切りです。対子落とし、暗刻逃し、上等です。








ドラ9ソウ、第1ツモ、南。





    124579②③二二七七發 南

















answer 七萬切り。



これはちょっとあれですね、難しいというか、実際の戦局の流れを汲んだ答えになりますね。実際に、この配牌をもらった時に、258(リャンウーパー)がこの局のアヤスジになる、147(イースーチー)から258への変化を、まさに感じた直後の局だったので、七萬切りになりました。暗刻になるなら、あがりになるなら、二萬(258類型)だ、と、読めていたわけですね。もちろん出来ればソウズを伸ばしたいような形ですから、そちらに手をかけるのも憚られる。ゆえに、七萬切りを選択しました。



実際の最終形、あがり形が、こちらです。




    2245789二二二①②③




準入り目はドラ表示牌の8ソウ、テンパイ入り目は、まさにその二萬でした。三萬を切ってのリーチ。3ソウを討ちとり。


リーチドラ1の出あがり1本場、

実際には、南場の親番だったので、3900は4200点の収入でした。







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