9話
耕之助「やっと半分くらいかな?上も木が生えてるんだな」
また少し体が大きくなった。
鍼の治療効果が高く、前に比べ作業効率が上がってきた。
耕之助「今日はこんなものかな。日も陰ってきたからそろそろ帰らないと」
ツルハシとシャベルを持って階段を降りる。
―
リル「コーノスケ!おかえり!」
耕之助「リルただいま。今日はスープかな?」
リル「正解―!」
耕之助「それじゃお風呂作ってくるね」
リル「オフロー!楽しみー!」
耕之助「用意だけだからすぐ戻ってくるよ。リルは温めが良いもんね」
リル「うん!」
川から水をひき、木枠の中に水を入れる。下に火を焚き、お風呂としている。
耕之助「よし、これで大丈夫かな」
お風呂を沸かすのにかなり疲労が溜まるのでまだ二日に一回程度であるが、体が変わってきたのか食事もしっかりし
てきたのか反動自体は少なくなってきていた。
リル「スープできたよー!」
耕之助「こっちも今終わったから行くよ」
―
耕之助「リル、ご飯を作るのがまた上手くなったね」
リル「毎日作ってるからね!上達もするよ!」
耕之助「こう温まると一日終わったなぁって気がするね」
リル「暑いけど大丈夫?」
耕之助「こっちにも四季があるのかな。夏っぽくはなってきたけどやっぱりスープだと色々な栄養が取れるからね。基本
的に火を通さないと何があるかわからないしね」
リル「何かって?」
耕之助「ご飯食べるとたまにお腹痛い時とかあるでしょ?」
リル「ないかなぁ…」
耕之助「こっちには寄生虫とか細菌の概念がないのか、そもそも存在しないのか…」
リル「わからないー!」
耕之助「うーん、寒い時にお腹痛くならない?」
リル「ある!」
耕之助「そう言うのが頻繁に起きちゃうような感じかな。他にも気持ち悪くなったり、嘔吐があったり」
リル「気持ち悪く?おうと?」耕之助「今度詳しく教えるね」