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きっと彼は悪魔だった

 「ぼくは〜さーいーきょー!!!。せーいぎーのひーろーなのーさー」

「うんうん!今日はお歌の調子がいいな〜。

大人になっていってる証拠なのかな?そうだと嬉しいな〜何故って?ふふーんそれはね〜僕は大人になったら絶対スーパーヒーローになるんだ!へへへかっこいいだろ?そうそう。パパとも約束したから絶対なるんだ。約束の内容は、「本当に困った時、ママを助けるんだぞ」だったんだ〜。もちろんママも助かるけどパパも助かるよ。なんちって」

僕がそんなことを友達に言いながら歩いているその時のことだった。木下で一人の男の子がまた別の男の子に泥を投げつけられていた。

僕は居ても立っても居られなくなり、気づいた時にはその子たちに声をかけていた。

「なにしてるの?嫌がってるやん」

僕は咄嗟に泥を投げられていた男の子を守るように前に立った。ただそこで気づいたんだ。前の人は何かがおかしかった。

初めて見るようなものが背中についる?いや生えていると言う方が正しいか?それに、よく見ると頭の上にも何か乗っている。こんな人本当に初めてだった。

そこで僕はパパの言葉を思い出した。

「悪いことをし続けると、容姿がどんどん変わっていって、さも犯罪者のようになってしまうんだよ〜お前も気をつけろ〜」

こんな言葉が今頭によぎったと言うことはきっとそう言うことなのだろう。僕はその男の子の前まで行き、理由を訪ねた。もちろん警戒は解いていない。

「何してるの?なんでこんなことするの?」

「なんでって、そいつが歩く道全ての花が腐るからだろ?迷惑なんだよこう言うのがいると」

僕は完全に頭にきた。これは度を超えた罵倒だ。

自分たちがバイキンのように扱われてならなかった。

そこで泥を投げつけられていた子があまりにも不憫であった。気づけば僕は殴りついていた。

「この子はそんなバイキンのような子じゃない。取り消せ」

僕はめいいっぱいの声と力でそいつを制圧した。

ただ惜しくもそいつは逃げ、事情聴取をすることはできなかった。とはいえ、僕の初任務にしてはいい功績だったのではないだろうか?

「あの、、ありがとうございました。お名前は?」

「名乗るほどでもないよ。ふふ」

これは決まった!

そんなことを思いながら僕は家に帰った。

それから数日が経過した。何故か僕はちょっとした有名人になっていた。

正規のヒーローだの、勇気ある少年だの。そんなものが街にはたくさん出ていた。

きっとどこかでみていた人や一緒に話していた友達がいろんな人に報告してくれたのだろう。こうしているうちも僕はヒーローに近づいた。

気分が上がった僕は我を忘れ街中を歩き回った。

どこをみても僕のポスターや看板。たまに視線すらも感じる。ここは僕のユートピアだった。

それから歩いて歩いて歩いて。どこかの森に入ってきてしまったのか、人気が少なくやけに陽気な空間に辿り着いてしまった。

「あれれ、これからどうしよう」

僕がそんな言葉をついた直後のことだった。

「、いてぇ」

いきなり後頭部めがけて、硬めのもの。きっと石を投げつけてきた。

「え?だれ?なになに」

振り返った光景を見て僕は目を疑った。

そこには集団が立っていた。そして声を出す間も無く僕はタコ殴りにされた。

あぁぁ

あ、

あぁあぁああ

アァァァァァァァァァァァァ痛い痛い痛い。なんで?なんで僕が?なんで僕がこんなことになってるの?

まるで理解ができないとはこのことだと思った。

殴られ蹴られ、溢れゆく視界の中にはそいつをしっかりと捉えた。

白く長い羽のようなものを背中に生やし、頭にはリングのようなものがついていた。僕たちとは全然違う白い服には「エンジェルNo.7」と書いてあった。

意味がわからなかった。ただ一つわかったことがある。

こいつはきっと敵で、残酷な「悪魔」だ。


なんとか生きながらえた僕の耳に新たな情報が入った。No.7が英雄と崇められているらしい。

はて?どう言うことだ?なんで悪が崇められている?

僕は鏡に映った赤黒い自分の瞳を見ながらそう考えるのだった

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